ロストケアのレビュー・感想・評価
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おもしろかったね。 普通の起承転結みたいな見せ方じゃないし色や立場...
おもしろかったね。
普通の起承転結みたいな見せ方じゃないし色や立場のコントラストが引き立っていた。
かつて自分がドラマでよく見た方々(坂井さん戸田さん)が出ている事に後々気付いて胸熱。
それぐらい置かれている立場の悲壮感が漂っていたということか。
救ったのか殺したのかではなく殺して救ったのである
原作はミステリー小説なのだが本作は推理というかなりおいしい部分をそっくり捨てて松山ケンイチ演じる介護士が42人を殺害したことをあらかじめ観客に知らしめた上で物語を展開しており「羊たちの沈黙」や「死刑にいたる病」などのサイコサスペンスへの期待もバッサリと裏切る真摯極まりなく身もふたもない「社会派」といってもとうてい足りない大問題作である。救ったのか殺したのか、という問いかけが惹句にあるのだがこの映画を見る限りどちらも正解としか言いようがない。検事の長澤まさみから見れば紛れもなく殺人でそれはイコール犯罪なのだが自宅介護で疲れ果て金が無くてホームに入れたくても入れられない家族にしてみれば救い以外のなにものでもない。本来なら国が金持ちからもっと税金を取って貧しい民の老人介護費を公的に支援すべきなのだろうがここにきてネオ資本主義があからさまに正当化され経済格差が広がり続ける日本においては「老人の集団自決」が称賛される日もマジで遠くは無い。うわべの超高齢化が問題なのではなく格差容認自己責任追及民間ホドコシ善意依存型社会こそが問題なのだろう。松山ケンイチのあまりにも純粋で真っすぐなまなざし、長澤まさみが母親との長回しシーンでごく普通の会話から入ってここぞというタイミングで落涙するリアル、主役お二人の演技も見ものだが柄本明がその10倍上をいくとんでもない演技をしていて(未だ3月だが)今年の助演男優賞は確定である。
両親に会いたくなる
何の予備知識もなく、ロストケアという言葉も知らず、ただ長澤まさみさんが好きと言う理由だけで見に行きました。
両親とは離れて暮らしていますが、今74歳。
いつ自分の身に降りかかってもおかしくない、でもなんとなく自分は無関係と思っていました。
ニュースやワイドショーで介護問題は知った気でいたけど、改めて好きな俳優を通して見ると、こんなにも胸がキュッとするんですね。
映画を見終わって、まっさきに
両親に会いたい、と強く思いました。
松山ケンイチさんのシリアスな演技を久しぶりに見ましたが、やっぱり素晴らしい俳優さんですね。
あなたは大切な人をどのようにサポートしますか
柄本明さんの演技に自然と涙が出てきました。日本で生きている以上!そして人として向き合わなければいけない問題であり、1人でも多くの人に見てほしいです。正解はない。何歳であっても心の中は子どもであり、体と環境が勝手に成熟な大人に変えていく。何歳になっても死を恐れている子どもであり、自分の一番いいところや楽しい記憶が続くと願うばかりの子どもである。認知症になることは防ぐことができないうえ、体がだめになっていき、脳が勝手にボケていく辛さは本人の心とまだ鮮明さがある脳と思考で悲しくなる。一生懸命闘病したり、認知症と戦っているけどどんどん悪化してしまう。介護する人と介護される人にしかわからない気持ちがある。子に迷惑をかけたくない親と、親を支えたいけど限界が来てしまう子は介護の課題であり、問題である。人が人の命を立たせたら必ず罪にとわれなければならないのか。同じ生命がある命を簡単に立たせている。法律はすべて正しいのか。国の指示はすべて正しいのか。なども考えさせられる映画でした。相手を思う気持ち、為になる行動、事情を把握してから行動するは簡単に見えて難しいことです。感情があるとどうしてもコントロールできなくなります。しかし、感情があることで好きな人をずっと気になっていたり、愛する我が子のためにどんな体や脳になっても最大限の愛情表現を不器用におこなっている。今後を感がさせられる映画でした。あなたは介護する側として認知症のご両親に何ができますか?
どちらが正しいのか分からない…
まさに現代社会に突きつけられた問題に
正面から取り組んだ作品
長澤まさみが扮する検事
対
現代日本が抱える介護問題の代弁者
松山ケンイチ
の構図の映画です
日本の刑法上
人を殺すこと = 殺人罪
となってますが
介護に困窮を極めた人達にとって
果たしてそんな単純な数式だけで
人を裁いて良いのか
ということを
心の底から考えさせてくれる作品です
リアルに
検事である長澤まさみ
人殺しである松山ケンイチ
のどちらが正しいのか
分からなくなるような感覚に襲われます
最後に二人が対峙する場面の
カット割りも秀逸で
本作品のテーマが
監督の力によって
より引き立てられてると感じました
役者、監督を含めたスタッフ
双方共に素晴らしい作品でした
それにしても
柄本明さん
様々な作品に出てきますが
どの作品の演技も
超ナチュラルにハマっており
本当に毎作品
感心させられております
日本を代表する
名脇役ですね
観ているのが辛くなる
親の介護をしている人間には、身につまされる内容。この国は子育て支援はしなくてはならないというベクトルが働いてるが、介護については目をそらし、理解しようとすらしない。国レベルがそれだから、職場でも、子どもが急に熱を出してとる休暇は許されるが、介護は違う。今、介護を受けている世代は、働き続けて日本経済の成長を支えてきた人たち。真面目に一生懸命働いて、税金を納めてきた人々がその人生の終盤に切り捨てられる社会が今この国の現状。検事よりも犯人の言葉にシンパシーを感じてしまう。
長澤まさみと松山ケンイチが初共演を果たし、検事と連続殺人犯として逮...
長澤まさみと松山ケンイチが初共演を果たし、検事と連続殺人犯として逮捕された介護士の対峙を描いた社会派サスペンス。
戸田菜穂演じる梅田が法廷で叫んだとき、大友検事を演じる長澤まさみが正論を語っていると思わせてくれるいい場面なのだぁ!!考えさせてくれるおもしろい映画です。
人にしてもらいたいと思うことを人にもしなさい。
人にしてもらいたいと思うことをしてあげたい。でもその時にならなければ何をしてもらいたいか分からないこともある。子が親にしてあげられることは本当はあまりない、松山ケンイチと長澤まさみの迫真の涙に、苦しさと悲しさ、悔しみで体が震えた。
彼の行為を批判はできない自分がいる
介護センターで働く男が老人の殺害をしていた。
彼の行いは救いなのかエゴなのか?
議論すべき話題を映画として扱ってくれた。
親子の繋がりが苦痛となる。このことが痛々しいほど伝わってくる。
事件の謎を追う中で自身の心理が変わっていく…最近だと「ある男」が当てはまる、ある男はラストゾワっとするが、今作はとても暖かい気持ちになった。
日本に住んでいる全員に観てもらいたい。
40代の自分にとっては物凄く重かったです。
鑑賞中、ずっと自分の親の事、自分の将来を
考えてました。
どうすればいいのか答えは出ない。。
でもこれを観れて良かった。
こんなに自分に問いかけながら
映画を観た事はないかもしれないです。
長澤まさみ、柄本明の演技が刺さりました。。
上手いです。
絆か呪縛か、答えはバラバラ
なかなか重いストーリー、重いテーマでした。
高齢化社会における、介護、認知症・・・
立場により見え方も感じ方も違うのだろうな。
安全地帯、穴に落ちた家族、それを介護する職員・・・
正解がなにかわからない、いや人によって正解が異なるのか、
尊厳死、安楽死という考えもあるが、さすがに人殺しはどうかと思う。
現代社会の大きな問題を描いた映画であった。
私も同じような立場になったとき、介護する立場、される立場になったとき、
どのように思うのか、何ができるのか。。。
ロストケアは悲しいラストケア…
原作未読で、内容は全く知りませんでしたが、主演の二人の演技合戦を期待して鑑賞してきました。期待どおりの演技と練られた脚本で作品としての満足度は高いですが、内容は鑑賞後も深く考えさせられるものでした。
ストーリーは、ある民家で認知症老人とその訪問介護を請け負っていた施設のセンター長の死体が発見され、心優しく誰からも慕われる介護士・斯波宗典が犯人として浮上し、取り調べに臨んだ検事・大友秀美が同様の死亡老人のデータを分析して詰め寄ると、斯波は自分の犯行を認めるものの、それは「救い」であると主張し、二人の信じる正義が激しくぶつかり合っていくというもの。
劇的な場面はほとんどなく、物語は淡々と進行していくように見えますが、一つ一つの場面から登場人物の背景や思考が窺い知れ、それが本作のテーマに密接に絡んでいるため、ぐいぐい引き込まれていきます。圧巻だったのは、取り調べシーンで見せる主演二人の演技のぶつかり合いです。その役の人物背景から発せられる説得力のある言葉が、もはや演技を超えているとさえ感じさせます。
そんな中、終始押され気味の検事・大友が感情的に声を荒げます。それは理詰めで論破されているからではなく、彼女自身の後ろめたさや現在の状況に起因していることが、ラストで明かされます。そして、その布石が冒頭のシーンにあったことに気づかされ、構成の妙を感じます。
本作は、厳しい介護の現場をまざまざと見せつけますが、私自身は介護経験はなく、知人の話やテレビで見知った程度の知識しかありません。私のように本当の意味での介護の苦しさを知らない人は多いと思うので、それをこうして本作で突きつけられたことに衝撃と意義深さを感じます。本作が、実際に介護で苦しんでいる方の背中を間違った方向に押すことはないと思いますが、行政の側には真剣に現行制度を見直すなり何らかの方策を打つなりするきっかけとなってほしいと切に願います。
超高齢化社会へ突き進む我が国において、介護問題は目を背けてはいけない喫緊の課題です。そんな課題に対して、斯波が出した答えの一つがロストケア。しかし、これは取り返しのつかない、もう後がない最終手段。ラストケアがロストケアだなんて悲しすぎます。では、どうすればよかったのか。その答えはわかりません。わからないからこそ、議論し模索し続ける必要があるのだと感じます。救いのない闇の中でもがく人、もがく気力さえ失ってしまった人たちがいることが本当に切ないです。
主演は松山ケンイチさんと長澤まさみさんで、二人の迫真の演技が秀逸で、介護問題の深刻さを際立たせています。特に松山ケンイチさんにいたっては、揺るぎない自身の正義に従う斯波を圧倒的な存在感で演じきり、役の上でも実力的にも長澤まさみさんを凌駕していたように思います。脇を固める柄本明さんも、主演の二人を引き立たせる抜群のアシストで作品に奥行きを与えています。坂井真紀さん、戸田菜穂さんらも、被害者遺族を好演しています。
深い話でした とても考えさせられる
この映画はあくまでも介護における
問題や考え方を示しているので
事件における展開は主になっていません
その辺りの展開を期待する物語ではありません
あくまでも犯罪者と検事という形にはなってますが
物事の進行であまり意味はなく
主張者と聞き役という今での関係をドラマチックに
描くための被告と検事な気がします
特に派手さもない映画で上記の様に展開がハッと
する様な事はないのですが演者の演技力に
目を奪われて見入ってしまいます
歳を取った者が見ると色々と考えさせられ
終活をちゃんとしないとならないと痛感させられます
とても良い映画だと思います
育児にも通ずる
こちらの映画は介護を問題にしていたけど、育児も通ずるところがあるなと感じました。
対象が高齢者ではあるけど子供だって同じだなと。
深いところを突き詰めると正解はないけど、人はみな誰かに迷惑をかけながら生きてるからこそ、そこに感謝をしつつ助け合わなければならないと思いました。
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