「そこにAIはあるんか?」エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス 蛇足軒瞬平太さんの映画レビュー(感想・評価)
そこにAIはあるんか?
この作品の全ての要素、
全てのシーンのどこを切っても、
どこを編集しても、
10分の作品として成立させる事ができそうな気がする、
石のシークェンスだけで5分でも可能か。
5分の20回以上の繰り返しと捉えれば楽しめるが、
139分のストーリーとして捉えると楽しめない、
いずれにしても、
【そこに愛はあるんか】さえ、
外さなければ。
(脳にAIはあるんか、
アルジャーノンは花束を持ってるのか、
スパイダーバース、ハローワールドはうまくやってたよ。
なぜ?
アニメは抽象度が上がるので、
世界観に乗りやすい。
実写だと、キアヌやフィッシュバーン、ゴールドブラム、アライグマ等、キャラに要工夫。
エブエブ家族、コインランドリー、納税、この辺りの生活感の具体度と、その具体のシナリオのプロットが多すぎるので、世界観に乗るのに邪魔になる(気になるが乗れる乗れないが賛否の差の要因)。プロットを減量してれば解決できたか?
シンチー先生だったらやりきれたか?
もちろん、モザイク駆使の尻丸出しのB級テイストは中途半端でつまらなさ過ぎるけど、メジャーを意識したアカデミー賞いけるんじゃね的な、だってhow many roads must a man walk down?もノーヘル賞的な匙加減だろうからしかたないのだろう。)
でも映画だから、、、
A24がやるんだから、、、
タイムリープものの恋愛映画にはしない、
メタバース的なアクション映画とも違う、
インターステラーを下品にして、
ジャンパーのように短時間にまとめましょう、
いや、
オレらはA24だぜ、
139分ひっぱりましょう、、
打合せは大変だけど、、、
all at once.
everything、everywhere、、、さすがはA24。
【蛇足】
数々の映画の文法、
スタイル、常識を壊してきたA24。
ウェルメイドのタイムリープ作品が、
続いていた数年前の公開なら、
本作は痛快だったかもしれない。
自分たちでやり始めた、
スクラップandビルド。
本作はありなのか?
A24内でも、
声が出たのでは?
全部、どこでもいい、
すぐに切れ。