「クロちゃんです!わわわわぁ、、るど。」クライムズ・オブ・ザ・フューチャー 屠殺100%さんの映画レビュー(感想・評価)
クロちゃんです!わわわわぁ、、るど。
クロちゃん、凄いわ…痛みのない世界で痛みを味わいたい変態の話、しかもそれを露出してアトラクションのアートにまでするって、変態のための世界観の作り込みは匠です。クロちゃん、日本のエロ漫画を紹介してあげたら、もしかしたらベストフィットするかも。
しかし、痛みを味わいたい変態ってこれ、自動車事故とか、ドラッグとか、転送ポッドとか、変態ビデオとか、いろんなことして破滅していく主人公のコアイメージは変わらないよね?チョコバーが好きなのはザ・フライぶりじゃん。
そういった意味では安定のクロちゃん。だけど、新鮮味あるおどろおどろしいホラー描写はあまりないな。もう何もかも同じ世界に通じるから目新しいものはあまりなく、むしろすべては同じ世界に通じることの不気味さが際立つクロちゃん映画の怖さだな。これがダーケストだよ。
裸のランチ的、戦慄の絆あるいはエグジステンズ的な手術器具や赤ちゃんがまんま食べる時の椅子、揺り籠式ベッドなどのビジュアルには、あまり面白さは感じなかったなあ。そのほかにも、母胎をイメージするネンネのシーンもあったな、クロちゃん、赤ちゃんがえりかなあ?
これといった目新しさはないけど、ヴィゴ・モーテンセンのキャラづくりが一番よかった。喉をごろごろずーっとしてるのが、なんか汚いクソジジイに気持ち悪いイメージを植えつけてきたクロちゃんらしいキャラづくりがすばらしい。気持ち悪いおやじはクラッシュのヴォーンとか、裸のランチのドクターベンウェイ先生とか、ビデオドロームの撃たれて飛び出てバババンのおじさんとか、脇役で無惨に死ぬ汚いおじさんの系譜があって、今回の主人公はそっちの人だったと思いますが、どうなんでしょう?だから何って話ですが、自分似でモテモテの主人公が多いクロちゃん映画において、なぜ汚いおじさんが主人公だったのか?そこはクロちゃん自身がおじいちゃんだからかな?謎はクロまるばかりです。