劇場公開日 2023年3月24日

ロストケアのレビュー・感想・評価

全353件中、121~140件目を表示

3.5_φ(・_・痛いほどわかる

2023年4月30日
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鑑賞方法:映画館

小生も父親の面倒を見ていた時期があります。介護というより介護費用を月数十万払っていた時期があり、これがいつまで続くんだろうかと不安な日を過ごした覚えがあります。
辛かった、、、毎月手取りの半分が消えていくのですよ。父は呆気なく亡くなりましたが、死んだ時悲しい気持ちになりましたが、どこかホッとしたのを今でも覚えています。
この恥ずかし思いを兄弟に話したらみんなそうだったようで、今では笑い話になっています。この映画の肝は誰かにその思いを話すこと。話すことでくだらない考えを昇華させること。ですが誰かに助けを求めることができない人がたくさんいるのでしょう。そして嘱託殺人。悪循環の始まり。なんとかならないですかね、、、、。

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おにっち弐号

4.0自分の未来を考えさせられる映画

2023年4月28日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

難しい

公開前夜祭(舞台挨拶付き)を鑑賞。
予告から、センセーショナルな事件を扱うストーリーを想像していたが、穏やかでどこにでもある介護現場と介護士たちの日常、介護する家族たちの日常や現実など、自分自身に置き換えて考えさせられる作品だった。
何が正しいのか、答えはわからない。
主演の松山ケンイチさん曰く「佑くんになったつもりで演じた」という柄本明さんとのシーンには胸を締め付けられた。

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なごん

3.5人生の「盛り」は、コドモが小さくて親も若い頃

2023年4月27日
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鑑賞方法:映画館

人生の「盛り」は、コドモが小さくて親も若い頃。自分しみじみ、実感があります。
斯波の父が昔のアルバムを見たがる、大友の孤独死した父がそばにおいていたのは若い自分と小さい娘が写った写真。老いて壊れていく自分を止めることができない老親が心の慰めにするのはその頃の幸せな記憶に浸ることだ。
世の中にはいろいろな親子の形があって、毒親なのに見捨てることができなかったり、親を愛するがゆえに自分の人生を潰さざるを得なかったり。
「絆は呪縛」その通りと思いました。絆があるがゆえに自分を潰して仕えないといけない羽目になる。
もっとドライに、介護する側される側がお互いの幸せのために、介護を家庭の外の他者に託すことはできないのだろうか。介護地獄と生活苦がいちどに押し寄せたら、いっそのこと、というところに追い込まれてしまうのも無理はない。行政の支援はどうなんだろうか。

検事・大友の言葉よりも斯波の言葉のほうが説得力がある。というより、大友の言葉が屁理屈に聞こえることが多い。クリスチャンとして聖書を学んだ大友よりも、読みこんだだけの斯波のほうが聖書の教えの本質を理解しているんじゃないか、という気がする。

それにしても検事が直接事件捜査するもんなんだろうか

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かばこ

4.0他人事ではない

2023年4月26日
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悲しい

知的

難しい

今あるとても重いテーマ
本音と建前の境がデリケートな問題
正義を主張し罪を犯す人と、正論をかざし裁く人
生きることはとても神聖で残酷です

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daikokumai

3.5メッセージは響くが、映画としてはひねりがない

2023年4月26日
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鑑賞方法:映画館

誇張しすぎともいえる介護の苦労や悲惨さにより、観ていていたたまれない気持ちになり、自分に照らし合わせて考えられる。また、正論を振りかざす主人公を論破するさまは半ばスカッとするとともに、長澤まさみは見事なやられっぷりな演技である。

ただ、映画としては、いささか表現がストレートすぎるし、こうしておけば響くんじゃないかというのが見え透いて興ざめもしてしまう。
絆とかの話をするのであれば、もっと丁寧に描いてほしかった。

主演2人の迫真の演技はみもの。

2023年劇場鑑賞63本目

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ひでぼー

5.0これをみて世の中日本の未来を考えるべき

2023年4月25日
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期待をあまりしないで何気なく長澤まさみと松山ケンイチたから鑑賞。
面白いというのは言葉が違うけど引き込まれて考えさせられ、観賞後もなんかひきずる

誰もか訪れるかもしれない親の介護。高齢化社会において何一つ明るく感じられない未来。
これを国の政治家たちはどうしてくれるのか??
介護するのも地獄、介護されるほうも地獄。
目を背けたくなるがこれはみんなに観てもらい考えたほうがいいと思います。

柄本明と松山ケンイチのやり取りは切なくてさすが!!と、思った。
柄本明はどの映画やドラマでも出演時間に限らず爪痕残す素晴らしい俳優さんですね。

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nekomachi

3.0タイトルなし

2023年4月24日
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鑑賞方法:映画館

役者さんのいい演技に感情移入してジーンときても、シーンごとにブツッ、ブツッと感情が切られてしまう感じがして、シーンの繋がりがあまり良くないように思った。
また、物語の展開が派手ではないので、役者が一対一で対峙するシーンも多いのだが、カメラが不必要に移動したり、ガラスにうつった顔をアップで長くとらえてみたりと、ノイズに感じてしまう演出が多かった。先日鑑賞した「ザ.ホエール」と比べてしまったが、あちらは余計なことをしていなかったので、最後まで俳優の演技に浸れたと思う。
最後は救いで終わることも期待したが、今後自分も経験するであろう親の介護や、自分自身が子供に介護されることを思うと、ザホエールのように自分で決着をつけて浮き上がってThe Endというわけにはいかないのだなとしみじみ感じた。

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世界のメガネ

2.5ずんのやすがカッコよく見える

2023年4月24日
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本作は長澤まさみ演じる検事大友と松山ケンイチ演じる殺人犯斯波の
「尊厳」を生に見出すか死に見出すかを問う会話劇。

哲学的な会話劇を補完する画の撮り方が実に見事だと感じた。
対立する2人の人生のバックボーンは検事大友の仕事場と殺人犯斯波の自室によって
顕著に表れている。
そして、皮肉にも数多くの書物に囲まれた検事大友の言葉より、ほとんど物がない殺人犯斯波の言葉の方が説得力に富んでいる。
「経験者」が語る言葉の重さはどんな規範も倫理も陳腐なものに感じる。

あえて求刑や判決のシーンを入れなかったのは私たちに考えさせるためだろう。
そして、私自身が斯波の定義する「安全地帯」から「抜け出せない穴」に
落ちた時にどう思考し、どう行動するのか?
正直今の自分には想像もできない。

少なくとも分かることは
「自分は今とても疲れているということ」と「酔っぱらって気持ちよさそうに寝ている父の顔」と
そして、「ずんのやすがかっこいい」ということだけだ。

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スモーキー石井

4.0検察が正しいのかわからなくなる

2023年4月24日
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悲しい

知的

難しい

ある早朝、民家で老人と訪問介護センター所長の死体が発見された。死んだ所長が勤める介護センターの介護士・斯波宗典が犯人として浮上するが、彼は介護家族からも慕われる心優しい青年だった。検事の大友秀美は、斯波が働く介護センターで老人の死亡率が異様に高いことを突き止め、取調室で斯波は多くの老人の命を奪ったことを認めたが、自分がした行為は救いだと主張した。さてどうなる、という話。

本当に介護で疲れた家族を救うにはどうしたら良いのか、考えさせられる。
検察が正しいのか観ているとわからなくなる作品。
ある意味、日本では非合法の安楽死制度が有れば良いのだろうか?
松山ケンイチの渾身の演技が素晴らしい。

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りあの

4.0ストレスでハゲないタイプ

2023年4月23日
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泣ける

難しい

幸せ

検事が殺人鬼を追い詰めていくという単純な話では済まされないのが今作。
犯人の動機から話が大きく広がっていく。感動作。

良い点
・題材、価値観
・演出、シーンの割り振り方
・裁判の女。綺麗にさせすぎない良演出。

悪い点
・検事の助手がキャラクター性のわりに作品関与度が低くバランスにやや欠ける

その他点
・ニコチン??
・サソリオーグ

一緒に見ると良い作品
・PLAN75(類する問題提起)
・ファーザー(認知症ミステリー)
・パーフェクトケア(介護士の普通に悪い奴)

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猪古都

4.0人の尊厳とは何か、命とは何か、生きるとは、老いるとは、家族とは何か。 人にして欲しいことをするとは、今できることをするとは、どういうことか。 法律は、社会制度は、コミュニティは誰の助けになるのか。

2023年4月21日
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鑑賞方法:映画館

介護疲れと思われる親族による殺人や心中事件の報道を耳にする度、その介護現場がどれ程悲惨な状況だったのだろうかと思う。
この映画で具体的に示された3件の介護現場は、あながち誇張しているとは言えないのかもしれない。

物語は、独居老人の孤独死現場に一人の女性(長澤まさみ)が駆けつける場面から始まる。
女性が検事(大友)であることは、その後のシーンで分かる。
この冒頭の場面で、野次馬たちの囁きが説明的に聞き取りやすく安っぽい感じがしたが、長澤まさみが現場であるアパートの部屋に入るとおぞましい光景が映し出され、一気に怪しげなドラマに引き込まれていく。

場面が松山ケンイチ演じる介護士(斯波)たちの訪問介護の現場に移る。彼が連続殺人犯だということは予告されているのだが、過酷な家庭内介護の様子と、彼の出来過ぎな介護士ぶりが見せられ、観客は犯人側に先に心を寄せることになる。
そして、大友検事は認知症の症状が見え始めた母親を高級老人ホームに入居させていることが分かる。

ある事件で、大友検事と事務官の椎名(鈴鹿央士)が不審点に気づくと、優れた介護士である斯波への嫌疑が浮上し、物語は犯罪捜査サスペンスの色を濃くしていく。
容疑者vs.検事の取り調べの攻防戦と並行して、容疑者斯波と大友検事それぞれの人物的背景、斯波が関わった介護現場の実状が描写される。

松山ケンイチと長澤まさみの会話劇となる取り調べ場面がこの映画の見せ場だ。
介護が人を追いつめ、それを社会は援助しない現実が斯波の口から語られる。
追求しているはずの検事が、徐々に追い詰められていく。
なぜ殺人を繰り返したのかという問いに「バレなかったからですよ」と、あっさり言って退けた斯波に、大友はたじろいだように見えた。
大友検事が抱えるある秘密が、斯波の言葉とともに彼女を責める。
冒頭の孤独死現場には検事として出向いたわけではなかったのだ。

殺人事件の判決文でよく使われる言葉「身勝手な犯行」に斯波の行動は当てはまる。
だからか、自分に極刑を求める検事も正しいと斯波自身が言う。
いかに同情し得る背景があろうとも、直接的にその原因ではない人物への凶行、ましてや勝手に望んでいると決めつけてその尊厳を奪って救済を論じるなど、身勝手な犯行にほかならい。
刑事裁判は、被告人による犯罪の有無、犯罪があった場合の被告人の量刑を決めるにとどまる。
この犯行の動機や、斯波や被害者家族の実状がいかに裁判で明らかになろうとも、根本原因の解決・改善には繋がらない。
相変わらず、役所は事務的に徹し、悲惨な生活を余儀なくされる人は減らないのだ。

現代社会の病巣を炙り出した意欲的な作品であるが、あくまでサスペンス映画だ。
クライマックスを松山ケンイチと長澤まさみに頼りきっているところが、映画的盛り上がりに欠ける。が、それに見事に応えた二人の演技者は立派だ。
脚本は、救われたという被害者遺族と、父を返せと糾弾する遺族の両方を登場させ、理想を抱いていた介護事業に絶望した若者の姿も見せる。

実際の事件・裁判ではないのだから、我々観客は追い詰められて犯行に及んだ斯波に同情してよいのだ。
そして、この映画で知り得た現実に向き合うことが大切だ。
知らなければ何もできないのだから。

大友検事の心境は長澤まさみの口から語られる。
彼女こそが、この事件で幾つかのことに気づいたのだ。
救済者を気取っていた斯波が、傍聴席から戸田菜穂が浴びせた罵声に何を感じたのか、松山ケンイチの冷静を装ったような表情だけで、言葉はない。

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kazz

4.0さもありなん

2023年4月21日
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どう足掻いたって自分の始末はしきれないのが
口惜しい
だから救済は必要
どんな方法でも…?

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うー

4.0老後について

2023年4月21日
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この映画を見て
やはり老後になって
介護が必要な時
介護保険やその他保険が
改めて必要だと
家族に迷惑にならないよう
生きていきたい

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こう

4.0完璧にやられました( ;∀;)

2023年4月21日
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今日の名古屋もはれちょります♫

めっちゃ、汗ばむhiro坊です(^^;

気になる映画~♫ロストケアーー!!

気付けば~上映・・・しゅ~りょ~~~ってΣ(゚д゚lll)ガーン
最寄りの映画館・・・今日まで。。。で・・・もう一つ行ける所は~・・・。
明日朝が最終っぽい。。。

という事で~~♫本日、朝一で~行ってきました。

いや・・・ほんとに最後の20分ぐらいまで・・・。

うわ!!このパターン・・・観なきゃ。。。良かった・・・。
・・・って・・・この映画・・・又、国がお金だしてたりするのかなぁ・・・。。。
・・・って勝手に思っていたんですが・・・。

・・・・そこも~♫すべて・・・計算なのねΣ(゚∀゚ノ)ノキャー

予告も含めて・・・騙されました。。。

なんせ・・・個人的な妄想ですが・・・終わりの20分迄は・・・。
にほんのおくにが絡む~福祉系映画でやる最悪な演出のオンパレードで・・・。
(´Д`)ハァ…・・・。ブルータスお前もか!!って感じだったんですが、、、

最後まで観ると~。。。
『監督・・・あんた!!わざとあの演出のオンパレードをーーーやったわねーーー(≧◇≦)』
・・・ってhiroの脳内は~勝手に祭りになってました。

最後のシーンまで観ると。。。この監督・・・性格悪っ!!

・・・最後この・・・観せかたをとるって事は・・・ここまでの撮影技法は・・・。
・・・すべて・・・敢えてかぁぁ・・・。だから、予告もあんな感じだったのかぁ・・。
※多分、この映画におくには関わってないと感じたhiroなのです。

『前田哲監督!!』この名前・・・遅まきながら覚えました(≧◇≦)

だけども~・・・そこ・・・もっと・・・

わかり易くアンチテーゼですよって・・・※エブエブみたいに。。。
・・・コメディー色を前面に出してくれたら~。。。僕的には☆5つ。。。
すなおじゃなさすぎだったので~今回、個人の星は~4つです(≧◇≦)
※あくまで個人の妄想です。
※まぁ・・・でも原作あるから~コメディー色は出来んかなぁ~(^^;

いやぁ~結構、良かったわーーー。

※福祉職の視点から観ると・・・
・・・認知症への理解や対応はツッコミどころが満載ですけど~(^^;

※脳梗塞の演技自体には??でしたが・・・柄本明の演技はやっぱり心にきます。

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hiro

3.5死こそが救いなのか

2023年4月20日
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病気になって倒れたら、ましてや周囲も分からなくなったら、自分の始末はできない
少しでも元気なうちに方策を考えておくしかないが、それは突然やって来る
死んでしまえばいいが、生き残ったら金がいる
貧困に落ち込んでしまったら苦しむしかないのか

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すぅ

4.0社会派映画の存在意義

2023年4月19日
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予備知識は殆どなく評判が良さそうなので観に行きましたが、いやぁ~引き込まれましたよ。私好みの作品で当たりでした。
原作は未読ですが、原作はもう少しサスペンス寄りの作品だそうで、映画は社会派寄りに敢えてしたという情報を見たのですが、それも私の好みに合っていました。
で、95歳の母親と二人暮らしである68歳の私には切実過ぎる物語というか生々し過ぎる作品なので、作品自体の感想(自分の感情)は書けそうにもないのでパスしますが、その代わりにこういう作品の社会的意義の様な事を今回は書いて行こうと思っています。

まず本作の前田哲監督作品って、あまり多くの作品を鑑賞した訳ではありませんが、本作の尊厳死も含め『ブタがいた教室』の食文化とか『こんな夜更けにバナナかよ』の健常者と障害者の日常での関係性とか、倫理観だけでは解決不可であり、本来答えのない人の考え方や対応に対しての少し意地の悪い問題提起をする監督という印象があります。
誰しもが人生に於いて逃げられるのであれば逃げたいし、見たくも考えたくもない問題を、だからといって有耶無耶にも出来ず、人間として生まれた限り必ずぶち当たる問題であって、こうして映画として突きつけられ考えさせられることの意義は大きいと思います。

本作では主人公が「社会の穴」という言葉を使っていましたが、私も今後この言葉を頻繁に流用しそうな深く的を得た表現の様に思えました。
“理想の社会”というのは、本来この穴は少なければ少ないほど良い筈なのですが、逆に言うとこの穴がなければ社会は成立しないという捉え方も出来るのかも知れません。
“社会の穴”の他にも“社会の隙間”という言葉も社会ではよく使われています。
あくまでも、私の考え方ですが、“社会の隙間”というのは“悪事の隠れ蓑(場所)”だと思っています。
理想の社会というのは悪のない社会ということですが、現実の社会には悪が充満しています。何故かというと権力者や成功者の悪事は見逃さないと人間社会は成立しないからです。
そして“社会の穴”というのは、社会の矛盾であり不条理であり、真面目に生きようとする人間を不幸にする落とし穴です。
最近観たばかりの作品では『夜明けまでバス停で』、『夜を走る』や多くの社会派映画は全部“社会の穴”に落ちてしまった人たちの物語ばかりです。
というか、最近の日本の社会派映画の殆どが、そのような“社会の穴”を見つけ出し問題提起しているという事なのですが、現実社会は穴ぼこと隙間だらけで、それを埋めようともしない(いや、出来ない)
恐らく、今の社会力(造語)の限界であり、隙間や穴が埋められないのは何かのバランスを保つ為の必要悪としての存在であり「人は見たいものしか見ない」という、それは政治だけなく人間としての限界なのかも知れません。
ただ、本作にもありましたけど、役所などの対応の不親切さや不備などについても様々な作品で取り上げられ、パッと思いついた作品だけでも『生きる』『恋人たち』『護られなかった者たちへ』『岬の兄妹』等々で度々見かける光景ですが、溺れかけた人間に対しての命綱であるべき部署の現実は、何度か役所に行った人間なら決して誇張ではないと理解は出来る範疇の演出であって、“社会の穴”が最も可視化し易い場所というのも哀しくも皮肉な話です。まあ個人としては、穴に落ちないことを祈るしかないのですけど…
だからこそこういう問題を知らない(見ない)ままにせず、知らせる(見せる)媒体が必要であり、それを自ら見ることも重要で、それが出来るのは今や映画や小説くらいしかない様な気がしています。本来なら報道機関がすべき仕事なのでしょうが、そこが隙間だらけで腐ってしまっているので仕方ないですね。

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シューテツ

4.0社会派

2023年4月18日
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悲しい

怖い

知的

全然他人事じゃないからこそ、怖いんだけど、その怖いが自分にも起こったら起こしたらどうしよう?という社会派なストーリー。

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タベレン夕

5.0尊厳について考えたい

2023年4月18日
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人は生まれた時から誰かの助けが必要で、でもそれは一生の中のほんの短い時間だったはずだ。いつから人は長生きをするのに、人の手を借りなければならなくなったのだろう。長生きであることは、とても尊いことだったはずだ。自分の足で地面を踏み締め、喜びも悲しみも噛み締めて生きてきた高齢者の誇りに目を瞑らなければ生きていけないのか。どんな心境なのだろうかと考えるが、想像では追いつけそうがない。
「ロストケア」作者の造語だろうが、とてもうまいネーミングだと思う。

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emukocyan

5.0犯罪なのか…?

2023年4月18日
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これを観た皆がコメントしているように、日本の現代社会の表に出ない身内に起こる得る悲しい現実と、身に起きた時に冷静な自分でいられるか問われる内容である。
法では完全な犯罪なのだが、幸せとはどちらの事なのか?必要悪はあっても良いのではないだろうか?はたして高齢者本人も望んでいたのではないだろうかと、そして鑑賞していた人達の半数は松山ケンイチに同感したのでは?と思ってしまう。
弱っていく様を演技する柄本明の抜群の演技力に引き込まれ、自分が息子または親の感覚になり、自然に涙が溢れお願いをしていた。

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hiryotan
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