劇場公開日 2023年10月27日

「美しき妖精と社会問題が交錯したダーク・ファンタジー」唄う六人の女 bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5美しき妖精と社会問題が交錯したダーク・ファンタジー

2025年4月6日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

6人の美しき女達に、2人の男が、人雑離れた山奥の古民家に監禁されるという、ショッキングな世界観を描いたサスペンス・スリラー。前半部では、昔話に出てくる『山姥』を想起するようなシチュエーションで、監禁された男達を、不可思議で怪奇な雰囲気によって追い込んで、ホラー感覚に包まれていく。しかし、後半部に入ると、一気に現代的な社会課題にスポットライトが当たたり、ダーク・ファンタジーと社会派ドラマの二面性を兼ね備えた作品と言える。

ある日、萱島信一郎はのもとに、40年近く音信を断って、山奥で一人で暮らしていた父の訃報が届く。その父の屋敷と管理しいる山の処分をする為に、不動産会社の宇和島凌と会って、譲渡することを決める。萱島は、その帰り道、宇和島の車でに送ってもらう途中、落石事故に遭う。そして、その事故から目が覚めたところは、謎めいた6人の女が暮す山の中の古民家。しかも、縄で縛られ、自由を奪われた状態であることに気づく。

その女達は、喋ることはしないが、一人一人が
・刺す女(水川あさみ)  ・濡れる女(アオイヤマダ)  ・撒き散らす女(服部樹咲)
・牙を剥く女(萩原みのり)  ・見つめる女(桃果)   ・包み込む女(武田玲奈)
と特徴があり、ラストには、その正体と共に彼女達の存在意義も明らかになる。それぞれがミステリアスな雰囲気を纏い、2人の男達を翻弄していく中、萱嶋と宇和島も、何とか脱出を試みるのだが、いつしか元の場所にもどってきてしまうという、迷宮の山へと迷い込んでしまったのだ。

そして、後半部に入ると、萱島の幼少期の事故とその後の父が生涯をかけて携わってきた仕事が、この6人の女達と大きく関わっていることが明らかになる。そしてそれは、現代における社会問題へとスポットが当たり、内容もファンタジーの世界観から急展開して、サスペンスの様相が色濃くなっていく。

竹野内豊と山田孝之のW主演による本作。善人の萱嶋役には竹野内、ヒール役の宇田島には山田と、2人のそれぞれのイメージそのままの配役がピッタリとはまり、安定感ある演技をみせていた。また、水川あさみを中心にした6人の女優陣も、神秘的な妖艶さと鮮やかさを醸し出していた。

bunmei21
bunmei21さんのコメント
2025年4月6日

なるほど、情報、ありがとうございます。

bunmei21
トミーさんのコメント
2025年4月6日

触った事は無いですが、掌サイズに丸まって冬眠するムササビ、モモンガ系のルックスですかね。肉食と聞いた事があります。

トミー
bunmei21さんのコメント
2025年4月6日

そうなんだ
ヤマネってどんな動物?

bunmei21
トミーさんのコメント
2025年4月6日

武田玲奈がヤマネじゃなかったですかね、可愛らしい小動物。

トミー
bunmei21さんのコメント
2025年4月6日

トミーさん(^^)ハチ、ナマズ、フクロウ、マムシ、シダ植物までは分かりましたが、最後の1人がわかりませんでした。

bunmei21
トミーさんのコメント
2025年4月6日

共感ありがとうございます。
コレ動物モノ、それも野生でなんかじ~んと来ました。竹野内くんは動物に好かれそうですね。

トミー