ロストケアのレビュー・感想・評価
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人として目を背けてはいけないテーマ。
苦手なテーマだ。
見たくないものは見ない、聞きたくない事は聞かないお気楽トンボと称している私。
しかしながら、長澤まさみさんと松山ケンイチさんという、私にとって日本を代表する名優の共演作品であるならばやむなしと鑑賞。
作品は落ち着いたトーンとニュートラルな立ち位置で、しっかり余韻を残す(森山直太朗さんの歌も含め)素敵な映画でした。
そして気付かされたこと。
人として親の介護は、目を背けてはいけない人生のイベントであると再認識いたしました。
途中にちょこっと可愛い綾戸智恵さん出てました。
彼女もお母様の介護で苦労されたと聞いています。
誰に共感してもつらい
原作と違うらしく予告の時点で犯人はモロバレスタートだけど、検事と犯人との攻防とかサスペンスミステリーを期待して見始めたが、思いの外社会派ドラマだった。
とにかく柄本明がすごい。圧倒的な生々しさ。
最後の鶴の中身は余計な演出だったなと思ったけど、その後のエンディングでまさか涙腺崩壊。想定外。
エンディングで差し込まれた斯波の幼少期の写真と動画に、フレームの外の父(もちろん精悍なシングルファーザー柄本で)を感じ、親という自分、親から子への想い、子から親からの想い、1人の人間としての感情が走馬灯のように駆け巡った。
まだ子供を世話する盛りで、本当の老いや人間の尊厳というものを体感してるわけではないけど、自分の親、自分の子、自分自身、どの視点から見てもささる内容だった。
読後感は決して爽やかでも温かくもないけど、今の日本に暮らす人は全員観る価値あり。
泣いちまった
簡単に話すと松ケンが介護士で老人を安楽死させていたが、それは家族や本人の為という偽善をふりまく話
松ケンの気持ちはわかる、確かにボケ老人の介護は大変だろうし介護士が少ない現実もあり、より我々の身近にそれは根付いた問題だと思う、普通に見ていると松ケンに感情移入してしまう、しかし裁判では松ケンの言い分に人殺し!!と被害者の遺族が叫ぶ、これは松ケンもかなり響いていたし見ていた我々にも現実に戻されるわけだ
そもそも他人が裁くのはお門違いって思う
やはり安楽死の制度はあったほうがいいような気がするね
本人がボケたときにこうしたいって紙を書かせてね
俺なら、家族に迷惑かけたくないって思うしね
そして、検事のところはちゃんといい老人ホームにいれてあげれたが老人ホームも入れられずに困ってる家族もかなりいるだろう
柄本明の演技がよすぎて松ケンとの最後は泣いてしまったわ
色々考えさせられる内容でよかった
ラストの検事の行動はちょっと意味不明だったけどね
犯人に肩入れというか同情するのは現実はありえない
実際にあった2つの事件を想起させるストーリー
父親の介護で生活が立ち行かなくなった息子(松山ケンイチ)が身体も感情も制御しきれなくなった父自身に頼まれ父の命に手にかける…というストーリーは、やはり2006年に実際にあった京都伏見の介護殺人のことを連想させかなり心痛むものであったけど(父親役の柄本明の演技もすごい…)、
その後介護士になった松山ケンイチは同じ手口で40人超を殺すという流れは津久井やまゆり園の事件の犯人の思想と根底は一緒のように思えた。
「殺したのではなく救った」と言うけど、迷惑をかける•役に立たない人間と思われたら、これが正義と殺される世界。これを許していくと殺して良いとするライン上にいつか自分が立つことになる。
ずれてしまうけど京都伏見の事件の息子の方、もう出所しているのかなと検索してみたらさらに辛い最期を迎えており、われわれの多くもこの先当事者になるだろう介護問題に暗澹たる気持ちになった。
介護をする人とされる人
主人公(長澤まさみ)は女性検事、ある事件で介護センターの所長が殺され、介護を受けていた老人も遺体で見つかる。
センターの介護士(松山ケンイチ)が疑われ、調べを進めていくと、とんでもない事実が浮かび上がってくる。
法が引いた境界線と善悪の境界線、法律を職業としている人は悩むだろうなぁ。
自民党が作った社会
最初に誤解してはならないのが、相模原市やまゆり園で起きた事件がモチーフというのは違うということ。
やまゆり園事件と本作が大きく違う点は犯人自身の着眼点。
事件は社会全体的な視点で政府の意向に従った(優生思想的)と本人も語っている。
本作は現実的な老人介護の背景を炙り出していて、自助、共助を合言葉に自己責任論で福祉に消極的な社会を描いている。
全くやまゆり園事件とは、別物。
やまゆり園事件を描いた映画ならば、宮沢りえ主演「月」の方が事件に基づいている。
重いテーマです。
日本の福祉の現状でしょうね。
私には介護度3の高齢の母がいて、介護経験者です。
お陰様で今は特別養護老人ホームに入所できたので、とっても有難いです。
母がホームに入って一番に感じたことは、精神的に楽になったことです。
肉体より精神でした。
松山ケンイチさんが演じた斯波がやったことは、
限界を超えそうな介護者を救ったというのは真実だと思います。
やり方は殺人でしたが、絶対に家族は救われたと思います。
正直、戸田菜穂さん演じた梅田が、法廷で「お父さんを返せ!」って叫んだけど
本当かな?
心からそう思ってるのかな?
と疑ってしまいました。
介護の経験が無い人が、きれい事を並べるのは
本当に辞めてほしいですよね。
日本の政治家に観てもらいと書き込みしてる方がいましたが、
まさにおっしゃる通りです。
介護士さんの待遇を良くして、働き手を増やさないと
大変なことになりますよね。
映画を観て痛感したのは、「明日は我が身となるのかも…」
できる限り健康で暮らしたいですよね。
イヤイヤ暗くならず、
笑顔で過ごしましょう!
映画の持つ力に期待
この作品が掲げたテーマはとても重い。
最後に検事の大友は、42人の要介護者を殺害したシバに対し、自分の罪を告白した。
法になど抵触しない心の罪
どうしても自分自身を許せなかった大友は、とても人間的に描かれている。
介護の実態 苦しみ どうにもならない 誰も助けてくれない 地獄という現実
社会に空いた穴
「そこにいるんだと気づいた」
しかし、
生活保護すら受けられないことが描かれているが、日本にやってきた中国人や韓国人が来日6日で生活保護申請をし受理されている大阪
どんどん湯水のように外国人への支援が流れ続けている我が国日本の実態
日本人がする大学の奨学金申請を蹴り、中国人や韓国人に優遇している国日本
その中で映画としてようやくこの闇にスポットをあてたことは、大きな意味がある。
安楽死問題
この作品にはかつて要介護者を社会のゴミだと言って次々刺し殺した「あの事件」の面影などなく、家族という絆が呪縛として鎖のようにがんじがらめになっている「実態」を広く認知してほしいというメッセージが込められている。
限界を見た時に知る「社会の穴」
「安全地帯から見ている人間になどわかるはずのない現実」
「身勝手な正義感」
大友はシバにそう言った。
彼女はそう言いながら、自分自身がした父への背徳行為に葛藤している。
介護士の数はどこも足りてない。
介護士のする介護には医師同様に点数制となっていて、その点数が根拠になり助成金が交付される。
しかし、その根拠を付け合せるための資料が煩雑になり、転記、転記と間違いが絶えない。
介護士の実態とは、介護そのものではなく、この転記しながら作るポイントのための資料作りのほうがウェイトが高い。
だから介護士をやめるケースが出てくる。転記しないシステムは高額となる。
私でも知るこのような一般的な問題を誰も解決しようとしない。
さて、
この作品で描かれるシバの行為
これを擁護するデモと断罪するデモがぶつかり合うのが描かれている。
殺害された梅田の娘は、傍聴席から「人殺し」と叫ぶ。
必ずしもシバの意見が正しいわけではないということだ。
この作品が提示したもう一つのメッセージが「安楽死問題」だろう。
シバの論理はこの事件を議論する重要なテーマだ。
その是非を視聴者に問いかけている。
ただし、
自分が「安全地帯」にいる場合と、そうではない場合、そして重要なのが「社会の穴」にいる場合だ。
この社会の穴をなくすことで、介護問題の最悪部分が緩和されるように思う。
このような社会問題を並べて討論しないのに、どうして政治家など務まるのだろうか?
作品では検事がシバに歩み寄ったが、検事がいくら歩み寄っても問題は解決などしない。
この作品は、テーマが重いだけに難しい。
作品そのものよりも、現実的なテーマに考えさせられる。
しかしこれこそが映画の持つ力なのだろう。
今どこかで現実として起きてる問題
誰にでも起こり得る介護の問題。疲弊し、お金もなくなって、人間らしい生活と心を無くしていく様の描き方が、凄い。
鋭い言葉が心にグサグサ刺さる。正解はないからこそ、考えさせられる。
介護解放殺人
ロストケアだと肉親や大切なものを亡くした精神的苦痛を緩和することに思えてしまう、映画は肉親の介護に疲弊しきった家族を救いたい一心での殺人だからFreedom from caregiving、介護からの解放でしょう。
古くは楢山節考から最近のプラン75などまで高齢化社会での介護疲れや安楽死問題は根が深い、やまゆり園殺人事件と似たスケールだが犯人の動機は全く違う、この映画が深刻なのは何が正義か悩む検事役長澤まさみさんのように犯行に同情を覚える人がいるかもしれない怖さでしょう。老々介護問題や孤独死を防ぐために介護保険制度や施設があるのですが十分機能しているかは疑問です、誰もに訪れる死、ピンピンコロリを願うばかりです。
あえて暗い現実に踏み込んだ意欲的作品ではありますが、観ていて只々辛い映画でした。
社会に空いた穴。喪失の介護。救い。してほしかったこと。
「罪悪感を捨てて人を殺すべきときがある」
「どうぞ僕を殺してください、僕を、救ってください」
一つひとつのセリフが強烈だ。
監督は前田哲、脚本は前田哲と龍居由佳里。
松山ケンイチと長澤まさみのダブル主演。
ほかに、
柄本明、鈴鹿央士、坂井真紀、戸田菜穂、やす、梶原善、藤田弓子など。
この映画、松山ケンイチと長澤まさみの演技が、ビッタビタにはまっている。
柄本明の演技も素晴らしい。
彼らのために書いたような脚本だ。
松山ケンイチの持つ明暗のコントラストは、
模範的な介護士(斯波宗典)を見事に体現している。
「あんなに良い介護士さん、いません!」と言われるほどの斯波。しかし、彼はとうの昔に心をなくしていた。
導入部を見たとき(3人の介護士が食事しながら会話するシーンなどは特に)、
介護に携わる人が見たら、どんな気持ちになるだろう?
と心配になったが、
後半以降、そんな心配を嘲笑うかのような迫真の演技に圧倒される。
検事(大友秀美)役の長澤まさみは、淡々と事情聴取をしながらも、斯波の挑発的な言動に徐々に感情が揺さぶられていくさまを毅然と表現した。
見ていくうちに、松山ケンイチ演じる斯波の言うことが正しく思えてしまう。
全国民が身につまされたに違いない。
私も映画を見ながら、いまは亡き人を思い出した。
斯波を心から慕っていた、加藤菜津演じる新入り介護士が、その後風俗嬢になっていた。
これは完全に不要だった。
ゆえに、☆4.5
理想と現実
ケア対象の老人を42人殺害した介護士とその事件の担当検事の取り調べが見応えありだった。
犯人であるマツケンは自分の経験から,自分は老人とその家族を救ったのだと主張する。それは、強く語るというより,ごく自然に当然のことをしたかのような語り口なのだ。それに対して、介護施設に母を入れた検事は,どんどん感情に流されて彼のやったことは犯罪なのだと認めさせようとする。そうしながら,自分が現実から逃げていたことに否応なく気づいてしまうのだ。
そこには、出口のないような理想と現実があった。
マツケンが淡々と語る、この世界には穴があるんです、という言葉。この映画は、誰もが、この立場になったら、穴から落ちたら自分はどうするんだろうと考えてしまう。
ある意味,怖い映画だった。
思う事とした事は違う、衝撃のラストはどうしてこう成ったのか全国民で考えて欲しい!
油断する 長雨冷える 花見かな
もう桜咲いてんだね。しかも 一気に。
でも 生憎雨で 空に晴れ間はナシ・・・
そんな天候の中、今日は「ロストケア」鑑賞です。
この映画は 喪失の介護 ”ロストケア” がテ-マ。
喪失の介護 について原作からは
~殺すことで彼らと彼らの家族を救いました。
僕がやっていたことは介護です。~とされている。
ズバリ、介護の末における安楽死(殺人)という問題を
この映画で取り扱っています。
私自身も主人公と同じような家族の病と介護経験はあり
そして最後を見送りました。
この映画の話は決して特別では無くて、今の現実社会に
起こっている事象を淡々と描いていると感じます。
実は観ていて、とうとうコノ手の作品を目にする時が
来たのかと思ったぐらいで、
話展開スジは大体読めておりました。
今作は 観てて非常に重いテ-マと感じます。
原作は2013年頃以前の独身男性と父親介護における
話筋ですので、それから10年。
今は介護における現場環境や保険適用範囲なども
少しづつ改善されてきたので、映画を観ていて
少し現状との違いを感じるかも知れません。
基本的にはサスペンスと言う位置づけなんでしょうけども
全くその色は薄めで、検事が数学を使って犯人を絞り出すも
登場人物の少なさより 最初から彼が犯人と言う事は
スグに断定されてしまいます。
その点では肩透かし的内容でしょう。
実父を苦難の介護の末に亡くしたのに、
自身が介護士となって41人もの自身の経験と同環境下の
要介護者を救ってあげたいと勘違いし、安楽死させるのは
誠に身勝手。
映画では余りこの殺害された家族等のクロ-ズアップな扱いが
されておらず各家庭の事情があまり良く分かりません。
41人という数字が浅く取り扱われて映ってしまってるのが残念。
今作は、主として犯人の斯波が何故こんなにも人の命を絶ったのか。その発端となった自身の父の介護と苦労して生きてきた内容に視点を置いて描かれています。
また彼を追い詰める検事 大友との介護生活環境の
対比描写があり、貧困は更なる悲劇を生む原点と
思わせる節を感じます。
まさに穴に落ちた者の世界と、そうでない者の世界です。
大友のラストの涙の告白で、斯波の今までの行いを分かった様に思わせるのですが全くその点が心に響いて来なくて 最も残念に感じた次第。
総合で★は3.5程度かなと思います。
(作品)
原作:葉真中顕氏
監督:前田哲氏
(MC)
・斯波宗典 主人公介護士:松山ケンイチさん
※会社を辞め父の介護をする。後に介護士に。
・斯波正作 主人公の父:柄本明さん
※脳梗塞、認知症発症、父子で暮らす。
・大友秀美 検事:長澤まさみさん
※実父の助け無視し死なせる。
・大友の母 介護施設にいる:藤田弓子さん
※早くに離婚し一人娘を立派に育てて施設へ自ら入る。
・椎名幸太 検事補佐:鈴鹿央士さん
※得意な数学を用い犯人を断定する。
・介護老人の家族:坂井真紀さん
※最後は犯人に感謝
・介護老人の家族:戸田菜穂さん
※最後は犯人を人殺しと罵る
(思った事)
・施設長が自信の借金を埋めるために、預かってる鍵で介護宅へ窃盗侵入の流れは非常に残念。有っては成らない事だと思う。ここは結構問題でゾッとした。
・斯波が犯人と分かって、慕っていたのに目標を失い介護職を辞めた若い女性が風俗?に転職しているのが何故と感じた。
あるTV番組で介護も風俗も人の接し方や仕事感覚が近いと話してる子がいたのが頭によぎった。
・結局 最後の裁判の行方はどうなったのか?分かんないまま。
・斯波が生活を追い込まれて 生活保護を受けに役所へ。
自身が働ける事を理由に断られるのだが、そこの点が本当に憤る。
父と二人で暮らしてるから生活保護受けられない。独居にして生活保護を受けさせて介護保険適用したらという声があったけど。
年間20万件ほど毎年増えてるこの現場で皆が同じ事をしたらどうなるのさ?
そんな事まかり通ると思ってる?どっかが破綻するでしょ。
真面目に働いて税金入れてる若者からしたら 何かおかしくね?って声でそう。
この部分の問題提起したことは 良い場面だったと感じます。
・検事の母が良い施設に入れている点。
現在そんなに簡単に施設には入れないと思う。
毎月高額で受け入れている所はスグに入れられるが、そんなのが利用できる方は所得が高い人と思うね。
入所の順番もケアマネ次第でもあるし。自身も入所に関しては不公平を受けることは多々あった。
家族が面会に来てる時は丁寧な対応をしてくれる施設は多かったと思う。だけど帰った後どんな対応をされているのか・・・認知症の親を預けると気になる事があったのも確かで。何も文句は言えない家族と、嫌なら家で介護をという板挟みに陥る人もいると思う。
・大友の既に離ればなれの実父からの急に電話がくる訳無いだろうし、見捨てておいて 死んでから反省とか・・・いらんね そんな思いわ と感じた。
・二人の生活の途方の果てに、斯波が父を死なす場面。
親の介護をしてきた自分は観ていてやるせない思いがしたな。
実の所 事情はメッチャ理解できるが、
死なしては欲しくは無かったなの思い。
ここは 思い留まって耐えて耐えて
二人して涙を流して欲しかった。
生きるって事に 前に向いて欲しいと思うわ。
・父を死に至らせる描写を変えて欲しい思い。
※死なす事が出来ない悲痛な叫び、思いを表現させる。
父の唯一自由になる手を 息子の手の上に重ねて
息子の指を押して自身の腕に流し込む~。
つまり、息子を犯人にするのでは無く、
父自身の思いで自殺に導いた・・・との 表現が
一番良いと思うのだけど。
・今作の 白髪にして役作り頑張った松山さんと、
父役の柄本さんは 両名共、迫真の演技でとっても
素晴らしい親子の間柄だったと思いました。
衝撃のラスト展開は、全国の役所の福祉課や介護施設で繰り返し
流して欲しいね。国民皆で考えると良いよ。
現代における介護の問題作!
ご興味有ります方は
是非 劇場へ!
介護が抱える問題。施設に入られる人はいいけど、施設に空きがなかった...
介護が抱える問題。施設に入られる人はいいけど、施設に空きがなかったり、経済的に難しかったり、入れない人もたくさんいる。そして、介護は家族にのしかかる。誰にでも起こりうるかもしれない。
擁護も出来ないけど、苦しみや、動機に理解出来る。他人事に思えない、考えさせられる映画でした。
キャストの演技も良かったです。
救い・・・‼️
介護センターで40数人の老人の死亡が発覚。介護士の斯波が容疑者として浮上、検事の大友が取り調べを開始。取り調べに対して、斯波は自分がした行為は「殺人」ではなく「救い」であると主張する・・・‼️高齢化による要介護の問題と、介護する家族の疲労、そして介護センターの介護士たちの日常‼️日本に限らず世界における介護状況の縮図ですよね‼️取調室における感情をあらわにする長澤まさみと、冷静に自らの考えを伝える松山ケンイチの "対決" は見応えあります‼️そして「お父さんを返せ!!」と声を上げる遺族、「救われました」と斯波に感謝し新たな人生を歩もうとする遺族の女性、そして尊敬していた斯波の逮捕にショックを受け、風俗に身を落とす同僚の女性、実は要介護の母を施設に入れ、長年音信不通の父からの電話を無視し、死に追いやってしまった大友‼️様々な人間模様が描かれます‼️ホント深いです‼️そしてラスト、面会室での斯波と大友の会話シーンは魂を揺さぶられる素晴らしさ‼️長澤まさみさん、松山ケンイチさん、素晴らしい演技でした‼️
擁護も同調も出来ないが、理解出来る。
超高齢化社会を迎え、あらゆる面で私達は逼迫している。
反面、高齢者介護や在宅医療介護、在宅看護などで、儲けている会社があるというのも現実であり、生活が締め付けられ、少ない年金生活を強いられている人々との対比は皮肉だ。
が、40年間年金を払い続け、定年後貰える金額は
生活出来るような金額ではない。
定年後の生活を考えると、今から憂鬱でしかない。
プラン75でも同じ様な事を語ったが、認知症になると、本人に選択肢は無くなるに等しい。
寝たきりになり、意思を伝える事が出来ない状態になると、選択肢は皆無である。
死ぬという選択が出来るのならば、そうするのではないか?
こんな事になる前に、逝ってしまいたいと
健康な時は考えていたのではないか?
そう思わずにはいられない。本当に切実に
犯行の動機は理解出来る、が擁護は出来ない。
心情も理解出来る。
途中、モヤモヤした
他の方のレビューを見たら、その原因がわかるかもと思ったが、解決しなかった。
多分、救いを与えたという所謂「死の天使」という位置付けというか、主張がしっくり来なかったのだと思う。
自分の父親を手にかけ、更に介護職に就き
同じ境遇の家族を救う事で、父親を殺害した事実を正当化しようとしたように思えた。
税金や年金、健康保険料金を引き上げ、その割に定年後の生活は保証されない。
政治家は私腹を肥やす傍らで、在宅介護を勧めながら、生活は保証されない。
これで生きて行けとは、なんとも理不尽である。
松山ケンイチの演技は実に素晴らしかった。
葛藤を感じる事で、どうにか重い気持ちと
モヤモヤが少し軽くなった気がした。
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