「映像はすごいが期待したものとは違った」NOPE ノープ むしばさんの映画レビュー(感想・評価)
映像はすごいが期待したものとは違った
アスが好きで、ゲット・アウトも良かったので、パズルのような伏線回収と人怖を求めて見たら、期待したものと違った。
序盤のジャンプスケアに頼らない不穏さの演出とかは好き。
中盤のゴーディ(猿)のエピソードもワクワクした。
ここからどんな陰惨なことになるのかと…(ならなかった)
経営者が殺されなかったのは目を直接見なかったからもあるが、同時にアジア人=イエローモンキー(同族、動物)のような印象も受けて嫌いではない。
そこから、自分なら怪物とも心を通わすことが出来るという傲慢さと、その結果も割と好き。この猿メインの話が見たかった。
終盤のチーム組んで対怪獣向けに作戦会議シーンは、こういう怪獣映画系好きな人は好きそう。特に興味ない私でもワクワクした。
が、終盤のクライマックスシーンとか、迫力はあるけど、ストーリーとしてどうかというと首を傾げる。
怪獣の最終形態はクラゲっぽくて好き。てか形態変化も怪獣映画だよなぁ。
でかい怪獣が襲ってくるっていう迫力と、音もすごいから、IMAXで体感しながら見るには良さそうだなぁと思いつつ、ひねりの少ないストーリーで130分は長く感じた。(前半は伏線かもしれないと不穏な演出にワクワク、後半は怒涛アクションはあるけど考えることは少ないので退屈)
怪獣をやっつけることよりも、映像を撮ることにこだわるのが、最近の風潮(SNS)なのか…死んだらどうにもならないと思うんだけどなー。
そしてラスト、怪物を倒すけど写真には撮れてなくて、あれだけ拘った映像はテレビ局に撮られていたとかなら皮肉聞いてて好きだったんだけどなー。(放送は先にされてそうなので、先んじられたのはあるのかも)
アンテベラム(プロデューサーの方だけど)が社会問題に特化、ノープはエンタメ特化した印象。
クオリティはとても高く、シンゴジラが好きな人には受けそうだけど、私の好みでなかった。