「コロナ禍における不安や恐怖」透明人間 インビジブル 鰹よろしさんの映画レビュー(感想・評価)
コロナ禍における不安や恐怖
ロックダウンで人々が家に引きこもり街が静まり返る中、独りで暮らす金髪(ブロンド)の美女を狙う連続殺人事件が発生。しかし家に誰かが侵入した形跡は無く犯人の痕跡も見つからなかった。いったいナニが...
まるでオムニバス形式の様相で各パートの調和が感じられず全体的にバラバラな印象を受けるものの、コロナ禍における分断やロックダウン下における隔絶や疎外感を思えばこれはこれでアリだろう・・・か。
それにコロナ禍において生まれたアイデアであろうし、ロックダウンにおける制限故にできた手法であろうし、意図的か否かいろんなお部屋の間取りや内装を楽しむ画も面白く、むしろ最良とも・・・?
コロナ禍のロックダウン下における諸々のやり取りのわずらわしさから、平時において人と人とはどのように関わっていたのだろうか、当たり前にあった繋がりはどういったものだっただろうかを展望させ進んでいくお話づくりも妙。
コロナ禍において感じている不安や恐怖、ロックダウンによって苛まれる孤独によって、マイナスな感情を刺激するモノばかりが目に付いたり、悪しき方へ悪しき方へと考え込むようになってしまったりする今こそ皆で寄り添って(慈悲で?)乗り越えようとする気概を感じ取れれば・・・
...とは思うものの、これって結局のところそのメッセージに行き着いていないというか、希望というよりもさらなる不安を煽りかねないのでは?とも思えてしまうのだが、本意はどうなのだろうか? 終わりの見えないコロナとの闘いを見据えれば納得できるのか。それでももう少し緩いラストを見せてほしかったよ。
「DRONE ドローン」(2019)...
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