「あの穴は何?」ヴィレッジ uzさんの映画レビュー(感想・評価)
あの穴は何?
横浜流星の風貌が変わりすぎて凄い。
他の役者も良かったハズなのに、対抗できるのが木野花さんの無言の迫力くらいでした。
しかし、詰め込みすぎも目立つ。
能はモチーフとして使うぶんにはよいが、わざわざ歌舞伎役者に舞わせる必要があったのか。
また、龍太の結末には悲哀を感じたものの、本筋にも主人公にも影響を与えていない。
彼の話単体でも一本作れそうな反面、逮捕後は丸投げで作品の中では浮いていた。
社会の縮図として様々な問題を盛り込みたいのは分かるが、話が動く中盤までが緩慢。
それなのに、優が広報として人気が出た瞬間に疎外感が霧消し、母親はいきなりまともになるなど転換が雑すぎる。
夜の仕事辞めて収入減るハズなのに、借金問題なくなってるのも何故?
観光客が集まる要素もないし、死体を埋める場所もスマホを一緒に捨てるのも有り得ない。
最後の最後で優の父親がスケープゴートだった可能性を匂わされるも、誰の身代わりか全く分からない。
駆けつけた中村獅童は、容疑者を確保するでもなく、家族を助けに行くでもなく優を見つめる。
鑑賞後に重苦しいものが残るくらい演技は良かったが、脚本を少し整理してほしかった。
穴は、そこから音が聞こえるのが優だけだというのが、優の心象のメタファーだと示してる気がします。
それが最後の方ではなくなってる。
つまり、以前は気にしていた何かを優は気にしなくなっていた、気にしなくても良くなっていた…ということではないでしょうか。
こんばんは。
中村獅童の行動の謎…彼が大橋家では異質な立場で確執があったことから推察して、長い間知っている優へのある種の理解が本音と建前の狭間で溝にはまったように、職務としての動きを止めてしまったように思いました。
こんにちは!
なるほどですね。
表情の歌舞伎と、能。
私でもはっとしました。
分かりやすいです。
あえて役者含め掛けてたんですかね。
私みたいな引っ掛かり者も予想しつつ(笑)
そんなエピソード聞いてみたいと思いました。
色々と有難う御座います!!
失礼します
勝手な見解ですが、スケープゴートは、村を二分する問題を解決させる為の"生贄"という意味だったと思います その二分していたそれぞれの代表(反対派の主人公の父 賛成派の攻撃していた人間)の死を以て、松明を翳しながら一方向へと歩み始める村人・・・ 人間の習性なのかもしれません
件当違い、失礼しました