「キャスト、衣装、デザインの再現力は最高です。」ゴールデンカムイ ヤマッチさんの映画レビュー(感想・評価)
キャスト、衣装、デザインの再現力は最高です。
漫画の実写化は、映像技術の向上により最近はかなり原作ファンでも納得の映像が多いです。本作も同様にかなり作り込んだ映像です。最も実写化にあたり心配したのは動物です。熊、リス、狼など話の展開にも重要なやく割りです。これがややもすると着ぐるみだったり、安っぽい映像だったりしますがその心配をさせない出来映えでした。
あとは脚本となります。
アイヌが密かに貯めた20貫の金塊を、ある男がアイヌたちを皆殺しにして強奪。金塊の隠し場所を誰にも伝えずに捕まり、網走監獄に収監された。足の腱を切られ脱獄不能となった男は、獄中から外の仲間に金塊の在処を伝えるべく24人の囚人の体に金塊の場所を記した刺青を彫る。それは全員で一つの暗号になっており、金塊を狙った屯田兵による移送の最中に囚人全員が脱獄した。帰還兵であり「不死身の杉元」と相棒のアイヌの少女アシリパがこの金塊を求め囚人達を探す。しかし彼ら以外にも第七師団の鶴見篤四郎、囚人の親玉土方歳三もその金塊を狙っていてそれぞれの思惑が絡み合う展開です。
分かりやすく丁寧に描かれています。しかし、原作漫画の5巻までの話で終わります。まとまっているので、万一企画倒れで本作だけとなっても十分にはなっています。ただ続編も撮影済みとなっていると原作は全31巻です。このテンポでは6作まで製作となります。続編であってもそれぞれが単体でも成立していなければ、映画化の意味がありません。今回はうまくまとまっていますが、その後が単一で成立する展開かやや心配です。
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