「ライブシーンだけはお目々がパッチリ」ぼくの歌が聴こえたら bionさんの映画レビュー(感想・評価)
ライブシーンだけはお目々がパッチリ
チフンが歌うビリー・アイリッシュの『Bad Guy』が聞こえて来た時、思わず引き込まれた。アコースティックギターのリフとともに響く、チャンヨルの低音ヴォイス。ジャズ風のアレンジが続いて、トドメはチフンのギターソロ。これは、当たりの作品かも。
対人恐怖症のチフンが、一発逆転を狙うマネージャーに見出されて、プロのミュージシャンを目指すロードムービー。出だしはいいし、ライブシーンもすごくいいんだけど、エピソードが弱いというか、テンポも悪いし、ストーリーが盛り上がらない。なんかもったいない。
ロマ音楽を楽しんでいる集団とのセッションシーンは何度でもみたくなるくらいよくできてる。チフンが精神的にも音楽的にも殻を破る。その瞬間が、静から動へ、ソロからユニゾンに演奏が切り替わる。一番気に入った。
ライブシーンを中心としたシーンだけで編集したバージョンを見たい。なんか惜しい作品でございました。
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