「モチーフはデジャヴだが、故にいま必要。」逆転のトライアングル t2law0131さんの映画レビュー(感想・評価)
モチーフはデジャヴだが、故にいま必要。
2018年の公開時に「ザ・スクエア 思いやりの聖域」を某誌で評論した時に、スウェーデンのリューベン・オストルンド監督の巧みな心理描写に感服したと書いた。本作は、連続してカンヌでパルムドールを受賞するという快挙。欧州映画界を代表する巨匠に上り詰めたと言えよう。
主従転換の倒錯ドラマはこれまでも多くの映画でもモチーフにされている。その点では、帝国が瓦解するオチとともに珍しくはないが、シナリオご巧妙なのは、2022年という時代(世界の縮図)へのアイロニカルな視野が満載されていること。故に、いままた創り直されるべき作品だったのだろう。ある意味「ベタだが盲点」だった企画だ。
コメントする