「これが本気の実写…原作が三次元になる醍醐味!!」ゴールデンカムイ ゆめさんの映画レビュー(感想・評価)
これが本気の実写…原作が三次元になる醍醐味!!
えー!!めちゃくちゃ良かった…!!!
キャスト、ストーリー構成、登場人物描写、アクション、作品の世界観(北海道やアイヌ文化)の再現度、ギャグシーンの塩梅、この作品においては重要なヒグマの描写、美味しそうなジビエ(?)料理の描写…。すべてが本当に良かった。
映画終了後に思わず拍手したくなったくらい。
細部までが作り込まれてて、製作側の原作リスペクト、原作愛も感じた。
メディアミックスするならこうでなくては…!!
製作発表の時「ゴールデンカムイ、実写はうまくいかないだろうな…」とか思って決めつけてすみませんでした…!
ちなみに原作コミックスは読破済み&アニメもS3までは観てた人間なので、「ゴールデンカムイ」の世界観が自分の中にある程度固まっていることは自覚している。
そんな人間が観ても実写でほとんど違和感を感じなく観られるのってちょっとすごいことよね…。意味がわからない。
むしろ三次元で描かれることで様々なリアリティが出て新しい日本の時代劇のように感じたし、1つの映画作品としてめちゃくちゃ面白かった。
ストーリー知ってるのに最初から最後までドキドキしながら観たし、続編の期待値を高めながらも杉元とアシリパさんが真の相棒になるまでのストーリーで締められる構成もすごく良い。
(最後にアシリパさんが杉元のオソマ食べるところまで入れたのも良かった。可愛い。ほっこり。)
すごいよなんだこれ…。
でもこのなんでもありのごちゃまぜエンタメ冒険活劇がまさに「ゴールデンカムイ」…。
冒頭の日露戦争のシーンの描写から痺れた。
杉元(演・山崎賢人さん)が杉元とギリギリ認識できるかできないかくらいの泥や血に塗れた姿で、まさに鬼神のごとく動き回る様子が観てるこっちも怖かった。
そう、杉元に関しては戦闘時の非情な恐ろしさと、非戦闘時のお茶目で気の良い兄ちゃんっぷりがちゃんと同居していて本当に杉元だった…。
白石と川に落ちて凍死しそうになるシーンとか原作のイメージと同じでびびった。
そう、杉元をはじめキャストも本当にみんな良かったんだよな…。
尾形が杉元との戦闘で構えるシーンとか、コタンでのフチが話すところとか、アシリパさんの回想のアチャの表情とか、鶴見中尉の狂気のシーンとか原作のシーンのコマ割まで鮮明に脳内に蘇って「生身の人間が演ってるのにどういうこと…?」と混乱するまであった。
あとアシリパさんのたたずまい(演者の方はアシリパさんより割と年上なのに少女にしか見えなかった…)とか、白石とか二階堂とか土方&永倉さんとか、最初に杉元に出会う囚人の後藤までまさに原作で感じた雰囲気にぴったりで、観ながらずっと驚いてたよね…。
あとヒグマもめちゃくちゃ怖くて(静かに杉元に迫るシーンとか暗闇の中から襲ってくるシーンほんと怖かった…)CGながら再現度がすごい。クマのシーンは本作でかなり重要だと思ってたのでそこも満足度高かった。
本当に良かった。これは何回か観たいかもしれない!
製作陣の皆様には愛と熱量のある作品を見せていただきお礼を言いたい。ありがとうございました。