アウシュヴィッツのチャンピオン

劇場公開日:

アウシュヴィッツのチャンピオン

解説

ホロコーストを生き延びたボクサー、タデウシュ・“テディ”・ピトロシュコスキの知られざる実話をもとに描いたポーランド発のヒューマンドラマ。第2次世界大戦中の1940年。戦前のワルシャワで“テディ”の愛称で親しまれたボクシング・チャンピオンのタデウシュ・ピトロシュコスキは、アウシュビッツ強制収容所に移送される。彼には「77番」という名が与えられ、左腕には囚人番号の入れ墨が刻まれる。十分な寝床や食事も与えられず、過酷な労働を強いられる日々。そんなある日、テディは司令官や看守たちの娯楽としてリングに立たされることになり……。「イレブン・ミニッツ」のピョートル・グロバツキが主演を務め、絶望的な状況に置かれながらも不屈の闘志と尊厳を保ち続けたテディの半生を熱演。短編作品「My Pretty Pony」で高く評価されたマチェイ・バルチェフスキが長編初メガホンをとった。

2020年製作/91分/G/ポーランド
原題:Mistrz
配給:アンプラグド
劇場公開日:2022年7月22日

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(C)Iron Films sp. z o.o,TVP S.A,Cavatina GW sp.z o.o, Hardkop sp.z o.o,Moovi sp.z o.o

映画レビュー

4.090分間の中に言葉を超えた多くの要素が凝縮され、力強く引き込まれた

2022年7月27日
PCから投稿

本作を観る前、ある種の型にはまった内容なのではないかという危惧の方が強かった。しかしいざ蓋を開けてみると、まるでボクサーの肉体のように90分台のスリムさの中に必要な要素が凝縮されていることに驚いた。特徴的なのは、主人公を始めとする登場人物たちの過去がほとんど描かれないことだ。彼らは自分のことをベラベラ喋ったりせず、ただ現在を生き抜くことに必死。けれどこのある種の地獄の中での相貌や行動、ほんの些細な振る舞いを見ているだけで、これまでどのように生きてきた人なのかが如実に伝わってくる。主人公の場合、それは当然、リング上でのリアルなファイト場面、そこでの一挙手一投足においても言えることだ。感動的ながら仰々しく感情を煽り立てはしない音楽や、端々まで緊張感を身に纏ったエキストラ、収容所内の美術に至るまで、作り手の情熱にも圧倒される。なぜ戦うのか。言葉にせずとも、映画そのものが答えを誠実に体現している。

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牛津厚信

2.5ヒーロー過ぎないのは良かった でもメッセージも弱かった そんなんで...

2023年9月4日
iPhoneアプリから投稿

ヒーロー過ぎないのは良かった
でもメッセージも弱かった
そんなんで勝っちゃうだ、と呆気に取られてもしまった
ドイツ人は何でこんな酷い事ができるのだろう
本当にこんな人ばっかりだったのだろうか
違って欲しい
そうでなかったら救いがない

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あきら

3.0不平等な命の重さ

2023年8月25日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

あれだけ絶望的な状況のなか、才能と運があったとしても、生きる希望を見出し、保つことの困難さが良く表現されている。誰一人幸せにならないのに何であんな事したんだろう、といつも思う。

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げっちゃん

4.0【今作は、アウシュビッツ強制収容所に連行されたワルシャワのボクシングチャンピオンが、不屈の闘争心で自由を得るまでの姿を描いた実話である。ラストのシーンはジワリと涙が溢れます。】

2023年7月4日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

幸せ

■1940年、第二次世界大戦中のドイツ占領下のポーランド。
 アウシュビッツ強制収容所に連行されたワルシャワのボクシングチャンピオン・テディ(ピョートル・グロバツキ)は、過酷な労働に従事させられていた。
 ある日、テディは衛兵たちの気晴らしに、リングに立たされることになるが、まともな食事も与えられていないのに、華麗なフットワークで連戦連勝していく。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・今作が心に響くのは、死と隣り合わせの状況下で、テディが決して諦めない姿である。

・更に彼は、試合に勝った後、褒美で渡されたパンを、餓えた仲間達に分け与えたり、喘息持ちの少年の為に、自分の傷の手当をした貰った際に、クスリを貰っている。
ー 彼の人間としての、器の大きさが良く分かる。-

・そんな彼の姿に、心動かされた収容所指導者マルチン・ボサックは、彼を別の収容所(アウシュヴィッツより助かる可能性が高い)に送るように指示するのである。

■今作は資料によると、強制収容所でリングに立ち続けた実在のボクサーの物語を元囚人たちや本人の証言をもとに映画化したモノだそうである。
 今作では、囚人番号”77”を左腕に彫られたテディが、囚人仲間達の希望の象徴である事が見事に描かれている。

<マチェイ・バルチェフスキ監督は、元囚人たちの証言やテディ本人の記録から今作をドラマティックに描き出したそうである。
 凄い人物がいたモノである。>

■ナチスの蛮行を描いた映画は、数知れない事はご存じの通りである。
 殆どが、ユダヤの民や、ポーランドの民の末裔が制作しているが、(こちらの方が、リアリティ溢れる作品が多い気がする。)
 だが、ドイツ人が自ら製作している作品も多い。

 ロシアの現況の愚かしき行為(今でも既に数作のドキュメンタリー映画が公開されている)が、何時か”あんなことは二度としてはイケナイ”と言う想いを込めて、ロシア人監督により映画化される日が来ることを切に願うモノである。

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NOBU
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