「社会にはびこる哀しき現実」聖地には蜘蛛が巣を張る ねもちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
社会にはびこる哀しき現実
クリックして本文を読む
「お前何様だよ!」怒りの感情がコントロール不能になった
街を浄化するだと?
娼婦16人を殺害、イランで実際に起きた事件に着想を得た作品だがドキュメンタリー映画と思う程の恐ろしさがあった
実際は犯人を支持し英雄視する市民は一部だったそうだが
だいたい買った男達は何なのさっ!
こっちの浄化はどうする?
不平等で不公平な現実に怒りと切なさが止まらなかった
被害者にも家族がおり、それぞれの事情と悲しみと真実を少しでも訴えたかった監督の気持ちが伝わってきた
犯人の妻も同じ女性である被害者達を罵倒し軽視する…同性であっても環境や境遇で格差が生じてしまうのは哀しき現実なのだ
事件を追う女性記者を演じたザーラ・アミール・エブラヒミ
危険を顧みず犯人に近づく後半は異様な緊張感に体が震えた程、迫真の演技でした!
カンヌで女優賞を獲得したのも納得!
犯人の息子がゲームを楽しむかの様に幼い妹を
モデルに父の手口を再現する
それを止めもしない母親…あまりにも衝撃的で哀れな結末に嘆きの溜息しか出なかった
コメントする