劇場公開日 2023年3月3日

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「A24だらけ」エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0A24だらけ

2023年3月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

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映画配給、製作会社のA24が監督の名を飛び越えて独り歩きのブランド化、本作はもちろん『スイス・アーミー・マン』とダニエルズの片割れが撮った『ディック・ロングはなぜ死んだのか?』の二本があるからこその鑑賞理由、意識し過ぎるA24の存在感にまるで監督したのもA24みたいに、音楽レーベルだってそれぞれにバンドの個性が、流行りみたいにA24が君臨する、個人的にもA24の作品は多く観ているけれど好みの作品や俳優、監督がたまたまA24ってだけ、しっかりと映画監督を意識して作品を観るべきと、ダニエルズにしろノア・バームバックやロバート・エガースにヨルゴス・ランティモス、マイク・ミルズ、サフディ兄弟、ショーン・ベイカー諸々、作品は監督のものなのだから。

子供の頃に『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』をTVで見て『グーニーズ』の奴だとコリー・フェルドマンと同等にインパクトのある存在感が今でも鮮烈に、良い歳の取り方をしているキー・ホイ・クァンが絶妙なキャラクターでこのままの勢いでオスカーを獲ったらって、本作が二人の監督、特に変態部分を受け持っていると勝手に想像しているダニエル・シャイナートがオスカー受賞者になったらある意味『パラサイト 半地下の家族』で韓国映画がオスカーを制覇した時よりも驚愕してしまうが現実になる可能性が大!?

お下劣なシモネタが入り乱れる手法?はダニエルズの前作や"ディック・ロング"を観ていればらしさ全開で多分、片割れであるシャイナートの好みなのでワと疑える?SMの彼はシャイナート本人、多元宇宙論(複数の宇宙の存在を仮定した理論物理学の説)と言うマルチバースってハリウッドや映画ファンの流行り言葉、人間の指がソーセージだったら戦争ですら起こらない平和な世界が訪れるはずって漠然と!?

フェリーニやゴダール、タルコフスキーの作品で鑑賞中、置いていかれる感覚になることは多々あれど、まさかこの作品でダニエルズに置いていかれるとは、長々と言いたい事は単に難解だった、と。

万年 東一