「フィジカルの壁」エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス ruさんの映画レビュー(感想・評価)
フィジカルの壁
世界には美味しい料理がたくさんある。
脂っこいもの、辛いものでも山盛り食べられる人もいれば、香りだけでお腹いっぱいになる人もいる。
お酒とか、絶叫系ライドもそう。
本作を楽しめるかどうかは結局、知識とかセンスではなく単なるフィジカルの問題なのではと感じた。
アメリカのコーラのバケツのようなサイズ、呆れたり憧れたり、諦めにも似た気持ちを思い出す。
最後にエヴリンが選んだウェイモンドの闘い方。偶然、実生活で、物事を解決するにはそれしかないよなと腹を決めたばかりだったので答え合わせのようだった。
そんな選択の後にウェイモンドとおっさんのダンスシーンを思い出すと、ちょっとだけ涙が出そうになる。(とにかく全編、キー・ホイ・クァンの善さに尽きる!)
それとおじいちゃんとガールフレンドのシーンも。完璧な間、良かったな。
でもやはり、とにかく、汚すぎた。
自分には指ウインナーだけでも許容範囲オーバーに不愉快。
お下劣シーンの登場に口笛を吹いて拍手喝采盛り上がる胃袋の強さがあれば、最高のカタルシスが訪れたことでしょう。
私はもう、その時には打ちのめされていて、浮揚する力が残っていなかったです…。
映画館でお金を払って気分悪くなることは、映画ファンにはある程度織り込み済みでしょうが(もちろん無い方がいいけど)アカデミー賞の結果次第では、期待して観に来る人が増えるでしょう。
よく警告しておかないと、洋画離れがますます進んでしまうかも?と心配。
コメントする