ロストケアのレビュー・感想・評価
全414件中、41~60件目を表示
日本の行先をも考えさせられる
介護、孤独死、安楽死…
自らの今後、日本の今後も考えさせられる作品。
とにかく重くて深いので観る時は注意。
柄本明の演技がすごい。
松山ケンイチの論説に心動かされる。
最近親と歳が変わらないお母さんが倒れ障害が残った。そして最近急に亡くなった。
倒れた時、友人父は書類やら何も分からず娘の友人が動き回っているのを目の当たりにした。
まだ親は健在だが、実家は遠方になる。
目を背けていたが、倒れたら?書類は?手続きは?
自分にも課題を課せられた。
こどもの人口も少なく高齢者大国になる日本。
今でも介護者不足で問題視されるのに…
ピンピンコロリと昔の人はうまく言ったように
私はピンピンコロリと逝きたい。
安楽死は認められてないが、もし認められたら
私は安楽死を選択したい。
そんなことを考えさせられてしまった。
難しいな
人間らしく死ぬって、どういう死に方なんだろうか。
歳をとって出来ていたことが出来なくなっていくのも、記憶から消えて行くことも、受け入れ難い苦しさがあるかもしれないが、その苦しみや情けなさも引っくるめて生命の一部だ。それ自体は悲惨な事ではない。
でも、そこに、日常生活が脅かされるという状況が発生すると、途端に悲壮感が出現する。衣食住が満たされない、衛生が保持されない、必要時に医療を受けられない、ろくに休息や余暇が取れない。かと言って、病院で管だらけになっているのも生き地獄である。野垂れ死が絵になるのは野生動物だけだが、人間の尊厳というのは色々塩梅が大事なのだ。
いずれ、近い将来、私はまずは親の介護に直面するタイミングが来るだろう。その頃高齢化社会は益々加速し、明るい展望は微塵もなく不安がつのる。他人事とは思えない。恐怖過ぎて、思わず本棚から「ペコロスの母に会いに行く」の原作を引っ張り出して読み直してしまった。ま、どうにかなるだろ。言い聞かせてみる。
柄本明は凄かったー、ちょっとしゃべらせ過ぎだけど。主演2人はなんか大袈裟な芝居だった。
介護と家族という切れない絆について考えさせられる
介護で苦しんでいる人がいる。
その現状は分かっている。
いや、分かっているつもりでいる。
介護する当事者でもない。
その苦しみから脱却する方法は果たしてあるのだろうか…
国からの制度に断られ、頼る人も居ない時にどうすれば良いのだろうか…
当事者になった時、極限状態で冷静な判断は出来るのだろうか…
家族という絆は切りたくても切れない。
無理矢理切れるのかもしれないが、絆という綺麗事のような言葉が邪魔をする。
切ればそれは逃げになるのだろうか…
主人公の行った行為で救われた人も居るだろう…
でも、家族の確認が無い行為は身勝手と思われても仕方ない。
主人公が過去の自分を重ねた主観的考えは家族と違うのかもしれない。
一人でも身勝手と思われた時点で主人公の正義は家族にとっては悪になる。
介護の現状について調べてみようと思える作品でした。
生きるなら
心身ともに健康でいたい、だけど、ままならない現実、もはやお互いに地獄からの解放は、死によるしかないのか、、問われる、考える、松山ケンイチの眼差し、長澤まさみの葛藤、まだ現実から距離がある世代の反応など、それぞれの演技が「見たくないもの」を「魅せて」くれた。
エンドロールがあたたかく傷を癒す。。
相手の同意はありましたか?それは勝手な自己判断では? どれだけ詳細に状況を記そうとも、悲惨に「思えて」も、その本質は当人達にしか、知り得ない。関係者のその後を果たして本当に好転させた??? 心根の優しい青年を苦悩させ、歪ませてしまう、介護現場の苛酷さよ、、
⭐︎4.3 / 5.0
8月16日(金) @ AP映画(2023)
ロストケア
---
「私、救われたんです」に心を抉られる🥹人間として生きる事がこんなにも苦しいのか?「絆」って言葉を深く噛み締める映画🎬
---
#movie 🎬2024
#備忘録
#ロストケア
#映画
#映画鑑賞
#映画レビュー
#映画好き
#映画好きと繋がりたい
#映画好きな人と繋がりたい
何が「ロストケア」だよ
松山ケンイチ演じる斯波(しば)が、妙に落ち着き払い、説得力をもって殺人の正当性を訴えてくるので、皆だまされて、同情や共感に少し傾き過ぎているのではないかと感じました。
自分のした行為に「ロストケア」などと格好よさげな名前を付けているのが醜悪きわまりないです。
勝手な思想と言い分で人を殺しておいて何を言っているのか…。
最初は大友(長澤まさみ)検事も怒りをあらわにしていましたが、だんだんと斯波に言いくるめられていき、最後には自身の打ち明け話をして涙を流すありさま。違和感がありました。
事件に至る心理を深堀りするあまり、42人殺害の証拠は? すぐに死刑判決? 自白が早すぎるのでは?など数々の疑問は解き明かされないままでした。
斯波は、父親を殺してから老人介護職に就きます。これは当初から、老人たちを殺害していく計画の上だったことが推測できます。
殺した父親に対する罪悪感や罪滅ぼしの意味があるのかもしれないと一瞬思いましたが、そんな奥深さは見受けられませんでした。(淡々と殺人を続けていたため)
全体的に、斯波に優しい物語になっていて、情状酌量の余地ありと考えている鑑賞者もいます。
さらには実際に安楽死できたらいいとか、老人は集団自決すればいいという成田悠輔のような人も世の中にはいます。
本来口もはばかられるようなことを平気で言えるような、なんだかおかしな時代になってきたと感じます。
ただ、主演二人の演技は本当に素晴らしくて、特に松山ケンイチってこんなに上手かったっけ…と思うほどでした。
実際の連続殺人鬼であれば、表情や言葉の端々に異常性が垣間見えるはずですが、普通に演じていたようですね。
それが良かったのかどうなのか…今の段階ではよくわかりません。
老人だろうがなんだろうが、大量殺人犯がこんなに普通のわけないだろうという気もします。
かたや長澤まさみは、いつ見てもいつもの長澤まさみという感じでしたが、シリアスな役の方が私は好きです。
でもどうしていつも髪型が同じなんでしょうね。たまにはロングヘアが見たいなと思いました。
あと、柄本明の演技がちよっと生々し過ぎて、やり過ぎではないかと訳もなくヒヤヒヤしました(笑)
他の役者さんたちも皆さんとても良かったですね。
重いテーマの映画でしたが、こんなことが容認される時代にならないことを切に望みます。
ものすごく現実に迫っていると思う
介護にも関わる仕事をしているからか、ロストケアという言葉は重く、決して悪とは思えなかった。
最後の法廷でゴネた家族の人になにか偽善的な人間性を垣間見た気がした。
悪とは一体何なんだろうかと改めて考えさせられた。
見て見ぬふり、心抉らえる…
自身、介護の実体験は無いが、親族や周囲の声など間接的に体感し、この映画にある介護の過酷さは想像に難くない。する方、される方、双方にとって絆は呪縛であり、映画にある迷惑掛けない人なんて居ないも確かにそうだが、そうではない状況も現実にはある。共倒れし、沼に堕ちていく。そんな人々にとっては斯波の行為は救いだとも思う。当然殺人を肯定する訳では無いが、綺麗事では済まない現実を突き付けられた作品だった。介護施設の斯波を慕っていた彼女のその後の在り方は要らぬ演出で残念。
悪ととるか正義ととるか
社会の穴代表、斯波宗典(松山ケンイチ)の思想が正義であったとしても、現在のルールでは殺人犯として罰せられる。
一方、安全地帯代表の大友秀美(長澤まさみ)の正義は合法的で、たとえ殺した自覚があったとしても殺人罪にならない。
斯波宗典は42人を「救った」のであり、「殺した」のではないと主張する。
顔のアップばかり映さずに、大人数が関わっているのだから、登場人物も増やして欲しかった。
原作は未読だが、きっと素晴らしいのだろう。今作は意外と繰り返し視聴出来る奥深さがある。
穴の中にいる人間
すごい映画だと思いました。
すべての役者さんの演技が、本当にその登場人物が現実にそこに、いるかのように感じました。
柄本明さんが「ころしてくれ」と訴えるシーン、
松山ケンイチさんがボロボロ涙を零すシーン、
自分もぼろぼろ泣いてしまいました。
映画の登場人物、何人もの体験が、他人事には思えませんでした。
数年前に亡くなった父が寝たきりで、家族で在宅介護をしていました。
主に介護していたのは70代の母で、
日中だけヘルパーさんがきてくれて、
わたしは平日は仕事で、朝と夕だけおむつ替えを手伝い、父がごはんを食べる介助をしていました。
父は身長が大きくて半身に麻痺があり、大人ふたりがかりでないと、おむつ交換ができませんでした。
女ふたりでは大変でした。体がすごく重たかった。
おむつを替えている途中にまた便や尿がでたり、寝具を汚したり服にひっつくこともありました。
のどで飲み込む&噛む力も弱ってきて、ごはんを食べるのもすごくスローペースで、
認知症があったので会話や意思の疎通もだんだん出来なくなっていきました。
母は1日中、うごきっぱなしで、私なんかよりもっともっと大変でした…
介護経験のある知人や友人にきくと、それぞれのおうちごとに、困り事や事情はぜんぜん違うようで、うちの家の話がすべてのおうちに当てはまるとは限らないと思います。
以前、「月」という映画を観ました。
障害者施設で入所者が職員にころされるというシーンが出てきます。
わたしは精神科に長期入院をしたことがあります。
精神障害を抱えて生きている自分としては、
映画「月」で入所者が殺されるシーン、
まるで自分が犯人に襲われるかのようで恐怖を感じました。
そしてこの「ロストケア」の映画では犯人が
「この社会には穴が開いている。落ちたらはい上がれない」
と語るシーンがでてきました。
わたしは「穴」に落ちたほうです。
むしろ最初から穴の中で育った落ちこぼれかもしれません。
10代で不登校になり、ひきこもり、何度かアルバイトをしてみるもしんどくて続けられず、またひきこもって、精神を病んで自殺未遂をしました。
精神科に入院し、退院したあとデイケアに通ってリハビリし、いまは、障害者を雇用してくれるところで働いています。
何年もかかったけど、昼夜逆転じゃなくなり生活リズムも整って、ひとりで電車に乗ったり外出をしたり、他人と最低限の会話はでき、家事や仕事の作業もできるようになりました。
わたしの知識は浅いのですが、歴史上、戦時中、ある国でたくさんの人が精神障害者であるのを理由に抹殺されたり、
日本でも、精神障害者は家の一室に閉じ込めるという時代があったとききました。
母のいなかにあった精神科病院は
「一度入ったら、一生、二度と出てこられない」
所だと言われていたそうです。
何十年も前、親戚のおじさんも精神科に入院していましたが、医師や看護師の対応も環境も、今の時代より、
わたしが経験した入院生活より、全然ひどかったそうです。
国の文化や、世間の風潮は、かんたんには変わらないけど、
穴ぼこに落ちた一人一人が、救われる社会であってほしいです。
…むしろ、色んな穴が、底が浅くというか少なくなっていって欲しい…
「ロストケア」
主要登場人物のひとたちのエピソードが、たくさん胸に刺さりました。
怪優たちの饗演
アマプラ自動再生していたら、
いきなり始まってしまった。
やばい…
陽光降り注ぐ、暑い夏の昼に観るテーマじゃない。
全人類に共通する重い重いテーマ。
そして一生答えなんか出ない。
それでも、いざ自分の出番が来た時に
どうするかは分からないが、今のうちから
考えておかなくてはならないテーマ。
ということで、肯定も否定もできない。
頭のどこかに置いておくことにした。
その日が来るまで。
なので映画的目線でお話しする。
なんといっても松山と長澤の熱演。
これに尽きる。
もちろん他の俳優も凄いのは言うまでもない。
最初の取り調べのシーン。
松山の背中から語り掛ける長澤。
・事実関係の確認しているだけですよ。
というアングル。
ゆっくりとカメラは90度移動し、
長澤は松山の前に回り込み、二人は対峙する。
・ここから内面について深堀しますよ。
という意思表示。
しばらくして2度目の取り調べのシーン。
基本的にカメラは相手の肩越し(斜め)から
話す人の正面の顔を捉えている。
・二人の意見は全くの互角。
両方に感情移入できる設定。
さて、あなたはどちらの考え?と観客に問いている。
ラスト刑務所での面会のシーン。
アクリル越しに長澤の独白を聞く松山。
相変わらずカメラは斜めだが、アクリルに相手の顔が映る。
・松山の行動には同意できないが、
長澤の内面には松山と同じ感情が同時に存在している。
あなたもそうでしょう?と観客に同意を求めている。
ついにカメラはアクリルに松山を映さず、
真正面からカメラ目線で「あなたのことを思いました。」
・自分の中に蓋をしていた感情が溢れ、
正直な自分を認知症の母に告げ、
そして今松山にも告白した。
何も言わず、やさしい表情を見せる松山。
ここまで書いて馬鹿らしくなった。
そういうテクニカルな映画じゃないのよ。
これは。
原作は知らんが、映画では最後に若干松山寄りに描かれた。
その賛否に関してだけは私は「否」。
でも実際に自分の番になったのなら「…」。
まだ答えは出さないでおくことにした。
解決はしない
興味深く視聴したものの、問題は解決しない
共感というか納得というか理解できていたのに、松山ケンイチの公判の最後の言葉の終盤部分はなんだかしっくりこなくなって、どうやって映画が結末をむかえるのかと思っていたら、あぁそうねって感じでオススメするには躊躇する。謎もなければ驚きもなく淡々と話が終わったドキュメンタリーみたいなもの!?
そして、何も解決はしていないけど、他人事ではないことだけわかった
気持ちの持ちようは 坂井真紀さんのセリフがそれなりの答えなのかな
長澤まさみちゃんも松山ケンイチくんも映し方も興味深く鑑賞できた 柄本さんとか綾戸さんとか他にも有名な俳優さんだらけ
原作が10年前なので、世の中の事情からズレてしまった 映画化が遅すぎたんですよ
原作未読ですが、ざっと調べた所は推理小説なんですね
映画は推理の部分は軽く流して、厳しい介護の現状と犯人と検事の想いのぶつかり合いがメインになっています
2023年の映画で、原作から10年経ってしまっている
推理に重きを置くのなら良かったが、介護については、今の日本社会からは少しズレてしまった
もちろん、まだまだ満足のいく状態では無いけれどね
昔、おじいちゃんがボケてしまった頃は、家庭で介護が当然だった
本当に悲惨な状態だった
最後は入院したが、ベッドに縄で縛り付けられていたのを鮮明に覚えている
制度も医学もまだまだだったんだ
そして
オヤジがボケた時は
僕らの所得でも、さがせば老人ホームになんとか入れるようになっていた
凶暴だったけど、縛られることはなく、鎮静剤をうたれて、車椅子にすわってヨダレ垂らしていた
これはこれで不憫だったので、別のホームに入れて鎮静剤を抜いたら、また凶暴になって、他の入居者に恐れられ、共用のテレビを独占していた
介護認定で、おかしいのは、
要介護判定が、寝たきりの方が高く、身体が元気なボケ老人の方が低い事だ
ボケ老人は凶暴だったり、脱走するので大変
寝たきりになって、ホッとしたのを覚えている
2000年から始まった介護保険制度は、まだまだ満足とは言えないが、年々改正され、浸透してきている
低所得家庭では、まだまだ援助が手薄な面があるのは認めますが、年々良くなっては来ている
なんとか入れる老人ホームも増えてきているし、在宅介護にも援助できるのように整備もされてきている
問題は山積ですが・・・
今は、ヤングケアラーなどの対策も急がれています
原作の10年前に比べれば、ずいぶん良くなってきたと思いますので、犯人の言い分は今でも通用するかと言うと疑問です
何度もいいますが、まだまだですけど
制度の改正だけでなく当事者の意識も変えていかないといけない
映画について思うことは、彼は介護に疲れ精神的に病んだ
映画のような介護疲れからの殺人は、未だにあります
でも、彼の考え方は狂人のそれですね
映画では公平に両方の結果を描いていますが、彼は大量殺人者に違いない
死刑が妥当かは別ですが
原作では、犯行の目的について推理がなされているようですが、そうだと言って彼が正常とは言えませんし、残念ながら、今となっては、彼が望むような社会を目標に努力している最中ですから
国は、介護にだけかかりきりになるわけにはいかないから、すぐには出来ないけれど確実に成果を上げている
少なくとも、暴れる老人をほうって置く事は減っている
家族はもっと行政に頼ってみてください
必ず、今よりいい方法が見つかりますよ
日本のような高齢者社会で介護までケアしようとするのは大変な事です
ただでさえ日本の医療制度は最高なのに、よくやっていると思います。
改正が必要なのは、生きる権利を明確にすると同時に、死ぬ権利も認める事でしょうね
自分の意志で決める
ボケないうちにちゃんと決められる制度を作る事です
ちゃんとルールを作る
やってる国があるでしょ
お手本にしてください
後は、庶民のための大規模な国営の老人ホームかな
集中して管理する
酷だけど、在宅介護や高級老人ホームは金持ちだけの特権にして、他は公営にする。同じサービスと設備を受けられるようにすれば、コストは下がるし、在宅介護が無くなる
介護士さんも安定するしね
資本主義だからって、民間にまかせていては、合理的な制度はできない
医療でもそうだけど、自由がきく暮らしをしたければ金をだせ
庶民は規格どおりだけれど、安心して暮らせられればいい
で、いいんじゃないかな
現役世代が2人で1人の老人をささえる時代が来るんだから、年寄りもある程度は譲歩が必要です
介護の新人が風俗て働くというシーンはいらない
なんの意味もないし、感化もうけない
必要の無いシーンだった
こういうのを蛇足というんですよ
全414件中、41~60件目を表示