「壮大な馬鹿騒ぎの奥に隠された哲学」エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス TRINITYさんの映画レビュー(感想・評価)
壮大な馬鹿騒ぎの奥に隠された哲学
壮大な愛の物語に頭をガツーンとやられて終盤に涙した1回目。
終盤の人生哲学的な粋な台詞のオンパレードの部分を理解したくて二度目の鑑賞をしましたが、より一層泣かされた。
理解できないという理由の低評価が多すぎて悲しくなるけど、観る人を選ぶ映画なのは分かる。
壮大なバカ騒ぎでもある無数のマルチバースの大嵐を最終局面でbe kindの言葉と共に優しく両手で包み込み、愛でなぎ倒す。
そして所詮人間など小さな存在であるって…
人類の生まれなかった自然の美しい星で石として存在する事の平穏な日常って深すぎるでしょ。壮大なアフリカのサバンナで体操座りしたくなるよ。
色々壮大すぎて、あと何度か観てすべてを吸収して頭に叩き込みたい名作中の名作エンターテイメント映画
キラキラした人生を過ごしただろうイケメンバージョンの旦那が
「それでも君と一緒に税金をやりたいと思う」ってウォン・カーウァイ映画ばりに粋な台詞で決めたかと思えば、大事な家族になったアライグマを取り戻す為に肩車して全力で走って吹っ飛ばすし、マルチバースの大嵐を総動員して優しさの竜巻で包み込んで吹き上げるエンディング。
壮大な愛に直面して泣くしかないやつでした。
昨年のアカデミー作品賞のコーダとは180度違う、奇天烈な作品ではあるけれど「上手く行かない日常に苛立ちを抱えた家族達が前にむかって進む物語」と言う点では同じ。
この作品の素晴らしさが理解できる人が増えますように。
>人類の生まれなかった自然の美しい星で石として存在する事の平穏な日常って深すぎるでしょ。壮大なアフリカのサバンナで体操座りしたくなるよ。
あー、これだ。この感覚。言語化してくれてありがとうございます!