「前作から一転シリアス調、後味の悪いエスプリとワケ解らないエンディング曲とウソすぎるサブタイトルが印象的な怪作」シャイニー・シュリンプス!世界に羽ばたけ よねさんの映画レビュー(感想・評価)
前作から一転シリアス調、後味の悪いエスプリとワケ解らないエンディング曲とウソすぎるサブタイトルが印象的な怪作
フランスの水球チーム“シャイニー・シュリンプス”は国際大会“ゲイ・ゲームズ”の東京大会に出場すべくパリを出るが航空券代をケチり過ぎて乗継便が翌日であることに気づかなかった一行は乗り継ぎ国のロシアで一晩過ごすことに。ホテルでじっとしていればいいのにうっかり夜の街に繰り出してしまったために大騒動に・・・。
という話のはずですけど、前作みたいなハチャメチャな話ではなくて意外にも割とシリアスなトーン。物語の核になっているのは同性愛者矯正施設に収容されてしまったメンバーの救出作戦ということで水球が全然関係ないことになってますし、ゲイチームであることを知らずに新メンバーとなったセリームの確執とかマッチングアプリを悪用した差別主義者達によるゲイ狩りとか扱っているネタがちっとも笑えないやつというところがいかにもフレンチといえばフレンチ。バカみたいなご都合主義で強引にオチをつけながらも後味の悪さをちょっとだけ残す辺りのエスプリが効いています。今回濃厚だったのはセーラームーンリスペクト。そこはガッツリ笑いました。
よく解らなかったのがエンディング曲でのビッケブランカの起用。この曲だけがポッカリ浮いていて違和感ありました。『エクスペンダブルズ』の長渕剛みたいな日本上映版だけの起用と思っていたらしっかりエンドロールにクレジットされていて驚きました。そこは素直に『ムーンライト伝説』でよかったと思います。
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