ロストケアのレビュー・感想・評価
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観る人によって違う、観る人を選ばない
ネタバレになるので、詳しくは書けませんが、何度も心を抉られるような思いをしました。観る人の立場や体験によって様々な捉え方ができる作品です。何はともあれ、ぜひご高覧ください。
とても介護先の高齢者に手をかける犯人を擁護できませんが、過酷な家庭介護、貧困に苦しむ人々の思い、それを「自助、共助」を第一とし、国家による「公助」を惜しむ今の日本で、捨て置かれる人々の何と多いことか。
この作品で思い出したのが、最近では「護られなかった者たちへ」、ちょっと前では「岬の兄妹」、「万引き家族」です。防衛予算は大幅増額なのに。
強烈なストーリーに加え役者さん達の迫力ある演技に圧倒された作品。 本年度ベスト!!
予告編から気になっていた作品。
介護士の斯波を演じた松山ケンイチさん。
白髪姿が気になってたけど、そう言う事だったのね。
本作は斯波と長澤まさみさん演じる検事の大友の二人舞台。
2人の迫力ある会話が凄かった!
殺人は全て「悪」だと言う検事の大友。
介護に疲弊した人等を救う為の殺人は「正義」だと言う斯波。
鑑賞中、どちらの考も理解出来るけど自分は斯波の考えに共感してしまった感じ。
最近観た高齢者の売春をテーマにした作品同様、犯罪行為を「悪」とは思わせない表現方法に考えさせられる作品。
本作は松山ケンイチさんと長澤まさみさん二人の演技に圧倒。
舞台劇を観ている様な迫力。
出だしからスクリーンに引き込まれる展開に場内にも緊張感が走った感じで物音が全くしなかった作品(笑)
周りを固める役者さんも素晴らしかった。
斯波の父役の柄本明さんの演技はマジで凄い。
戸田菜穂さん演じる介護に疲れた梅田は新たな幸せを掴んだ感じが良かった。
ヘルパー歴3ヶ月の加藤菜津さん演じる足立は尊敬する斯波が殺人犯と知り堕ちて行く姿に泣ける。
ラストの検事の大友のセリフに泣ける。このセリフが悪が正しいのではと思ってしまう。
FastDayと言うこともあってなのか?
集客率は最近に無かった100%
日常が戻ってきた感じが良かったです( ´∀`)
老後のことを考えてしまう。
一応、妻子はいますが老後誰か面倒を見てくれるのか不安になったと同時にやはり子供には迷惑かけたくないな〜と考えさせられました。
現在、単身赴任していますが、家族から連絡が来るのは、数ヶ月に一度ぐらい、しかもLINE!
週末に風呂に入っている時等に今ここで倒れたら発見されるのは週明けだな〜とたまに恐怖を感じます。
すみません、脱線しました。
映画の内容としては、少し暗く笑いもくシリアスな内容でした。
その中で松山さんの演技は力強くすごくよかった!
松山さんってこんなに目力があり演技がこんなにうまかったんだと思いました。そんな中、脇役でありながら凄い演技を見せてくれたのが、柄本さんです。
もう、さすがというしかない!
柄本さんの演技で、この映画がすごくしまった良い映画になっていると思いました。
坂井さんも久しぶりに見ましたが、50歳すぎても綺麗で、若い頃より今の方がタイプかも。
年配の方には見てもらいたいです。
すごく良く出来てました!けど。。。
高齢化や介護をめぐる問題に、正面から取り組んだ意欲作だと思う、けど!
涙が出てくるような辛辣な介護と老人の現実を
次々と突きつけられる
そこには、救いも、希望も、感動もなくて
胸にずっしりと重く溜まってゆく…
社会的弱者が介護のために、自分の人生を犠牲にしても、
助けてくれる法律はないのに
その人が介護に耐えきれず、相手を犠牲にしてしまえば、
たちまち法に裁かれる…
この国の現実に、あらためて、がく然とした
あとひとひねり、ストーリーに深みがあればなぁ…
ちょっと、ドキュメンタリータッチだった
松山ケンイチ✕長澤まさみ、松山ケンイチ✕柄本明
の丁々発止の迫力ある演技は、
かなり見応えあり!
セリフの間合いや、表情で語るあたりなど、
さすが!のひと言
また、
鏡や窓に写った虚像と実像を対比させたり、
アクリ板を挟んで写りこんだ虚像と実像を交互に入れ替えたりと、
斯波と大友の対峙シーンの映像は印象深かった
あー、
なんか歳取るのが恐ろしくなってきたー
誰もが直面するリアル
淡々と現実を見せつけられる。
これは映画か?いや、ドキュメンタリーか?
見終わると頭が混乱するほど、
ストーリーも役者もすごかった。
一点残念なのは、
新人の足立さんの過去などにもう少し踏み込んで欲しかったこと。
途中、少し「?」だった。
職務と個人的な感情の間
すべての国民が向き合うべきテーマ
骨太の社会派
もっと良い作品に成れたのに
涙
想像以上によかった!
長澤まさみと松山ケンイチの2人の聴取でのやり取りを中心に物語が進んでいくんですが、なぜ42人ものお年寄りを殺害するに至ったか、最初の殺害だった父とのやり取り・経緯のシーンが本当に身につまされる。
こういう状態に追い込まれている人って、かなりいるんじゃないでしょうか?
自分も父を亡くす過程で、映画のシーンと本当にそっくりな場面があって、その時の感情がよみがえりました。
介護の問題は深刻で、今後どんどんこうしたケースが増えていくと思うんですが、思ったのは、選択肢があってもいいのではという事。
生き続ける事が本当に幸せなのか?安楽死はタブー視されるけど、本人の意志が明確にあっての事なら、そういう選択肢があってもいいのではと感じました。
長澤まさみがお母さんに頭を撫でられるシーン、松山ケンイチが父を殺害した後に、折り鶴に書いてあった父からのメッセージに気づくシーン、涙が止まりませんでした。
冒頭の遺体のシーンが、実は長澤まさみのお父さんの孤独死の現場だったという展開も衝撃でした。
1つだけこのシーン無くてもいいのでは?と思ったのは、松山ケンイチを尊敬してた後輩の介護士の女の子が、松山ケンイチ逮捕後に、介護士を辞め風俗嬢になっていたシーン。
前田哲監督 新作がベストを続けていてすごいと思う
優しさとは何かについて考えさせられた
絆や家族愛や親の恩と罪悪感という呪縛
実両親義両親を見送り、自分の終活も考えなくてはならない年齢にさしかかってきた。
だから、このテーマは身につまされる。綺麗事では解決できない。
4人の親の死を見届けてまず感じたのは開放感だった。「やっと、終わった。」
自分のまわりの同世代のひとたちも、純粋に親の長生きを願っているばかりではない。
あるひとは言った。「私は母より長生きしなくちゃならない。それは、母への愛や責任感ではなく、母が死んで開放されて、自分のために生きたいから。」
映画館で、ずっと斯波の視点に肩入れしつつ観ている自分がいた。
松山ケンイチの眼の演技が秀逸。介護士としてお年寄りと接するときの慈愛に満ちたまなざし、司法と対決するときの何もかも諦めたようなぞっとするほど虚ろな瞳、最後に大友の告白を聴いているときの感情を取り戻したようなまっすぐな視線。
家族の絆という呪縛に囚われ続けなくていいよ、そう声を大にして言いたいが、じゃあ家族が放り出したら、この国の高齢者(特に貧困層の)はどうなる?
本当に気が重くなる、切実な映画だった。
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