「やはり映画はアイデアだ」NOPE ノープ あふろざむらいさんの映画レビュー(感想・評価)
やはり映画はアイデアだ
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低予算っぽいんだけど、なかなかおもしろかった。
いつも思うのだが、いいアイデアを思いつく人はお金や道具がなくてもちゃんとしたものを作ることができる。このあたりは自分でも、なにかをするときの言いわけにしないようにしたくて、いつも考えている。
プロットは単純で、牧場をいとなむ黒人兄妹と、近所でウエスタンのテーマパークを経営している中国人の元俳優がいる。
ある日、兄は空に浮いている雲がまったく動かないことに気がついた。実は、その中に未確認生命体が隠れていたのだ。黒人兄妹はそれを撮影しようとして防犯カメラを設置したりする。やがてその生命体が人を襲いはじめる。というもの。
冒頭、エドワード・マイブリッジが撮影した走る馬の映像が出てくる。そう、本作は「映画についての映画」なのだ。プロットは前述したとおりのものだが、納屋の壁が等間隔で隙間が空いていて、そこを移動する人物やものが、フィルムのコマのように見えたり、実際にフィルムカメラが登場したりと、映画にまつわるイメージが大量に出てくる。そういうところもうまくできていると思う。
ただ、ジョーダン・ピール監督は「アス」の時もそうだったけれど、物語の終わりかたが個人的には好きではない。それでもなかなかおもしろい作品を作る人だとは思う
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