「僕の死に様綺麗だった?」リバー、流れないでよ サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)
僕の死に様綺麗だった?
昨年は、同じく上田誠のタイムリープ「四畳半タイムマシンブルース」、そしてタイムループの大傑作「MONDAYS」、そして名前とパッケージからは思いもしなかった良作「カラダ探し」などが公開され、最近映画界でブームなタイムリープ・ループもの。本作はちょっと完成度が低かったけど、ヨーロッパ企画なだけあって、しっかりと楽しませて貰いました。
2分間をタイムループするというアイデアはめちゃくちゃ面白く、最初は心掴まれて大興奮なんだけど、10回過ぎたくらいで少し飽きる。近藤芳正のシーンは結構新鮮で、2分間のタイムループでしか出来ない面白味があるけど、それ以外は割と陳腐。天候が故にループしている感が薄いのも残念。初期地点がしょぼい主人公だから、尚繰り返されているように思えない。熱燗から湯気が消えたり、雑炊が増えたり、そんなシーンが見たかった。予算的に難しいのかな。
でも、およそ90分間、観客を絶対に飽きさせない。誰しも、もう一度やり直せたらとか、時が止まれと思ったことはある。だけど、それが本当に起こったら?色んなパターンで一風変わったこのタイムループにハマってしまった人の様子を見せてくれるから、すごく楽しい。確かに、1度死んでみたいし、背徳感を味わったりしたいよね。とっても人間味があって、いい物語です。
最後はSFに走ってしまって、なんとなーく予想出来てたけど、この終わり方はちょっと物足りないし、無理がある。皆の理解度が高すぎて、違和感感じちゃう。でも、久保史緒里はやっぱり良かった。なんだか、普通じゃない、独特な魅力があるよね。幽霊に引き続き、好キャラでした。
印象に残る場面は少なかったけど、「四畳半タイムマシンブルース」を思い出させるドタバタコメディがとてもタイプでした。旅館、行ってみたいな。
>久保史緒里はやっぱり良かった。なんだか、普通じゃない、独特な魅力があるよね。
大いにうなづきました。未来人っぽいというか、宇宙人っぽいというか。神々しい感じがしますよね。