劇場公開日 2023年7月14日

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「大人であること」CLOSE クロース ぱんちょさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0大人であること

2023年7月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

同監督の前作は観られていないのだが、子供の日々少しずつ変化する微妙な表情や行動を捉えるのが上手いな、という印象。
子供っていつも同じようでいながら毎日毎日少しずつ変わっていく。そうした変化の中で、周りからのほんの一言によって二人の関係も変化してゆく。
そして少年時代の終わりとしての花の季節の終わり。非常に上手い。風景や天候に雄弁に状況を語らせる。
そして予期せぬ事件。あの年代特有の危うさにふと思い当たったり…
フランス映画を観ていつも気付かされるのは、大人が過度に大人であることを求められず、個人のままでいることを許されている、ということ。レミの母もすべてを理解する大人でなくても良いのだ、ということの救いと残酷さ。
最近の日本映画のように一方的に大人であることを良しとはしないのだ…

ぱんちょ