「今のロシア事情だからこその一作。」ナワリヌイ yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
今のロシア事情だからこその一作。
今年168本目(合計444本目/今月(2022年6月度)15本目)。
ということで、有給消化デーでこちらの作品に始まる4作品(4作品目で「精神的に」力つきた…。詳細は「plan 75」にて)。
こちらの作品、ウクライナ侵攻が報道されるこの連日の中、急遽放映が決まった経緯があるようで、若干字幕として変な日本語(通じないわけではない)はあります。とはいえ、この時世に日本で中立的な観点で描かれていることは高く評価できます。
ロシアが題材(プーチン大統領批判の趣旨のナワリヌイ氏(弁護士)を描いた)という事情はあるものの、ごく最近の話なので、ロシア映画に代表される共産主義独特の考え方や文化を知らないと理解不能にはなりません(むしろ、史実に沿って描かれている以上、専門的な用語だらけで、そちらが理解しにくい。理系文系両方ハイレベルな知識が要求されます)。
実在する人物で現在も存命な以上、いくらでも調べれば情報は手に入るし、急遽決まったとはいえ公式サイトも丁寧なので(予告動画も結構丁寧)、見に行く・いかないの判断は結構つきやすいほうです。
良いことはよい、悪いことは悪いとして極めて平等に描かれている(一方的に祭り上げているわけでもないし、極端にプーチン大統領たたきをしているわけでもない)点で好感が持てます。
しいて言えば、この主人公よりもプーチン大統領のこれまでの政治上の活動のことを知っていると有利かな、という気はしましたが(どうしても日本では、ウクライナ侵攻に伴って連日報道される割に、プーチン大統領そのものに焦点があてられるシーンは少ない)、あれば程度の扱いです。
採点上、特に差し引く要素はないので、フルスコアです。