「この手の話ではいつも思う」プアン 友だちと呼ばせて Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
この手の話ではいつも思う
癌で死んじゃうから、その前に元カノたちに返したいものがあるって、ウードがボスを呼ぶの。
それで、元カノに順番に会って、思い出の品を返してくんだよね。《ハッピー・オールド・イヤー》っぽい。チュティモンも出てくるし。
一通り返し終わるとウードがボスにも返すものがあると言い始めて、映画の本題はここからだね。
ボスの運命の相手、プリモとの仲を、ウードが嘘ついて引き裂いちゃったごめんねって話なの。
それでプリムはまだボスを待ってるから、行ってねって。ラストは行って終わるんだけど。
この手の話はいつも思うんだけど、ボスとプリムが互いに運命の相手と思ったのは、二十代初めなんだよね。いまはボス30歳。
ウードが邪魔しないで普通に付き合ってたとしても、なんでもないことから別れてたとも考えられんの。
それで30歳になって再開してね、映画はここで終わるからいいけど、付き合ってみたら「あれ、なんか違うな。まあ20のときと今とは違うからね」ってなる可能性もある。
その辺、見ないふりして、良い話になってるけど、どうなのかな。過去に事情があって別れてしまった人と再開したらうまくいくって思いたいのか、みんな。
書いてて思ったけど、前半のウードの話で「再会したってうまくいかないこともあるよ」ってやってるね。深いな。
タイトルは原題の《One For The Road》が絶妙で、そっちの方がいいね。
ただ、この映画観るまでは、One for the roadの意味知らなかったから、馴染みがないってことで変えたのかな。
あとは色んなところで使われる文字のフォントが良かった。あれなんていうフォントなんだろ。