「世界最高峰チョモランマへ挑みつづける男の孤独」神々の山嶺(いただき) かせさんさんの映画レビュー(感想・評価)
世界最高峰チョモランマへ挑みつづける男の孤独
柴田錬三郎賞に輝いた夢枕獏の同名小説を、「孤独のグルメ」の谷口ジローがマンガ化、それをフランスでアニメ化したもの。
マンガは文化庁メディア芸術祭マンガ部門で優秀賞を獲得、この作品もセザール賞優秀アニメーション賞を受賞した。
【ストーリー】
登山家でカメラマンの深町は、ネパールの首都カトマンズで、伝説の登山家・羽生丈二を見つけた。
かつて国内外で名だたる難壁を踏破し、その世界では知らぬ者のない男が、なぜそんな所にいたのか。
日本にもどって羽生の過去を取材しながら、深町はその山にかける情念に引きずられ、巻きこまれるように一つの決断をする。
「あんたの取材をしたい。俺も山に連れて行ってくれ」
そして羽生は答えるのだ。
「来るなら勝手についてこい。俺はお前を助けることはしない」
ニューウェーブと呼ばれた同世代において、大友克洋と並ぶ超絶技巧のデッサン能力をもつ谷口ジロー、その強みを余すところなくアニメーション化した力作。
やったこともない先鋭登山の寒さ痛さが画面から伝わってきました。
過度に感情を表出しない演出が、羽生の一匹狼としての生命力と精神の強靭さを際立たせます。
アニメですが大人の冒険映画、冬の夜長に、スキットルに強いお酒を入れて、物語とともに少しずつ楽しんでほしい一編です。
本棚にこっそり松本大洋原作の鉄コン筋クリートを見つけて、日本のマンガへのリスペクトも感じられて、ほっこり嬉しくなりました。
かせさんさん、コメントありがとうございます♪
リスペクトと熱量に溢れた、見事なアニメーションでしたよね〜😆✨
これを機に、谷口作品をどんどんアニメ化していって欲しいものです!
かせさん様 答えは心の中、イイですね。多分ヒマラヤとかはスポンサー必要でしょけど、本質的には、危険を伴うレベルの山登りは、損得勘定や欲でやるものではないと想像しますので、おっしゃるとおりです。コメントイイねありがとうございました😭😊