「線も色も少ない中での映像美」神々の山嶺(いただき) またぞうさんの映画レビュー(感想・評価)
線も色も少ない中での映像美
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日本で実写映画化された際、原作の表記が夢枕獏だけだったのは、失敗じゃなかったのかなあ。谷口ジローの漫画版のクレジットも入れるべきだったんじゃないかなあ。なんてことは置いておいて。本作は堂々と谷口ジローの漫画のアニメ化であった。
スジとしては涼子との関係やネパールでの生活などの割と太いスジが大胆に端折られていた。ほかにもカメラや羽生に出会う序盤の下りとか非常にうまく処理されているなと思った。映像は線や色が多いわけではないが、色調も上品で素晴らしいかった。背景含め日本の町のディテールも過不足なくしかも美しく見ほれた。吹き替えの声優もどなたも素晴らしい仕事だと思う。
それだけに、ストーリーをもう少し長くして気持ちをのせて見せてほしいと思ってしまった。こちらの体調管理の責任だがところどころでうとうとしてしまい、隣席の方にはがたがたして申し訳なかったのだが、もしかしたらスジが単調になった影響だったかもしれない。
天気にもよるが高山からは町で見るよりたくさんの星が見える。谷口ジロー合掌分をおまけして星4個。見て損はまったくありません。
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