「無かったことにしたい…」エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス グレシャムの法則さんの映画レビュー(感想・評価)
無かったことにしたい…
あるエッセイから。
筆者(女性)の友人に、子育て中のママがいます。
ある日、その5歳の男の子がママの髪の毛の匂いを嗅いで、こう言ったそうです。
「お母さんのくせに、いい匂いがする」
なんて胸キュンな男の子なのでしょう❗️
「〜のくせに」の使い方のセンスが凄すぎる。
筆者は、ほかに『ドラえもん』のスネ夫のセリフ「のび太のくせに生意気だ❗️」も引用し、「くせに」という表現について楽しく考察します。
アカデミー賞ノミネート作品のくせに〜
A 24のくせに〜
カンフー映画のくせに〜
SF映画(一応?)のくせに〜
どうやって褒め言葉を繋げようかなぁ、などと期待してたのですが、ポジティブどころかネガティブな言葉のひとつすらも浮かびません。ただ、無かったことにしたい。
映画のレビューのくせに、映画のこと何も触れてない。
あれ?これじゃ、普通の使い方だ。5歳の男の子の足元にも及びません(シュン😔)。
【蛇足】2023.3.5追記
その後、色々な方のレビューを拝読してるうちに感じたこと。
イエス・ノーで分岐していくチャート図があります。
例えば、保険の選択なんかでありそうなパターン。
はじめの質問
『あなたは下記のような診断を受けて治療中、または薬を服用中である』
イエスなら、一気に『加入不可』の枠まで矢印が伸びておしまい。
ノーなら、年齢とか性別とかの質問に移り、引き続きイエスかノーかで加入可能な保険商品にたどり着く。
この映画、冒頭の面倒な会話の段階で、私はそれ以上進まないほうの〝ノー〟で一気に終わりを迎えたようです。結論が分かってしまったら、それ以降の質問なんか読む気もしないから、3つくらい先の質問に、指がソーセージだったら?と書かれていても何も感じない。もし、ハイここでおしまい、とかにならずに、そこまで繋いでこれたなら、シュールでブラックだけどおバカな、などと感じる余地はあったのかもしれませんが。
アカデミー賞授賞式見終えました!
この作品って、中国系の俳優たちにリスペクトを与えるのが目的だったのかなぁなどと、受賞インタビュー見て感じました。
それにしても作品賞のプレゼンターがハリソン・フォードだったことに驚き、キー・ホイ・クァンが彼に抱きついたところで涙がちょちょぎれ・・・どうせならスピルバーグも壇上に上がれば良かったのにと思ってしまった。
魔宮の伝説をまた観たくなりました!
どうしたって自分に合わない作品ってありますからね。
私の場合、名匠と言われる監督の哲学思想が反映された芸術的作品。凡人の私には名匠の考えなど分かる訳なく…(>_<)
にしても本作、面白いくらい賛否分かれてますね~。
グレシャムの法則さん、コメントありがとうございます♪
私は途中から「村上春樹の実写化じゃんこれ!」と思いながら観ていたのでとっても楽しめました🤣
この見方、オススメです〜!
コメントありがとうございます。私は本心ではイエスだったのに、自分の心に嘘をつきながらノーを押し続け最後まで行ってしまい結局は、「加入不可」でした。
シュールでブラックでおバカな映画は好きなんですが。
楽しもうとしても楽しめなかったのは、なんかお洒落じゃないんですよね。
コメントありがとうございます。
前宣伝&受賞&ノミネートラッシュと内容の落差がものすごかったことも評価が分かれる理由のひとつかもしれません。
個人的には素っ頓狂な映画や、人生に行き詰まった人間の話が好きなので星多めになりましたが、誰かにお勧めする気にはなりません笑。
何より、真逆の評価のレビューに理解あるコメントをくださったグレシャムさんの懐の深さに感服しました。