「男の願望としての「崩れて・壊れる」」別れる決心 ハチさんの映画レビュー(感想・評価)
男の願望としての「崩れて・壊れる」
パク・チャヌク監督らしく、ねちっこい語り口が病みつきになる本作。どこかヒッチコックの「めまい」を彷彿とさせる質感と世界観でした。実名では決して言えないことですが、世の男どもには「主人公のようになりたい願望」があるのです(きっと)。わかっちゃいるのにドツボにハマっていく快感といいますか。その辺りも「めまい」と重なる部分なのかと。
脚本が優れているのでしょうね。余計なことは台詞にしない。カメラワークと役者の表情や仕草だけで伝え切る潔さ。編集と音楽も秀逸。ちょっと間抜けな脇役たちの存在が作品にテンポを与えていたと思います。
コメントする