「情報の真偽」ナワリヌイ TKさんの映画レビュー(感想・評価)
情報の真偽
「フェイクニュース時代の情報源は人ではなくデータ」という言葉が印象に残った。政府の発表、テレビ放送、ネットの情報、それらをただ鵜呑みにしてそれだけで判断してしまうことがいかに危険であるか、この映画を見るとよく分かる。
自らの毒殺未遂事件を暴いていくという映画のような話だが、SNSを駆使するのが非常に現代的で興味深い。誰でも世界に対して情報発信できるというのは権力者に対して大きな武器になる。かつてのように簡単に情報統制できる時代ではない。
「悪が勝つのは、ひとえに善人が何もしないからだ。行動をやめるな。」
不当逮捕に不正選挙、暴走した権力に対して自らの命の危険を顧みずに闘い続けるナワリヌイからのメッセージ。硬直した権威主義体制が打破されて新たなロシアが生まれる日もそう遠くないのかもしれない。
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