「ちょっと長いけど全体的には良作」エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス 幻獣ネッシーさんの映画レビュー(感想・評価)
ちょっと長いけど全体的には良作
面白い派と金返せ派に分かれている本作ですが、作品のテーマになぞらえて言えば「人生も感性も人それぞれ、他と比べても仕方ないよね」というところです。
【どんな作品か?】
これまで語り尽くされた普遍的なテーマを、マルチバース・カンフー・オマージュなどの要素で装飾し尽くした作品。
そのために一般的なストーリーテリングを捨てているので、ストーリーを追って訳が分からないと感じるのは自然だと思います。
一方でテーマはシンプルで一貫しているので、気にしなくて良いポイント(例えばマルチバースのシステム)が掴めれば、とても明解な作品になるはずです。
【テーマは?】
「もしあの時に違う選択をしていたら、もっと明るい未来になっていたのかもしれない。でもそんなことより、今の人生で一筋の光を見つけた方がいいよね」です。
誰でも一度は考えることですし、映画でよく描かれるテーマだと思います。
【総評】
マルチバース・LGBT・中国・下品など批判されがちな要素が多いですが、テーマは一貫していて意外と真面目な作品です。
アカデミー賞についてはまぁ選ばれても違和感はないというか、この作品を評価するとしたらアカデミーが自然かなと思いました(カンヌはもっと前衛的=チタン面白いです)。
もう少しコンパクトにしたら、もっと良かったと思いますが、全体的には良作だと思います。
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