「【"頂を目指す各々の理由。"山は生の喜びを感じる場所であり、山に憑りつかれ、踏み込み過ぎて死んでは絶対にいけない。今作は”エベレスト南西壁単独登頂”に憑りつかれた、孤独な男の哀しき物語なのである。】」神々の山嶺(いただき) NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【"頂を目指す各々の理由。"山は生の喜びを感じる場所であり、山に憑りつかれ、踏み込み過ぎて死んでは絶対にいけない。今作は”エベレスト南西壁単独登頂”に憑りつかれた、孤独な男の哀しき物語なのである。】
- 私事で恐縮であるが、私は10年前まで登山をしていた。
故に、故谷口ジロー氏の作品は好きである。
特に精緻な自然描写を背景にした登山をテーマにした作品は。
谷口ジロー氏は、フランス政府から文化勲章を授賞している事も、今作品が世に出た所以であろう。
では、何故公開直後に鑑賞しなかったかは、お察し頂きたい・・。
◆感想
・今作品は山に取り憑かれてしまった複数の男を描いている。勿論、マロリーも含めて・・。
・ダブルアックスとアイゼンの爪を蹴り込み氷壁を登るシーンや、表層雪崩のシーンはアニメの域を越えた迫力である。
ー 深層雪崩の場合、岩場に隠れても生き残るのは奇跡に近い・・。-
・但し、羽生の生き方は原作を読んでいる時から違和感があった。山で死する事をヒロイックに描いている様に感じたからである。
■作品的には、羽生が、ヒラリー・ステップの上でマロリーの遺体から見つけたポケット・カメラに写っていた・・は、ラストに入れて欲しかったなあ・・。
<自然描写は、流石であるし、美しくも厳しい高所雪山に挑む登山家の野心や後悔を、パトリック・インバート監督が、見事に映像化した作品である。
だが、再度記載するが、山で死んでは駄目なのである。
愛する親、妻、子供の所に無事に帰還して、初めて登山は完結する。
そういった意味では、今作は羽生という”エベレストの南西壁単独登頂”に憑りつかれた、孤独な男の哀しき物語なのかもしれない・・。>
<2022年9月4日 刈谷日劇にて鑑賞>
再びです。NOBUさん、ほんまもんの山男だったんですねー😳ビックリしました。
山からサイクリストですか‥それもいいですね。健康的でいらっしゃる😝
この映画は、ほんまもんの山男の実態が知れて勉強になりました。
私も学生時代登山部でした。でも危険な登山は御免こうむりたいですね。本作の主人公もですが世の中には信じられないような危険なチャレンジをやめられない人も多いですよね。もはや彼らはジャンキーでとても共感は出来ないです。
こんにちは。
かつて山男だったんですね😳
そうですよね、山で死んではダメですよ。
おっしゃる通り、この映画は、単独登頂に取り憑かれてしまったなんだかちょっと悲しい男の物語だと思います。アニメなのに、ヒゲ跡が青々しているのが 私はハッとしました。