「ポスターの宣伝文句に偽りなし」女神の継承 エカシムロさんの映画レビュー(感想・評価)
ポスターの宣伝文句に偽りなし
前半は静かなものの、後半は“怒涛の恐怖エンターテイメント”とはよく言ったもの。ラーメン屋で言えばトッピング全部のせの“スペシャルラーメン”というか、とにかくホラー映画を見にくる観客を怖がらせてやろう、という製作陣のサービス精神が凄い。
プロレスで例えるなら前半はロックアップからのじっくりしたレスリングが続くかと思いきや、後半はかつてのスタイナー・ブラザーズもかくやという必殺技の大盤振る舞い。
ありがとう、おいしく頂きました。
追記
製作のナ・ホンジンの監督作『哭声/コクソン』は本作の原案でもあり、ホラー映画と見せかせてイエスの復活と最後の審判を描く話だった(もちろん、ただ毒キノコを食べて皆が狂ってしまった村の話なのかもしれない)。
本作もタイ王国が舞台でありながら、タイの国民教である仏教は葬式シーンの背景でしか登場せず、本筋に関わるのは土着のアニミズムとキリスト教。さては…としばらく会社で仕事をするふりをしながら考察してみたのだが、今のところコクソンのような裏ストーリーを読み取る余地は無さそう、かな。
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