劇場公開日 2023年3月3日

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「すっごく採点が難しい作品」エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス NandSさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0すっごく採点が難しい作品

2023年3月20日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

難しい

幸せ

前提として
・ダニエルズの作品だと、「スイス・アーミー・マン」を視聴済

表現が色々とぶっ飛び過ぎな作品。

内容としては、マルチバースを通して自分の人生を振り返り、別の自分を鑑みつつ、結局自分にとって大事なものは何なのかを見つけていく話。

今までの自分の選択すべてを肯定してくれるような優しさ、逞しさがある。そこから自分の本当にやりたいことを知り、他者を受け入れ、愛をつないでいく。
……という風に感動要素に家族愛を持ってきている。
マルチバースという壮大な世界観ながら、普遍的なものに着地するのが良い。
実際はこれが描きたかったのかもな、とか考えた。

ただ、映像や音楽、発想が色々ぶっ飛びすぎていて、面白いけどついていけなくなる。
モンタージュ味が強く、麻薬をしているみたいな訳の分からなさがあった。音楽もたまに怖いし。
それらを踏まえた上で、全部まとめてこなしちゃおうぜっていうトンデモ展開に持ってかれるから、さらによくわからなくなる。何種類もある物語を同時進行で一本にした感じ。

わけわからないなりに笑えるところ(下ネタも)は多いし、SF的な設定とか色々面白いし、音楽は幻惑的で(月光のソナタが好きなので嬉しかった)魅力がいっぱいの体験になる。

壮大にラリってる間に感動をぶち込んだみたいな作品。
どこからどこまでを魅力とするかで、意見がめちゃくちゃ分かれると思う。自分一人の中でも分かれているぐらいだから。
採点つけるのが難しい……

NandS