MEN 同じ顔の男たちのレビュー・感想・評価
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「自由を謳歌」
今年140本目。
こんな映画見た事ない。A24は本当に良作が多い。自然を散歩して解放されて自由を謳歌している所で一転。最初の強弱が凄い。散歩している所が一番好き。自分もよく散歩するんですが団地の森などを、養老孟司さんが自然に触れるって一番自分に帰る事が出来ると仰ってました。序盤から不穏な空気が、盛り上げ方絶妙な映画だと思いました。
ある意味ステレオタイプの男性像を描いているだけなのかもしれない
見終わったばかりなので殴り書きです。
終映後はえ?これで終わり?と思って呆然としたまま劇場を去ったが、電車の中で正気に戻ってみると、案外これはステレオタイプな男女という種を描いたものかもしれないと思った。
映画「マザー!」の後もしばし放心したが、本質的には両者似ているのでは。
極端にいうと、男は女に無償の愛を求めるが、女は男に安心安全を求める。女性がずっと私の側にいてね、というのは生活の安定や安心を得たいからで、男性が俺だけを愛してくれ、っていうのは、外でやんちゃしても多少怒りっぽくて暴力ふるっても、何もいわず許してねっていう母なる愛的なものに偏る(古典的には)。
少年サミュエルが求めたように、自分の気が向いたときに嫌な顔せず相手してくれて、神父が求めたような肉欲にも応えてくれる存在。なにをしてもしょうがないわね、と許してくれる存在。(ちなみにサミュエルはヘブライ語で「彼の名は神」という意味だが、関係あるのだろうか)
突然田舎に現れた女性にあれこれとちょっかいを出す男たち。冴えない田舎の中年男。高圧的な変態神父とただの変態。鈍感な警官。ハーパーの目に映る村の全ての男性は同じ顔だけど、それは女性に敬意を払わない象徴というだけで、そこに謎解き要素はない(副題にあまり気を取られてはいけない)。
最後、すんごい生々しいものを見させられたが、これからも½の確率でエンドレスに産まれる男たちという暗喩ではなかろうか、と。
そしてたくさんの失礼なかまってちゃんたちに、これからも共存しなければならない女性たち、大変だね!っていうメッセージを、ホラー仕立てにして、聖書のスパイスを振りかけて、もしかしたらケルト神話まで挿入しちゃった、ひねくれた女性賛美の映画なのかもしれない…。
ハーパーが切り裂いたサミュエルの右手は、鉄格子に裂かれていたジェームズと共通する気もするので、男たちの所行はジェームスの怨念の権化?とも受けとれるが…。
冒頭の美しい森や自然が、閉鎖的で恐ろしい場所に代わっていくのも、ハーパーの結婚に似ているのかも。最初は居心地がいいが逃げ出したくなる。
「かもしれない」多めの自信なし見解になったが、無垢な凶暴さで戦慄させてくれた「エクス・マキナ」のように楽しませてくれたかというと、期待外れだったといわざるを得ない。ホラーにはホラーなりの見た後のすっきりさはないし、サスペンスならサスペンスなりのすっきりさもない。グロい寓話をみましたね、というただそれだけ。
ホラーとコメディは紙一重
お屋敷、原っぱ、森、トンネル、廃村、ハーパーの服装、お屋敷の小物、どれも雰囲気や色合いが素晴らしく見惚れる程。
そこに突如現れる全裸おっさん。
村でのシーンは、音楽を入れ替えただけでシュールなコメディになりそう。
堪えきれず笑ってしまっている観客もいた。
でもそれでいいのだと思う。
ラストはちょっとグロさに頼ってしまった感じもするけれど。
そしてテーマがありきたりなのが残念。
サイコにならないよう調整した結果なのかな。
グロマトリョーシカ
難解すぎ。
アート性が高すぎて
絵画観に美術館行ったかと思たわ。
なぜ男たちが皆んな同じ顔をしているのか?
なぜ彼らは主人公ハーパーを襲ってくるのか?
劇中での説明はまったく無いし、ハーパー自身も疑問に思う素振りもない。
ハーパーの内面で起こっている(らしい)ことなので、どこからが空想でどこまでが現実か?なんてのは愚問。
リンゴは「アダムとイブ」の聖書から、
教会にあった表裏一体の彫刻は、女性みたいなのは「シーラ・ナ・ギグ」といい、顔の方は全裸男の「グリーンマン」で共にケルト神話から、
牧師が自らを「白鳥だ」と言う場面は、ギリシャ神話の「レダと白鳥」における、白鳥の姿をした神ゼウスが、レダを誘惑して犯してしまうというエピソードからの引用らしい。(わかるかそんなもん)
アレックス監督曰く、「明確な答えがないことで観客の頭に疑問が残り、自分でなんらかの答えを探してもらえたらいい」
…確信犯やな(-_-メ)
同監督の「エクス・マキナ」は面白かったのに…
吐き気を催すほどに、深くて重い。けど、
言いたいことは理解した。
伏線も回収した(つもり)。
けど、わざわざこれほどまでの
演出にする必要があったのか。
そこを楽しめるかどうかに尽きる。
個人的には好きな作品の部類。
怒涛の押し寄せるラストの、ジェシー・
バックリーの、上から目線で冷ややかな
ツンな表情のほうに、むしろゾクゾクした。
君の愛が欲しい…という呪縛
最悪な出来事だ。『背負わされる』呪縛から逃れようと、緑が美しい田舎へ旅に。森と水に気持ちが洗われるよう…そこからのトンネルの恐怖に鳥肌が立った。あんなシンプルな映像で恐怖の演出方法があったか。神父に救われるかと思いきや…解りあえない、違う、そうじゃない、なんで?!次から次へ現れる男、解りあえない!…最後の最後…呪縛から逃れられたんだろうかハーパーは。呪縛からの解放、それだけを願う。
邦題は本当は必要ないが
MEN
清潔さを持たない親切、空気の読めない説教、男の様々な典型像を映して顔を共通させ一緒くたにする。一方で亡くなった夫の存在は個人のもので、男達の傷や主人公の扉を閉める表現での共通項を持たされてはいるけど、やはり男達とは似つかない。それでも同一視してしまう?
恐怖から軽蔑に移るがその先にあるものは。
捉え方は様々が望ましいという監督の意図がわかる。映像は綺麗だがエクスマキナの画面を期待するといけないかも。途中の移り変わるシーンの意味は読み解けなかった。
もうちょっと、手かがりを配置してほしい。
・・・初プレミアシートは別映画にすべきだった。
眼の前で元?夫に自殺された女性が
片田舎にヒーリングの為に訪れたは良いが、
トラウマに苛まれるホラー?
比喩表現ではあったが、
暗喩ではなく、わざわざ不快な表現を用いて見せてくるあたり何を言いたかったかは分かる気がする。 ハッキリ言ってキモい。
愛情が無くなった相手からのアプローチと感じた恐怖を現してる?
それとも拒絶感情を全力の勢いでぶち撒けてしまった後悔の念によるトラウマが見せた幻覚かな?
何れにせよ、前半の片田舎の風景はとても良い。
グロ描写多め。ご注意を
田舎ホラーと思ってみてたら、カルト宗教?いや違う、モンスター?たぶん違う。全裸中年男ゾロゾロ。グロ描写多いし、それ引っ張るし、とんでもない展開になるし、張り切って続けてたらヒロインが露骨にうんざりした顔するし(爆笑)
さんざん出産したのに、ラストでやってきた友達も妊婦!もう何産むんでしょ?!
デートでこれチョイスしたら絶対気まずくなる( ´艸`)
ジメジメっとした空気感が好き
結論から言うと「好き」な作品😍
A24との相性が悉くよろしくなかったので
本作を鑑賞する事はとても迷ったけど
推しの力は素晴らしい👏✨推しに感謝🙏(笑)
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冒頭から衝撃的なシーンで始まり
心を癒すために訪れた田舎の風景も
ただただ美しいだけじゃなく
異様に誇張された緑一色の森も不穏で不気味。
トンネルで楽しく遊ぶハーパーだけど
(ジェシー・バックリー)
観ているこっちはどんどん体が硬直していく。
この辺りはJホラー特有の湿度たっぷりさを
彷彿とさせ、ただの散歩風景ですら
異様に緊張して肩が凝る始末…🤣
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老若問わず、男たちが「同じ顔」という設定だったが、
ロリー・キニアの演技が秀悦過ぎて
同じ顔には見えません🤣
よって設定が狂ってしまった感があって、
なんだかもったいない。
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きっと同じ顔に見えているのは、
ハーパーだけであって、
そう見えてしまうのは、
夫の自殺を目の当たりにしたトラウマから、
男が持つ女性軽視・蔑視概念を象徴しているのかも。
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それにしてもラスト、怒涛のグロ描写は
2回まではよかったけど、あそこまで繰り返すと
ハーパーの表情同様「もうええけぇ🤨」って感じw
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高速で4時間の村までぶっ飛ばしてきてくれるほどの
友人がまさかの…😳
そこからまたハーパーにとっては、転生を繰り返す
同じ顔の男が産まれてくるって感じなのかなぁ🍎
愛ゆえに
男はみんな愛がほしい。
女性にとって、男は、みんな同じ。
生まれ変わっても、みんな同じ。違う人も同じ。男が嫌いなのだ。なぜ、嫌いか。自分を差別する。傷つける。浅はか。
なぜそんなことをするの?
愛がほしい。
自分勝手の極みだ。
呆れる。
と同時に自分に非がないこともわかる。
この人たちは、哀れに見るのが正解なのだと。
自分が、悪いとか思う必要ない。執拗に追ってくるのは、罪悪感を求めてるわけでも、自分が悪いからでもなく、性なのだ。リンゴを食べたときから、男と女は別れた。そのときから、始まる究極の性。
愛がほしいゆえに、追う。
だから、なぜ被害を受け続けるのかを考える必要はない。男はみんな哀れなのだ。そう見れば、納得する。
そう思うと男が救われないな。
幻想的で不気味。
旦那さんの飛び降り自殺から物語が始まり、ハーパーがやってきたのはイギリスの屋敷に引っ越してきた。管理人のジェフリーに屋敷内を案内された後、森へ散歩に出かける。散歩の途中でトンネルを発見し、「一人輪唱」で遊んでいると真っ暗なトンネルの出口に人影が現れ、まっすぐハーパーに奇声をあげて向かってきた。そこからハーパーの「罪」と直面させられる。
『ミッドサマー』で有名なA24が手掛ける映画と聞いて期待しました。予想どうりのホラー&サスペンスの雨あられ。非常に尖がった映画でした。
同じ顔の人が何人も現れるのは不気味で楽しめましたが、特に最後の20分はパニックになりかけ、オチがどうなるのか全く分かりませんでした。微妙なハッピーエンドでしたがそれがA24の特長だと思えば納得の映画館体験でした。
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