劇場公開日 2023年5月5日

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EO イーオーのレビュー・感想・評価

全58件中、21~40件目を表示

3.5動物に、そして人に優しくあれ

2023年5月30日
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鑑賞方法:映画館

ポーランドのイエジー・スコリモフスキ監督の7年ぶりの新作。

ロバの目を通して人間の愚かさを描くということでブレッソンの『バルタザールどこへ行く』を思ったがテイストは全く違った。

こちらはインパクトが強い映像と音でグイグイ押してくる感じ。圧が凄かった。

だだしブレッソン作品の淡々とした容赦のない悲劇に軍配が上がった。

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エロくそチキン2

2.5イーオー

2023年5月21日
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鑑賞方法:映画館

各シーケンスごとに丁寧に描いている所と省略している所が多々見受けられた。
見ている方はEoをおもんぱかってはいるが、状況を追うだけで流し見してしまうところ多々。
だから自分的にもっと寓話的に大河感みたいのが欲しかったところ
きほんEOは可愛い。
幾多の人間の都合をかい潜って来たにもかかわらず
最後の最後、尻を叩かれながら牛と一緒に…ってのは悲しすぎる。
ここは「偶然」でもなんでもいいので突破口の模索はできなかったものか?
その達観した眼差しがなんとも寒々しい。
あれじゃまるでレミングのネズミじゃんか

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asa

3.0青と黒も勝利を掴んでほしいなぁ…

2023年5月21日
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鑑賞方法:映画館

人間が犯すありとあらゆる愚行を嫌という程見せつけられる訳だが、それを擁護も糾弾もせずロバ目線で淡々と描写し、人間が何かやらかす度に憐憫・軽蔑・驚愕など様々な表情を見せているようにうまく撮影されていて,こいつはちょっと一本取られましたな。
他評者も御指摘の通り、音楽と音響効果が独特で、実時間と体感時間が乖離したような不思議な体験をさせて貰った。

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ひろちゃんのカレシ

4.0動物もさることながら、演出が魅力的

2023年5月19日
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鑑賞方法:映画館

動物を通じて人間の滑稽さを描くというテーマから惹かれるわけだが、それ以上に映画として印象的な作品だった。

派手な照明、カメラアングル、演出など、動物が話せない以上に映像で表現している割合が多く、どれも芸術的なものだった。

すべてを理解できているわけではないが、単に人間を愚かに描くのではなく、良い人悪い人、いろんな人がいて。

最後はわかりやすいし、想像できるが、あっけなさもある。

2023年劇場鑑賞69本目

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ひでぼー

3.0オルタナティブな世界に酔う

2023年5月18日
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鑑賞方法:映画館

好き。入り口が「アレ」だからこそのあの「出口」、素晴しいや。そしてイーオーの可愛さたるやね。ちょっとだけ「LAMB」を片隅に置いていたので、思いの外ストレートで安心しました。人のエゴという都合を淡々と描いた快作だと個人的には思います。点数は受け入れられ難そうだからガマンしました笑

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lynx09b

4.0人間とロバ

2023年5月18日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

イエジー・スコリモフスキ監督作品は『エッセンシャル・キリング』というものを10年以上前ミニシアターで観た。アラブ人テロリストが逃走するシーンを一切のセリフなしに描いた作品だったが、今回もロバが主人公ということで、そもそもセリフが少ない。監督いわく、ロバの目を通して人間のおかしさや愚かさを描いたという。
ロバはよくウマと比較されるようだ。ウマは社会性があり、繊細であるのに対して、ロバは新しいことを嫌い、唐突で駆け引き下手で、図太いといわれる。ロバには頑固で気分次第で動かなくなるような融通の利かないところがあるため、西洋においては愚鈍さの象徴とされている。騎士はウマに騎乗し、富農は牛馬を育て、ロバは貧農が育てていた。この映画ではEOが動物愛護団体によってサーカス団から引き離され最初に連れてこられる厩舎でウマは大切に扱われるのにEOは邪険にされるというシーンが描かれていた。
その後、農場、サッカー場、ドライブイン、司祭の自宅など場所を転々とする中で、動物愛護法によって守られるはずのEOが逆に人間に弄ばれるという様相を呈していく。そして、最後は屠殺場へと導かれる。セリフも発することなく、内面を代弁するナレーションもなく、EOはいつもその大きなつぶらな瞳で人間社会を観察している。その佇まいがなによりも雄弁であった。
ウマと比べて虐げられているロバであるが、粗食にも耐え、厳しい環境下で働くことができ、また力も強いという立派な特性もあるらしい。EOの瞳が憂いを帯びているのは人間に使役され続けたからなのか。なにか自分もEOに見られているようで、身を正さなくてはいけないという気持ちになった。

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ミカエル

3.0オーイ!

2023年5月18日
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大作『TAR』(158分)を見た後だと、上映時間たったの88分という本作のスケールの小さがやたらと気になってしょうがない。長けりゃいいというわけでもないが、内容的にも本作はかなりスカスカだ。オマージュ元の『バルタザールいきあたりばったり』は、主人公のロバ君に悪逆非道の限りをつくす人間の愚かさを、ブレッソンらしく宗教的演出で描きあげた作品だ。バルタザールのしっぽに火をつけたり、お尻の皮が剥けるほどムチで何度も打ちつけたり.....今の時代、そんな演出をしようものなら一発アウト。動物愛護団体からの即クレームで上映禁止のおとがめを食らうこと必至なのである。

では、ポーランドの巨匠イエジー・スコリモフスキーがロバのEOに何を見せたかというと、現在のポーランドが抱えるいろいろな社会問題である。くまのプーさんに出てきたロバの名前が確かEOだった。ロバ特有のいななき「イーオー」から名付けられたと思われるのだが、本作のEOにはおそらく別の意味が被せられている。EUに加盟したポーランドという意味を別途背負わされているのではないだろうか。ポーランド国旗をイメージさせる“赤”を基調としたライティングが、尚更そう感じさせるのである。

お約束の動物愛護団体の反対でサーカス団から解放されたEOは、そこでサラブレット(特に葦毛)たち=EU先進国から差別的待遇(LGBTQ差別国家としてもポーランドは有名)を受け脱走。「青と白(ウクライナ侵攻のロシアに対する抗議シンボル)が俺たちを強くする」と歌うサッカーチームのマスコットにされるが、親ロ派と思われる敵チームの襲撃を受けEOもついでにボコられてしまう。ウクライナを指示するポーランドが、ロシアを指示するハンガリーよりも逆に困窮している現実を反映したのだろうか。ここで登場する○○○○○EOがなんとも不気味。頭の欠損したその姿は、思考を捨て悪の凡庸に染まってしまったポーランド人を揶揄したのだろうか。

再生可能エネルギーとして期待されている風力発電の羽根にあたって野鳥が激突死、森にすむ狐たちは密猟のターゲット。そんな環境破壊への懸念や、外国からの移民流入によりポーランドの治安が悪化する様子を、荷台につまれたEOはつぶらな瞳でただ静かに見つめるのである。そして問題は、フランスの名女優イザベル・ユペールとイタリア人俳優ロレンツォ・ズルドロが登場するシーン。なぜかここだけ他とはまったくトーンが異なっていて、映画の雰囲気を目茶苦茶にしてしまっているのだ。

おそらく、出資を受けるにあたり2人をキャスティングすることが前提条件だったと思われるのだが、ほとんど気合いの入っていないユペールの演技もさるとこながら、これほど本編から浮いているシークエンスが含まれた映画というのをこれまであまり見たことがない。加盟はしたもののどことなくEUから浮いた存在のポーランドのメタファーというわけでもないのだろうが、何をどうしたらあんなどうでもいいシークエンスをぶちこもうなんで気が起きるのか。皆目検討がつかないのである。

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かなり悪いオヤジ

1.5面白さ理解できず

2023年5月15日
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鑑賞方法:映画館

寝られる

口コミの高さで鑑賞するが、冒頭から睡魔が続く、、時々ポーランドの美しい風景の映像あるが、お話的には今ひとつ面白さが分からなかったです

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tomクルー

3.0映像は良かったけど

2023年5月12日
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難しい

主演ロバに近い目線から映し出される風景、生き物、人間…カメラワークはすごい良かった。

冒頭、少女から溺愛されていたEOは予想しなかったエンディングを迎えるが、移り変わる場面の掘り下げが無く、突然ストーリーが切り替わって、「え?どうしてこうなった?」「その経緯は?」って思う事がたくさんあった。
もうちょっと登場人物に感情移入できたらなぁと。

ストーリーとは関係ないけど、ゴールキーパーのわがままボディはなんか凄かった。

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うぃっこう

4.0ロバの瞳に映る世界

2023年5月12日
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ロバが様々な地域を旅する作品という事前情報のみで鑑賞。

全体的にEOと名付けられたロバの瞳で映る世界をそのまま映した特殊なロードムービーのようでした。人間の優しさに触れつつも、人間の身勝手さが色濃く描かれていて考えさせられるものもありました。

とにかく人間同士の争い、マウント、自己満足、同じ生物なのに屠殺する様子も、自身が襲われる様子も主観で映され、辛い映像も度々挿入されていました。
良い方向に取られることもあれば、悪い方向に取られ、その相反する状況に何度も巡り合ってしまうEO、喋れないが故にその瞳でしか感情を読み取ることができないのがなんとも歯痒いです。

終盤、EOと関係性が薄い人物たちの会話劇になってしまうので、そこからEOの物語のラストに繋がる感じがしないまま唐突に終わってしまったのは消化不良感が否めなかったです。

物語に何か整合性があるわけではないですが、人間の残酷さを知るにはこの上無い作品でした。もっと動物に優しくせねばな…と思いました。全ての動物を救うというのは夢物語ですが、少しでも力になれればと引退競走馬の支援をしています。ナイスネイチャ~。

鑑賞日 5/11
鑑賞時間 14:30〜16:05
座席 G-3

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ブレミン

2.0映像は魅力的だがストーリーが心に響かない

2023年5月11日
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詩情豊かな映像には思わず引き込まれる瞬間があるが、EOの放浪の旅からはあまり寓意や教訓のようなものが感じられず、動物の目を通して人間の本質を炙り出すような話にもなっていない。
サッカーチームにボコボコにされて瀕死の状態になっているはずのEOが、いつの間にか荷車を引いて働かされていたり、人間を蹴り殺した?EOが、次のシーンでは馬と一緒にトレーラーに乗せられたりと、エピソードとエピソードの繋がりの悪さも気になる。
EOを巡る物語のはずが、終盤ではEOとは関係のないところで話が進むため、エンディングでEOが迎える運命にも唐突感が否めない。
途中、ロボット犬が出てきたりして、結局、何が言いたいのかよく分からなかったのだが、「動物愛護」の名目で保護されたことから始まるEOの受難を描くことで、人間の偽善や身勝手さを糾弾したかったということなのだろうか?

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tomato

3.0おとぎ話は飛躍する

2023年5月10日
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鑑賞方法:映画館

おとぎ話は飛躍する。ましてやロバ目線だと話がとんでしまい、人間(私)はなかなかついていけませんでした。

エンドクレジットの音楽が流れ始めると同時に、思わず「まじか…」とつぶやいてしまった。
私の両サイドに座っていた(20歳代と30歳代らしき)2人の男性は、まるで申し合わせたように同時に前かがみになって、頭を抱えてました。

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night runner

2.0ごめんなさい。僕にはわからなかった。

2023年5月10日
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鑑賞方法:映画館

イエジー・スコリモフスキ監督は今回が初鑑賞
『バルタザールどこへ行く』は未見(TSUTAYAにすら無いとは驚いた)
それが良くなかったのか、イマイチ流れに乗れなかった。

最初の動物愛護団体のいわゆる誰得運動は良かった。
動物のことなど微塵も考えてなく、ただ自分が信じる正義に酔いしれたいだけの偽善者であることは、その後のEOへの仕打ちから明白である。
次に、白馬と雑誌(?)の撮影をしている光景を見かける際も、結局人間は動物を都合の良いインテリアにしか思っていないということが伝わってくる。

この流れから「EOはこれからいろいろな善人や悪人と会うけれども、どいつもこいつも人間様が偉いというスタンスは自覚的であれ無自覚であれ同じで、そいつらの身勝手な行動によりEOはどんどん不幸になっていく」という話を想定したが、どうも微妙に違った。

サッカーチームのところまではその観点で見ると面白かったが、そこからどんどん人間の所業とEOの運命の関連性が希薄になっていったように感じた。
特にイザベル・ユペールが出てくるあたりでは、人間側の行動とは関係なくEOは自由に動けてしまう。
よってあのラストも「人間の身勝手さのしわ寄せを一身に受けた成れの果て」という感じがあまりせず、理不尽さや不条理さもさして感じなかった。

そのような憤りを感じさせることがこの作品の目指していたところだとは思うが、以上の理由により僕にはイマイチ響かなかった。

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Jongo

3.023-066

2023年5月9日
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可愛らしいフォルムと愛らしい瞳、
そして鳴き声は太く猛々しい。
ロバって魅力的な動物ですねぇ。

それに比べて人間って奴は、
身勝手で、愚かで、どうしようもない。
トホホ😫

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佐阪航

2.5たらい回しの旅

2023年5月9日
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悲しい

興奮

萌える

イーオーにとって傍迷惑でしかない動物愛護団体による無駄な正義感から人間の愚かさをロバの目線で描く目的ですら定かではない旅、サーカス団は居心地の良い場所でカサンドラとの再会を待ち望んでいる、そんな寂しげな表情を見せるけれど、それですら人間側の勝手な考え方でしかない、仄々とした動物映画をイエジー・スコリモフスキが、そんな意外性を感じながら、危機感を煽るショッキングな映像描写から優雅で自然美溢れる映像とロバに癒されるだけの映画にはならない、人間が世界の中心で暴力が当たり前の日常でしかない。

イザベル・ユペールが登場してから別の映画が始まるようで短編にもならない本作との重要性も感じられない不思議な感覚、インスパイアされたロベール・ブレッソンの『バルタザールどこへ行く』と比較しなければならないか、少しだけエミール・クストリッツァだったらどう撮っていただろう、と、関係無いけれど思ってみたり!?

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万年 東一

3.5今年度の最優秀主演ロバ賞はEOで決まりです 『イニシェリン島の精霊...

2023年5月9日
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今年度の最優秀主演ロバ賞はEOで決まりです
『イニシェリン島の精霊』のジェニーは助演ロバ賞で

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teraox

3.5人為的な被害者としてのメタ。

2023年5月8日
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抵抗することも、文句を言うことも、ましてや自決することもできない無垢なロバが直面する困難な処遇。ロバでなくても多くの人間は心を痛めるだろう。その原因は、我々を代表する愚かな人間の所業。ロバを思想、多様性、民族、宗教、地球と置き換えることで、作品のスケールは無限の拡がりをみせる。沈鬱な気分のまま観終えた。

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ラーメンは味噌。時々淡麗醤油。

3.5絶賛されるほどの共感は持てないけれど…

2023年5月7日
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ロバの目をとうしてみる人間世界。ただ純粋に飼い主との愛情を求めるだけのロバから見たらなかなか不思議な世界かも。ただ、日本人の感情と根本的に違うから単純に共感はしずらいかも。難しい事理解できなくても充分見応えはあったけれど…

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peanuts

3.5斬新?特異?悲哀?啓発?

2023年5月7日
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笑える

悲しい

難しい

ヤバイ、オモロくないかも・・・。いや、ヤバイ、オモシロすぎる・・・と思うものの、一気に落とされたー・・・といった率直な印象。
動物目線というには特段新しいわけでもないけれど、ロバ目線って・・・なぜか新鮮に感じたものの、明らかに人間が作り出したロバの気持ちにしか思えませんでした。だから、一瞬めっちゃ引いた感じで眺めていたのですが、展開がなかなか面白くて、ロバという選択肢はなかなか絶妙なのかもと面白みを感じ始めると、結構見入りましたが、まさかまさか・・・とおそれている間にバツンと暗闇で終わってしまった・・・という感じです。
難しくはないけれど、感情のもって行き方とかや思考が追いついていかないような、そんな難しさを感じる作品でした。

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SH

4.0令和の子猫物語

2023年5月7日
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知的

サーカス団の人気ロバ「イーオー」くんが辿る数奇な運命を、ロバ目線で描いた作品。

サーカス団の解散で売り飛ばされたイーオーは、隙を見て逃げ出すと元の飼い主恋しさに欧州をさすらう。

ロバは言葉こそ話さないが、そのつぶらな瞳で雄弁に訴えかける。

動物目線のドラマといえば先日亡くなられたムツゴロウさんの「子猫物語」を思い出す。主役猫のチャトランを実際には複数の猫で撮影したという。

本作ではチャトラン同様、イーオーは六頭一役とのこと。ちなみにパンフによれば名前はタコ、オラ、マリエッタ、エットーレ、ロッコ、メラだそう。

なおあちらとは異なり、撮影時に動画虐待は一切なかったそうな。

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ku-pa-