劇場公開日 2022年10月7日

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千夜、一夜のレビュー・感想・評価

全38件中、21~38件目を表示

3.5愛する人への想いの濃さ、人によって様々

2022年10月12日
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鑑賞方法:映画館

愛する人への想いの濃さ、人によって様々。
2人の女性、激動の昭和の女性を演じる田中裕子さん、平成の女性を演じる尾野真千子さんの2名の演技派。
前者は30年思いを馳せて前に進めない、後者は2年で整理をつける。そこの対立にどちらが正しいかはわからない。
新潟県佐渡の海岸という拉致による行方不明という悲劇の事実と絡めた物語。

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masayoshi/uchida

3.5こう言う終わり方は好きじゃないけど この作品でなら、これで良い気がする

2022年10月12日
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鑑賞方法:映画館

こう言う終わり方は好きじゃないけど

この作品でなら、これで良い気がする

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jung

3.5「わたし、狂ってるから」

2022年10月11日
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鑑賞方法:映画館

「わたし、狂ってるから」
登美子(田中裕子)のセリフ、こういう言葉をサラッと言ってのける凄み、今回も田中裕子さんは切れ味鋭く、魅力的な女性を演じています。相変わらず、「無言」の中にも多くを物語っているような印象は、特に今作を背景に「男」である自分からしたら肩身の狭い思いすら感じるほどです。
そして尾野真千子さん、この人も田中さんにも負けず劣らず、観ていていつしか「演技」を感じさせないほど自然な感情表現のボリューム調整は、そのミキシングが完璧すぎます。素晴らしい。
他の出演者にも一定の「理解」が出来る違和感のなさは、俳優の皆さんが長けていることも然ることながら、これぞキャスティングの妙だと言えるでしょう。ダンカンさん、実にハマってます。
物語はミステリーを題材にしたヒューマンドラマ。中盤以降の展開はなかなか面白く、意外性もあって前のめりに観られます。特にキーとなる小道具「カセットテープ」から、終盤に起こる登美子の「夢遊」に震えます。

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TWDera

2.0星🌟の数ほど男はいる あ、失踪者だっけ

2022年10月11日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

単純

うーん😔時間がまったりと流れるなか、拉致ダの脱北者ダの日本海側独特の話が進む。プラス地方で特に問題となっている一人暮らし老人や、結婚できない人の話が重なり、地方感を醸し出しながら物語は進む。
対照的な女性二人の思いや葛藤はとても上手く表現されていたし、古風な女性像と現代的な女性像も上手く表現されていたが、結局人の価値観は十人十色と言いたかったのか、最後もよくわからない終わり方で…

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ろくさん

4.0重く静かにすすむストーリー

2022年10月11日
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登美子にとって失踪した元夫は、初めて男であり最後の男であろう。また、逃げ出したい父の元からの解放者でもある。そしてイケメン。まさに白馬(漁船だけど)の王子。幸せの絶頂の中で忽然と姿を消す。10年やそこらじゃ忘れられないでしょう。
大都会ならまだしも、田舎じゃ人間関係も狭い。出会いとか、慕われたりとかあっても、結局は失踪した夫の影がつきまとう。切り替えスイッチないですって。
恐らく、10年20年と経ちチラシを配らなくなったあたりから静かに狂い始めてたんじゃないかな。20年といえば子供が成人する頃である。20年は失踪と言う子供と向き合い、また二人の生活を楽しむ頃に失踪と言う狂気に囚われたのかな。

表題通りなので、疲れてると寝るかもなのです。元気な時に見ましょう。

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Oyster Boy

4.0佐渡へ佐渡へと草木もなびく。佐渡は来よいか住み良いか

2022年10月10日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

難しい

その島を初めて訪れた作家が、
その大きさに驚き、小説に書き残している。

作家の名前は『太宰治』、
小説のタイトルは〔佐渡〕。

まぁ無理もない。
東京23区よりもなお大きい面積の島が
日本海にぽっかりと浮いているのだから。

古くは『順徳天皇』や『世阿弥』『日蓮』が流され、
江戸時代は幕府の屋台骨を支える黄金の産出地として栄え、
最近では天然記念物である朱鷺の最後の生息地となり、
今では世界遺産への登録を目指す。

が、一方で、『曽我ひとみ』さんの北朝鮮への拉致で知れ渡った通り、
浜辺で遅くまで独りで遊んでいると攫われるぞ、と
親から戒められたとの話を、島の出身者からは聞く。

拉致問題が耳目を集める以前から、
実は島民にとっては、人が居なくなってしまう事件は身近にあったのだ。

ただ、これは〔砂の女(1964年)〕でもいみじくも語られている通り、
今でも年間に八万人ほどの人が全国で行方不明者として警察に届けられと言う。

申請があるだけでもこの数なのだから、実体は更に多いことは論を待たず。

姿を消す理由は様々だろう。
先に挙げた映画のように、囚われ、しかし魅入られてしまうこともあるのかもしれない。

『登美子(田中裕子)』の夫が忽然と姿を消してから、もう三十年も経つ。
最初の二十年はチラシを配り周囲に協力も呼びかけたが、
今ではそれも沙汰止み。

彼は拉致に遭ったのか、それとも、元々遠洋漁業の船員だった気風が蘇えり、
世界の港を風来坊のように旅しているのか、
それとも不慮の事故で既に鬼籍に入っているのか。

何れも定かではないものの、
歳を経るにつれ、夫の顔や声の記憶も朧げになりつつあるのは確か。
しかし思い起こされるのは「ちょっと出かけて来る」との最後の言葉。

再婚の話も持ち込まれはするものの、
頑として独り身を貫き、
何かが起こるのを、ただ漫然と待ち続けている。

一方で、やはり二年前に夫の『洋司(安藤政信)』が失踪した
『奈美(尾野真千子)』が現れ協力を依頼する。

それが『登美子』の日常に変化を及ぼすものの、
凝り固まった心は、なかなかに解れることはない。

しかし、所用で出かけた新潟市内で、ある事件が起き、
それは彼女の気持ちを大きく揺さぶる。

コトの是非を論じるのであれば、
明らかにふぃと姿を消した方に非があり、責め立てされるのは当然。

のっぴきならない理由があったとしても、
何らかのサインは示すべきだろう、
勿論、突然に攫われてしまうとの緊急時は別として。

残された側の不安は如何ばかりか。
劇中でもそれは、幾度となく触れられる。

他人は確かに心底気遣っているのだろうが、
心細さは当人にしか判らぬもの。

たまさか同じ立場になってしまい、
気持ちが通じ合う場面もありするのだが、
それとて完全に一つになったとは言えず。

『登美子』の複雑な家庭事情や、
そのために男性不信になってしまった過去は語られるものの、
夫の『諭』についてはぼうとして、
キャラクターを構成できる情報すら見る側に与えられないのは特徴的。

我々は、彼女の心中のやり場の無い気持ちだけを
ただひたすらに共有させられる。

エンドロールが流れる段になっても、
事態は蝸牛の歩みほどにも進展しない。

更に孤独を託ち、理不尽さに戸惑う
主人公だけがぽつねんと取り残される。

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ジュン一

3.0熱く静かに待つ

2022年10月9日
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難しい

待つという部分に''超''焦点を当てた映画
一人一人の待つ思いと強さとこだわりを感じさせられた。失踪した方も色んな理由あり。言葉には出さない・出せない部分は他方からは真実は分からない。理由を知りたくとも失踪したままでは分からない。戻ってきて理由を知ったところでお互い幸にも不幸にもなるだろう。
話は静かに地味に進んでゆく。これが長く待つ側の深い感情を表しているように思う。

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うめ

3.0失踪者

2022年10月9日
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鑑賞方法:映画館

佐渡ヶ島を舞台に、失踪者とその家族や周囲の人々の姿を描いた作品。
夫が失踪してから30年もの間その帰りを待ち続ける登美子のもとを、2年前に夫が失踪した奈美が訪れる。彼女は、登美子の経験を踏まえ、夫の捜索に協力してほしいと訴える。
30年も夫の帰りを待つ女と、2年間で耐えられなくなった女。この対比がうまい。そしてずっと登美子に思いを寄せる男、さらには戻ってきた男を配する。それぞれの心理描写が丁寧で、淡々とした映画だが飽きることはなかった。

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ぽてち

4.0田中裕子は流石だけど、監督、脚本、辛気臭い。オノマチもまだ綺麗だな...

2022年10月9日
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鑑賞方法:映画館

田中裕子は流石だけど、監督、脚本、辛気臭い。オノマチもまだ綺麗だなと思った。

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えみり

3.0日本全国で年間約8万人にも及ぶという「失踪者リスト」に着想を得て制...

2022年10月9日
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鑑賞方法:映画館

日本全国で年間約8万人にも及ぶという「失踪者リスト」に着想を得て制作したヒューマンドラマ。「いつか読書する日」の青木研次がオリジナル脚本を手がけ、愛する人の帰りを待つ女性たちに待ち受ける運命を描き出す。
主人公・登美子を田中裕子、奈美を☆尾野真千子、春男をダンカン、洋司を安藤政信が演じる。

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てかる

3.5嫌なものは嫌

2022年10月9日
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鑑賞方法:映画館

ですよね。状況や心情的には、この人でも良いじゃんって思いますが、生理的に無理なものは無理な感じですよね。ダンカンさんには悪いですが。でもこれがもっと年齢のいった田村だったら?拉致の問題は今でも佐渡やあの辺の地域にとっては根深い問題なのでしょうね。

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ごっとん

3.0決めつけられるもどかしさ

2022年10月8日
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悲しい

難しい

幸せ

30年前に失踪した夫の帰りを待ち続ける女登美子と、2年前に失踪した夫を待つ女奈美、そして彼女断ちに想いを寄せる男や周辺人物の話。

干物工場で働く登美子と看護師の奈美が出会い、大先輩の登美子が奈美の夫捜しを手伝ったり、漂流船では逆の展開もあったり…。

待ち続ける人が強いのか、次へ進もうとする人が強いのか。
そして、優しいの気にかける人か放っておいてくれる人か。

春男の母親の変化や、奈美の夫の登場による変化、そして変わらない登美子と対比の様にみせながらも、10秒毎にぐるぐるなやり切れない登美子だけど、時に惚けた様な描写があったりと暗くなり過ぎなくて良かった。
田中裕子流石です。

春男お前は絶対に選ばれないよ。

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Bacchus

4.030年

2022年10月8日
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鑑賞方法:映画館

田中裕子ってすごい。静かに狂ってた。
30年待ち続けるって、辛いよな。北朝鮮拉致被害者の家族の方も私には計り知れない程の想いを抱えて生きてるんやろな。
安藤政信には、やっぱりこういう映画に出てる時がしっくりくる。
一つ気になったのは、田中裕子の母と義父、若くない?

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みさこ

3.5淡々とせつない

2022年10月8日
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人が突然そこから消えるってどういうことなんだろう。
生死も不明ならなおさら、常にその人のことを考え続けることを強いられる。
そこから逃れるにはどこかで自分が区切りをつける必要があるが、田中裕子さん演じる主人公はそれをしないまま30年同じ世界の中に生き続ける。
想像もできない長い年月。
新婚当初のカセットテープを毎日聞き続けて幸せだった頃を思いながら毎日を過ごすことは幸せなのか不幸なのか。

奈美に失踪していた夫を会わせた行為は、同じ土俵だと思っていた奈美に嫉妬したのだろう。
意地悪だったかもしれない、と主人公も言っていたが、それでも結着はつくのだから、私が奈美の立場ならそれで良かったと思う。

中盤で窓辺で主人公が外を眺める場面があるのだけれど、それがとても美しくて印象に残った。

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ゆの

4.0失踪した夫をずーっと待つ女性ともう一人の女性。静かに流れる島の時間...

2022年10月8日
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鑑賞方法:映画館

失踪した夫をずーっと待つ女性ともう一人の女性。静かに流れる島の時間。眠くならず鑑賞できたのは役者さん全員の名演技。安藤さん登場した辺りの終盤、ドキドキした。

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よっしーな

4.0大切な人の不在とどう向き合えばいいのかを問うシリアスな作品

2022年10月7日
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まるであみんの「待つわ」を地で行くかのような雰囲気の作品でした。

ただそんな生易しい話なんかではなく、生きてるかどうか分からない人を待ち続けることは静かに人の心を壊してしまうということを思い知らされる作品でした。

表面上は平穏な暮らしをしてるように見えて、実は内面は取り返しがつかないくらい壊れてしまっている登美子を演じた田中裕子さんの静かな狂気の演技が凄まじかったです。

特に田中裕子の家に泊まることになった尾野真千子の元夫が、架空の夫と会話する田中裕子を目撃してしまうシーンがスゴすぎました。
その姿を見て尾野真千子の元夫が自分がしたことの重大さと取り返しのつかなさに気付く感じがとても染みました。

大切な人が失踪するという同じ境遇でありながら、ずっと待ち続けることに疲れて区切りをつけようとする奈美という対照的なキャラクターを演じた尾野真千子も素晴らしかったです。
尾野真千子の元夫が、尾野真千子が新しいパートナーと一緒に暮らすアパートを訪ねるシーンなんかは修羅場すぎて見てられないくらいの緊迫感でした。

あと登美子にずっと想いを寄せ続ける漁師を演じたダンカンさんも名演でした。
全く関係ないんですけど、ダンカンさんが画面に出る度に心の中で「ダンカン、バカ野郎!」って言っちゃうクセを直したいって思いました。

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最凶線

3.0失踪した夫を30年待つ若松

2022年10月7日
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鑑賞方法:映画館

つらいです。
知り合いの失踪中の夫を見つけ、妻に会わせるが、....
ラストは、全く読めませんでしたが、悲しい結末です。

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かん

4.0失踪夫を待つ女の重厚な映画

2022年9月30日
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鑑賞方法:試写会

飯田橋・神楽座での試写会にて鑑賞。

田中裕子主演映画に尾野真千子が共演というだけで必見の映画。
実際に観てみると、じっくりと長回しで登場人物をとらえたカメラが切り取る風景は見事だが、物語は実に重厚な蒸発した夫を待つ妻のドラマ。

ある離島で突然失踪した夫を30年間にわたって待ち続ける妻(田中裕子)は、「なぜ夫がいなくなったのか?」・「近隣某国に拉致されたのではないか?」・「生きているのか?死んでしまったか?」……などなど様々な思いを抱きながら過ごしている。

また、結婚した夫が2年前にやはり突然の失踪をしてしまって、看護師の仕事をしながら待っている女(尾野真千子)が「30年前に夫が居なくなった女性がいる…」と田中裕子に紹介されて、二人の交流が始まるのだが、後半では二人を対照的に描いていく物語とその自然な演出は素晴らしい!

自分が学生時代に田中裕子の公開作を初めて観たのは多分『天城越え』を松竹試写室で観た時だったと思うが、まだ学生だったが素晴らしい女優を追っかけて、作品を次々と名画座で過去作を追いかけ、公開される新作欠かさず観ていたのは青春真っ盛りのこと。
新宿松竹での舞台挨拶の際は、出待ちして直筆サインを有難く頂戴して、いまだに額に入れて飾ってある宝物。

あの頃から40年ぐらい経った現在、この映画でも、やはり素晴らしい演技を見せてくれる田中裕子だが、狂気すら感じる凄さに背筋が凍るような姿も映し出す久保田直監督による見事な佳作。

<映倫No.123125>

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たいちぃ