劇場公開日 2023年7月7日

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「脚本が秀逸!」1秒先の彼 talkieさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0脚本が秀逸!

2024年7月26日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

<映画のことば>
「昨日?昨日、何を失くしたん?」
「だから、昨日という大切な一日が、失くなってしもうたんてす。」
「酔っ払ってるの?」

なるほど、なるほど。
「綺麗なバラには棘(とげ)があった」というわけですね。

そして、一事が万事、せっかちを地でいくような評論子なので、それだけに一(はじめ)の一挙手一投足には、身に詰まされた評論子でした。
「自分がそうだから、相手も当然そうだろう」という、勝手な思い込み、否、思い違いは、せっかちな評論子そのものでもあり、一(はじめ)そのものでもあったのでしょう

一(はじめ)が桜子の素性を誤解してしまったのも、その故だったと理解しました。評論子は。

そして、ある理由から、町中のほとんどの人の時間が止まり、ようやく麗華が取り戻した「二人の時間」だけが、静かに流れるという、本作のファンタジーも、静かに、静かに心に沁みました。
(本作の舞台となった京都は、由緒のある土地柄ですから、そういう来歴のあるお名前の方も少なくないのかも知れません。)

そして、その「伏線」も、ものの見事にちゃんと回収されたことは、脚本の秀逸さ、素晴らしさという外はないと言えそうです。

観終わって、心がほっこりするファンタジーに仕上がっていた点をも踏まえると、充二分に佳作としての評に値する一本だったと思います。

(追記)
ちなみに…。
どちらかというと、評論子の名字(実名)も、神様から、あとで時間を返してもらえそうな部類に属します。
それで、フルネームを書くのが大変だろうと、娘の名は、簡単なひらがなだけにしてあげたのは、親としての細(ささ)やかな心遣いのつもりだったのですけれども。
ところが、娘は「神様が時間を取り戻しそうな」名字の男性と結婚してダンナの姓に改姓したので、氏・名とも、サッと書き終えられるような何の変哲もない名前を、今は名乗っています。
「親の心、子知らず」というのとはまた違うのでしょうけれども。
いわく言いがたいような、ある種の不条理を感じる評論子でもありました。

talkie
りかさんのコメント
2024年8月6日

すみません、確かに共感ポチしたのに今見ると消えていました。
お気遣いなく。

りか
talkieさんのコメント
2024年8月2日

琥珀糖さん、コメントありがとうございます。
下の名前はずっとついて回るので、大変ですね。忍ばれます。
これからもよろしくお願いします。

talkie
琥珀糖さんのコメント
2024年7月31日

こんにちは
いつもありがとうございます。

私は下の名前が「ほ」を含むので、「お」と読む人が
とても多いのです。
ふた通りに呼ばれて、いちいち訂正しないので、変な感じです。
娘さんの名前、結婚後の名前に
「不条理を感じる」talkieさん、
分かるような気がします。

琥珀糖
talkieさんのコメント
2024年7月28日

ゆきさん、コメントありがとうございます。
法律では、夫婦は夫又は妻の氏を名乗るとされていますが、ケースとしては、夫の氏を名乗る場合が圧倒的に多いようです。
私の場合も妻が改氏しましたけれども、結婚後半年くらいで一緒に朝ごはんを食べているときに、妻がしみじみと「会う人、会う人のみんなが、珍しいお名前ですね。なんとお読みするのですかと聞くから、いやになる」と言っていました。
(実際、私も、面と向かって「日本語がお上手ですね」といわれたことがあります)→ちなみに、まちがいなく私は日本人です。
それでも、結婚から半年の時間があって、少しは知恵がついていた私は「あなたは、ここ半年くらいの話だけど、私は物心ついてから、ずっと言われているよ」というセリフをぐっと飲みこんで、「そうだね。大変だね。」と身をかわし、夫婦喧嘩をひとつ避けることができ、何食わぬ顔で箸を動かしていた私が、そこにいました。
これからも、コメント、よろしくお願いします。

talkie
talkieさんのコメント
2024年7月28日

トミーさん、いつもコメントありがとうございます。
そうですね、私も「監督」をキーに作品を観ていくことが多いのですが、残念ながら当たり外れ(失礼!)は、ありますね。
映画の場合は、他の人の「秀作」が、自分には「何コレ?」ということも、少なくありません。
ただひたすら「観ていく」以外に、佳作・秀作を掘り起こす方法はないのかもしれません。

talkie
トミーさんのコメント
2024年7月26日

共感ありがとうございます。
この作品は元ネタ有りとは言え、後発「カラオケいこ」よりは大分優れていると思いました。やはり清原効果が大きいんですかね? 山小屋の作品にもがっかりで山下監督最近ちょっと不調ですかね。

トミー
ゆきさんのコメント
2024年7月26日

こんばんは。
コメント失礼します。
talkieさんご自身と重ねられたレビューで素敵でした。
お嬢様のエピソードも微笑ましく拝読しました。愛情を感じました♡
私の親友「田中」も結婚して「薬師丸」になり、書くのが面倒だ!と言っていたのを思い出しました。神様に時間を返してもらえるでしょうか♪

「グランツーリスモ」への共感もありがとうございます。
私はレースもスポーツカーもゲームにも疎いのですが、本作は大興奮でした!talkieさんのレビューもお待ちしておりますm(__)m

ゆき