「本当に特別な映画だと思います。」CLOSE クロース PTAenHALさんの映画レビュー(感想・評価)
本当に特別な映画だと思います。
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日差しの中、花畑をのびのび駆け回って、あたたかく寄り添っていたレオとレミの心が、次第に張りつめていく様子が、とても演技には思えなくて見ているのが辛かったです。
レオはまるで自分自身を罰するように肉体的にも自分を追いつめて、彼の心が今この瞬間にも破れてしまうのではないかと、映画を見ている間ずっと胸が苦しかった。
でも、私はラストシーンのレオの力強い眼差しに、希望を感じました。タイトルのcloseはいろんな意味が考えられますが、うまく言えませんが『大丈夫だよ、レミはそばにいるよ』って気持ちで、私はこの映画のことを覚えていたいなと思いました。
インタビュー記事で、監督はレオ役のEdenを電車の中でスカウトしたと言っていました。
音楽を聞いていた監督のそばにEdenが座っていて、話し声は聞こえないけど、友だちと話している彼の表情の動きを見て『今彼に声をかけなければ、きっと後悔する』と思いアプローチしたそうです。
このふたりの出会いや、ロケ地や陽の光や、すべてがこの映画を特別なものにしているんだな…と、しみじみ思わされました。
※追記
最初に考えていたタイトルは『CLOSE 』ではなく、Walt Whitman の詩と David Hockney の絵からとって、『We Two Boys Together Clinging』にしようと考えていたそうです。
ちょうどこの映画が上映される時期に、東京都現代美術館でDavid Hockney 展が開かれると知ったので、追記しました(^^)
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