「せんたく」エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス Shouhei Okuyamaさんの映画レビュー(感想・評価)
せんたく
人生は選択の連続だ。
決断をしたらまた決断を繰り返す。
小さな事の積み重ねが日々の生活を、
そして大きな世界の土台を作っている。
大きな決断の連続が今後の生活を、
そして細やかな命運を手繰り寄せている。
決断をしていく中で、今までに無い新しい未来を創造するためには突飛推しもないことへチャレンジしないといけない。
もし、マルチバースに行けたらどんな人生だったんだろう。近年マルチバースを扱う作品が多い。最近はそれに似たようなことばかり考えていて、そんなことばかり考えていくとだんだんと混沌がやってくる。
自分の人生にも、多くの他の可能性があった。
もしも、ああだったら、もしも、もし、もしかして、もう、もしや…
混沌の感情は恐ろしくて、正常に思えていてもおかしくて、大丈夫じゃ無いとわかっていても大丈夫なふりができる。混沌はすぐに心の隙間に入り込んで来る。
混沌な感情に押しつぶされそうな時、この作品には一つの答えを提示してくれた。
イカれていて、カオスで、暴れ回って、下品で、馬鹿げていて、どこか悲しくて、優しい。そんな作品。
一本の映画で5本分ぐらいの映画を見たようなごちゃ混ぜ感と、マルチバースを経験する上で少しずつ明かされていく、それぞれの過去の選択肢。
賛否両論あるのも頷けるし、アカデミー賞にノミネートされるのもまた頷ける。🤣
監督がスイス・アーミー・マンの2人だったので好みがあったんだなと思いました。スイス・アーミー・マンもイカれた作品なんだけど、伝えたい事が見えて来ると不思議な高揚感と感動が味わえる作品で似ている様に思えました。
キーホイクァンがインディジョーンズの魔宮の伝説の少年だったとは驚きました!調べるまで気づかなかった。
いろんな作品のパロディなどもたくさん出て来るのでまたいつか見直した時、新しい発見にも繋がりそう。それもまた楽しみ。
一つ動物に可哀想なことをしてるシーンがあるので注意してご覧下さい。