「映像美と人間の存在意義」唄う六人の女 greenさんの映画レビュー(感想・評価)
映像美と人間の存在意義
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冒頭、自然の中に入り込むような映像で始まります。
この映画は虫などの生き物を写すシーンが多くなおかつ結構なアップでうつるので、苦手な方はそれを理解したうえでみることをおすすめします。
2人の男性があることをきっかけに六人の女に出会う不思議なストーリーです。
その六人の女は、それぞれセリフを発せず動きや表情などのみでの演技となります。
六人の女はセリフがないのにものすごいインパクトや妖艶さがありとても引き込まれていきました。
とくに刺す女役の水川さんは、無表情なのに不思議な魅力を醸し出しており、とても印象に残っています。
2人の男役の竹野内さんと山田さんは正反対の様な役柄で、宇和島は自分の欲や感情をそのまま表に出し見た人みんなが嫌いになると思います。それくらい山田さんの演技は宇和島でしかなくてすごいなと感じました。
その宇和島が何回か萱島も俺と似ているというセリフを発します。それはどういう意味なのか、すごく考えさせられました。
萱島は、紳士的で暴力を振るったりはしないし、どの部分が似ていると宇和島に思わせたのか。
結局私では、その答えに辿り着くことはできませんでした。
人間は何のために生まれてきたのか。他の生き物との共存と自然循環。人間だけが自然循環に反する様な生活をしているが、自然の中に生まれた以上その自然を守る責任があり、使命がある。
生き物たちが、同じ人間だったらどの様な見え方になるか。それを受け入れられた人と受け入れなかった人。
映画を観る人たちに自然について考えさせるそんな映画でした。
私は好きな映画でした。
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