「ないないづくしの中で・・・」きっと地上には満天の星 penさんの映画レビュー(感想・評価)
ないないづくしの中で・・・
お金がない。職がない。家もない。娘は地上に出たことがない。そして二人が離ればなれになることを意味する摘発におびえながらの生活には、安心もない。何とか一晩のねぐらを探すために主人公がしたことは・・・ロマンチックな邦題とは裏腹に、描かれている現実の生活は実に過酷なものでした。
しかしながら、そんなないないづくしの中で、いやないないづくしの中だからこそ、暗闇の中で、二人がお互いを必要としあう思いは、思いだけは、何故か、満天の星空のようにキラキラ輝いているように見えたのです。
日本ではここまでの環境は考えづらいですが、それでも本日のNHKニュースでは、コロナによる収入減やインフレにより、シングルマザー世帯の一段の苦境が伝えられています。心ある人達の努力で「子ども食堂」等は全国に広がってはいるようですが・・・・・。
日本のそして世界の、苦境にあるすべての親子の心の中にも多分ある、満天の星空のような輝き。その輝きが守られるような世界になると良いのにな。そんな風に思えた作品でした。
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