「幸せになる努力」ブライアン・ウィルソン 約束の旅路 ナイトホークスさんの映画レビュー(感想・評価)
幸せになる努力
中学の頃、トムクルーズ人気に乗ってカクテルを見に行き、トム以上にビーチボーイズの曲に心を奪われた。父の古びたタイプライターを引っ張り出して、古いレコードの歌詞カードを得意満面で写し打った。
見たことのないカリフォルニアの夏を、音楽から疑似体験できる不思議さ。
それから30年の時が経ち、友達に薦められるままに、事前情報なく映画館でこの映画を観た。
ビーチボーイズの曲を作った人の自伝か。
爽やかな曲調で気づかなかったけど、言われてみれば確かに歌詞に寂しさや切なさを感じる。
ウィルソンフィリップスのお父さん!
こんなにも謙虚で誠実なまま生きられているのか、、、!
と、話が進むにつれ、点が線で繋がっていくような感覚。
繊細なブライアンの心の中は、運転する親友のかけてくれる音楽に反映されているような不思議なやりとり。
心に不安を抱えながらも、「いつでも僕に頼ってね」と声をかける友達に、「君もいつでも僕に頼ってね」と返せるまでになるには、相当な努力があっただろう。
サーフィンしたことのないブライアンの曲を、いつか生で聞けたらと思った。
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