エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのレビュー・感想・評価
全572件中、21~40件目を表示
誰もが抱える孤独と愛
誰もが抱える孤独と愛を端的に表現する物語
家族や恋人との関係に必ず訪れる孤独な気持ち。
わかってもらいたい。わかってもらえない。
大切だからこそ言えない。積もる孤独感。
そこから生まれる、自己防衛の心理からなる攻撃的な言動。
そしてさらに深まる溝。
結局それらを解決したのは、自分の気持ちを知ること。自分がどうしたいのかという本質に向き合うこと。そして優しさを持って愛する人と接し、受け入れる事。
そんな「愛」のテーマをマルチバースと中国移民というトリッキーな設定とコミカルなアクションであえて複雑にしながら描く。
脚本・製作はアベンジャーズエンドゲームのルッソ兄弟。
素晴らしい内容だった。
演技派を揃えつつ、俳優のビジュアルで勝負しない作風も、映画の内容をより引き立てている気がした。
素晴らしい。人に勧めたくなる映画だった。
No. 1442
母と娘を中心とした家族愛のSFコメディ
泣いて笑えるSFでした。家族って良いね。
はじめの頃、防犯カメラの映像にカンフーお父さんが映っているシーンから、笑えます。
好みなのかなあ
賛否両論のレビューをあらかじめ目にしていてアカデミー賞受賞作ということも踏まえてあまり深く考えず楽しく観ようとそれが結果として身構えてしまったのかわかりませんが、なんと鑑賞中に2回も寝落ちという失態、見終えるのに翌日に持ち越すという失態、カオスではあるが難解でもなくくすりと笑わせてもくれるのだが、自分の好みではなかった、それだけですかね
エヴリン百面相
日常の家族のぶつかり合いとそこにある愛をものすごいスケールで描いた
あまりに突飛かと思わせるが、物語がバラバラにならず、スケールの境界を実は丁寧に広げている
コインランドリー前の駐車場のシーン、本当に日常に転がっているだろうこのシーン、非常に良い演出だった。ここで一気に自分ごとになった。
革新的映画、きっとあなたの心にも届く
臭いタイトルになってしまっている。それほどまでにこの映画は自分の心をえぐってきた。
この映画には、賛否両論のレビューがついている。その気持ちもわかる。なんなんだこれ、と思ってしまうのもわかる。ただそれでも私は100%の賛を送りたい。
おそらく、パラレルワールドというものの概念を理解していないと難しいだろう。この世は決断の連続で、その決断がいまの自分を作っており、少しでもそれが違ったものであれば、それは大きく人生への影響を及ぼす。
私は時々こう思うことがある。あんときああしていれば、あの日あの時あの場所で~♪といった具合で過去を振り返り後悔するのだ。自分語りになって申し訳ない。ただ、そういったことを思うこともみんな誰しもがあるんじゃないだろうか?そういった気持ちをこの映画は肯定してくれる。
過去に対しての悔いは確かにわかる。ただ、それを考えたところでどうにもならない。さらに、過去のその決断で得たものだってあるはずだ。例えば今周りにいる友達、家族、なんでもいい。それらはあの時私たちがああしていたからこその産物である。過去の自分を否定することは今の自分を否定することにもなる。楽観的になれと言っているのではない。ただ、今の自分を愛してあげて、そんな気持ちにこの映画はさせてくれる。
また、もう一つとてもよかったのは、アジア系の家族の形をすごく詳細に表していること。
他のハリウッド映画を見ていると、このようなシーンがよくある。I love you, mom/dad. I love you more!
は?と私は思う。両親が日本人で育ってきた私は、親に愛してるなんて言われたことがないし、言ったこともない。口が裂けても言えない、いや、言わない。それは自分が愛のない家庭で育っているというわけでは全くない。断じて。ただ言わないだけなのだ。照れくさいのだろうか?そこらへんはわからない。
本題に戻ろう。この映画では、私のような家庭(東アジア系)?をよく描いていると思う。ひとくくりにするのは憚られるが、少なくとも私はそう感じた。ぎくしゃくとした親子関係を鮮明に映し出す、それは今までのハリウッド映画が無視し続けていたものを取り込んでいるともいえるのではないだろうか。素晴らしいよ、この映画で自分もまきこんでくれるかのような包容力さえ感じた。ポリティカルコレクトネスがなんだとかいうやつがいるが、黙ってみとけ。そう思う。
総じて、最高の映画。ちょっと下ネタ要素が強い気もするけど、そこも含めて好みだった。
高熱の時に見る夢の中をジェットコースターで走り抜けていくような映画。
マルチバースものと聞くとありがちな印象だけど、その描き方が独特で面白かった。
統計学的にあり得ない行動が別次元へのジャンプ台になるとか、指が○○○○○の世界線とか!
主人公と同じ目線で、「なになに、どういうこと!?」と楽しめる。
キー・ホイ・クァン演じる元の世界の夫のキャラが自分の夫と少し似ていて、ちょっと泣けた。
まだ見てない人の人生を無駄にしてほしくない為に書く
これを見てあなたの人生の139分を無駄にしてほしくない。
これを面白いと言う人も信じては行けない。
これを面白いと言う人はきっと「私は映画を知ってるよ」と自慢したいだけの無責任な人だから。
もっと他に良い139分の使い方がある。
もっと違う139分を過ごして欲しい。
人生のたった139分ではない。
人生の中の重要な139分を無駄にして欲しくない。
そのくらいの駄作。
カオス
2024
49本目
流行りのマルチバースをこれでもか!と言わんばかりに散りばめた作品。とにかくコメディなのかカンフーアクションなのか、正直面白いとかで笑うとかはない。ストーリーの解釈をするのに脳が持ってかれて処理が追いつかない笑
個人の経験と体験がマルチバースでも同じ事が起きていて、それを表現するのに別世界にシーン飛びまわる。
こっちの理解が追いつかいが、アニメだと思えばついていけるかも。
カオスだか、ある意味アートではある。
もう一度観る??
いや、大丈夫。
カンフー映画の現代版って感じがしました。
A24の作品、独特のノリがあると感じるんですが、あまり合わないんですよね。
マルチバースをテーマにしたカンフー映画ということですが、
昔のジャッキーチェンの映画の現代版って感じですね。
マルチバースねえ、わかるけど、なんかツッコミどころが満載で
途中でついていけなくなりました。好きな人は好きなんでしょうね。
普遍性と多様性で賞
夫ウェイモンドと駆け落ちして中国からアメリカにやってきたエブリンは、コインランドリーを経営。父の介護、娘ジョイの反抗期、税金、と悩みが多い。国税庁のディアドラと面会中に、ウェイモンドから全宇宙を救うのは君、と言われる。彼は、別の宇宙から乗り移ってきた別の夫になっていた。それぞれの宇宙では、カンフーの達人だったり、大スターだったり、石だったり、ディアドラと良い仲だったりのエヴリン。
日本で「エブエブ」と略されて、そのまま邦題にしても良いかと思いました。ジャッキー・チェン映画のようなアクション、他の作品のパロディがちょっとあり、と楽しめました。普遍性と多様性を盛り込んでいますが、アカデミー賞ほどかなと思います。
大幅に増量したジェイミー・リー・カーティスは、最初誰だかわかりませんでした。
終盤は泣けた
前評判から「とんでもなく面白い」という先入観で挑み、序盤は上々だったものの中盤に入って「これ本当に大丈夫?」と不安になったけど、終盤ではしっかり泣いていました。
「ハマる、ハマらない」がはっきり分かれるのもよくわかる。
微妙
微妙だった。前半は異国の地に越してきて問題を抱えつつもパワフルに生きる中国人家族の生活感の描写がよかった。アクションもかっこよかったと思う。ただ途中から『ナンセンスの大喜利』みたいになってきてちょっと嫌になってしまった。
なんだか変な映画
IMAX GTで鑑賞。
基本コメディにマルチバース、パラレルワールド、カンフーアクション、セカイ系、家族愛、LGBT、と盛り盛りな内容。
面白いかつまらないかでいうと面白楽しくはあったが、情報・演出過多でちと胸焼けした。
途中までハチャメチャなことやってるけど着地点は割と穏当というか真っ当なところに落ち着くので安心して見れるが、一方でもっと突き抜けて欲しかった感もある(贅沢)
まあ一般的には中坊レベルの下ネタギャグや、隙あらば挿入される様々な映画ネタ(パロディ・オマージュ)に乗れるかどうかで評価が変わりそう。
クセ強系エンタメアクションファミリー映画
ふつーに面白かったです。
ふつーに。
ただね、アカデミー作品賞取るほどかと言われれば
「それほどか?」
…というのが本音です。
家族の確執を描いたマルチバース映画なんですけど、表現があまりに回りくどすぎるし。
その割にはセリフで表現しすぎているし、スマートじゃないんですよ。
言いたい事、見せたい事は分かる。
けどいくらなんでも長すぎるし、表現も癖が強すぎる。
だから映画的快楽を得ながらも、同時にストレスも感じるという。
監督はこう話してます。
「湯浅政明や今敏、宮崎駿などといった、日本のアニメ監督からインスピレーションを受けて作った」と。
確かにパロディの宝庫で、全体のイメージとしては今敏監督の「パプリカ」を彷彿とさせる。
元ネタが分かるのは楽しい。
けどいくらなんでも要素を詰め込みすぎてて、「ごった煮」感がクドイ。
良いとこを見つけながらも、キライなとこも目に付くという。
今までにない不思議なバランスの映画でした。
可能性の未来を様々な表現で示唆してくれる映画は好きなんです。
好きなんだけど、両手を上げて喜べる程全面的には推せないのがもどかしい。
そんな作品。
100分くらいに纏めてたら評価は上がったかもしれない。
ただひとつ確実に言えるのは。
俳優陣の演技の素晴らしさ、これに尽きます。
どのキャスティングも素晴らしいのですが、中でもキー・ホイ・クァンはベストアクトでした。
非常に魅力的で多層的なキャラクターを伸び伸びと演じ切ってました。
アカデミー助演男優賞も納得です。
この映画、見て損はしないと思うので、先入観持たずに見る事をお勧めします。
万人向けとは言い難いけど、刺さる人には刺さる。見た後に誰かと感想を語り合いたくなる。そんな映画でした。
全572件中、21~40件目を表示