我々の父親のレビュー・感想・評価
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実話じゃないと思いもつかない話
気持ち悪くなるほど恐ろしい。
自分たちの親の不妊治療を行った医者が
同意はおろか事実を知らせることもなく
自らの精子で受精を行っていたというもの。
実話なんですが実話じゃないと思いもつかない話。
ドキュメンタリー映画なので
生々しくってコワい。
ラストの文章には震え上がりました。
非道…
両親と違い金髪で青い目でいる自分に違和感を覚え、DNA検査をしてからわかる、自分に異母兄弟がいること。。しかも、次第にその人数は増えていき、中には両親すら自分たちの子と思っていたが違ったという事実が出てくる。全てはクライン医師一人の仕業で病院の共同経営者や看護師すら知らず、何十年と繰り返し行われていた、患者が未承諾の不妊治療という名の下の「合法」レイプ。同僚夫婦にまで行っていたラストの双子の衝撃の事実。戦慄が走るとはこのことで、しかも司法に嘘をついたという罰が下るのみで、彼に実刑は下りていない。つまり、司法は合法と認めており、完全なる司法の抜け道だ。人々の悩みを解決したかに見え、思われ、感謝されていた姿の裏はモンスターであり、優性遺伝を信奉するカルト教団との関わりは分からないが、自分を神とでも勘違いしているのだろう。司法は中々取り合わなかったが、マスコミが小さな声を取り上げて、真実を明るみに出すことに成功したが、そんな医師たちが他にも沢山いる事実と彼らに厳罰が下らないのが何ともモヤモヤしてしまった。
興味本位で受けたDNA検査がこじ開けたパンドラの箱から溢れ出る醜悪極まりない事実に言葉を失う壮絶なドキュメンタリースリラー
ということで昨日はこちらも観てました、ネトフリのドキュメンタリー『我々の父親』。不妊に悩んだ夫婦が高名なクライン医師のもとで不妊治療を受け、匿名のドナーから提供された精子で娘ジャコバを授かる。一人っ子として育ったジャコバは自分と同じドナーから生まれた兄弟姉妹がいるのではないかと興味本位でDNA検査結果から遺伝子系図を作成するサービス23andMeを使ってみると、7人も兄弟姉妹がいることが判明。その数の多さに驚いたジャコバは7人にコンタクトを取りそれぞれの出生について確認したところ7人全員の父親がクライン医師であることを知らされる。
ホラー映画の製作で有名なブラムハウス・プロダクションズの作品なので、おどろおどろしい再現ドラマを巧みに織り込んでいてテイストとしてはほぼスリラー映画。厳格なドナー選定を行なっているはずの不妊治療の綻びから次々に露わになる衝撃的な事実はとても現実のものとは思えない凄惨なもの。それは神にも縋る思いで不妊治療に踏み切った夫婦とその子供達が受け入れるには余りにも重たいもの。それでも勇気を持って全てを明らかにしてクライン医師を告発しようと奮闘する彼女達の前に立ち塞がるのが世間の無関心と司法の壁。
クライン医師がジャコバに告げたのはエレミヤ書1章5節。劇中には言及されませんが、内容は以下。
“わたしはあなたをまだ母の胎につくらないさきにあなたを知り
あなたがまだ生れないさきにあなたを聖別し
あなたを立てて万国の預言者とした“
この一節で自身の行為を正当化しようとする醜悪さにぞっとしましたが、これはまだ序の口。神をも恐れぬ厚顔無恥の向こう側に浮かび上がるさらなる闇に絶句させられます。壮絶に重い作品ですが凄惨な事実を受け入れることに苦悩する人々がお互いの存在に勇気づけられながらなおも事実を追い求める姿に激しく胸を打たれました。
酷い
本当に恐ろしい…
最初は10人単位だったのにどんどん増えていって恐ろしくなった。最終的な数を知った時には、近親だと知らずに結婚しちゃう人たちは絶対いると思った。
自分の父親が生物学的にも父親だと思ってずっと生きてきたのに、本当は違うんだと知ったときはおぞましい気持ちになるんだろうな…
兄弟姉妹みんな、先生を許せないと思っているけど、やはり海外はそのような恐ろしいことをする人は病みを抱えているって考えるんだな、と日本との考え方の違いに納得した。(話逸れたけど)
そして、宗教は必ずしも悪いものでは無いし信じることで救われることもあると思うが、自分の中だけで信仰していけばいいのに、周りにも与えようと思うのは本当にやめた方がいいんだと思う。
私、まだ子供いないし作ろうともしていないけど、不妊治療する際の信頼関係はとても大事だなと思った。
色々考えさせられる実話の映画でした。
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