「ロッキー神話」K.G.F: CHAPTER 2 つとみさんの映画レビュー(感想・評価)
ロッキー神話
CHAPTER1、2、合わせて5時間もある超大作。の、後編。
少し前の時代の物語であるが現代劇といえるだろう。
しかし、主人公ロッキーの成り上がり物語である本作は、出エジプト記から始まる神話の様相だ。ヘラクレスとかスサノオの物語を聞いているような感覚なのだ。
ロッキーの物語を聞いている現代、ロッキーが躍動している時代、そしてロッキーの幼少期、この3つの時間軸をカットバックで複雑に入れ込みながら高揚感を創出する演出は見事だ。とにかくテンションが上がるのである。
弊害としてストーリーがよくわからなくなることはあるが、ストーリーなどどうでもいいのである。
私はインド映画が好きだ。インド映画のありえなさが好きだ。
突然歌い出すことも含めて、物理法則など無視したぶっ飛び加減側好きだ。
この作品のあとに「RRR」を観てそのことに気づいてしまった。
そういった意味で、この作品は実に面白いけれど、個人的にはぶっ飛び加減不足だったように感じてしまった。
人によっては本作でも充分すぎるほどぶっ飛んでいると感じるだろうが、インド映画的には「常識的すぎた」
裏を返せば、まあ尺の長さを無視するならば、インド映画の入口としてはとても良かったのではないかと思う。
ほどほどにぶっ飛んでほどほどに常識的。そして、意味不明でも娯楽度は高い。
思い返せばあまり歌わなかったし、インド映画観てみようかと思い立ったアクション系が好きな人に観てもらいたい。
アクション苦手な人は「きっと、うまくいく」ね。それか「バジュランギおじさんと小さな迷子」
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