「心臓ぎゅーってされる感覚だった。」ロストケア Octopusさんの映画レビュー(感想・評価)
心臓ぎゅーってされる感覚だった。
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予告の時点で悲しい結末になることは予想が着いていたのですが、開始5分でしんどい内容になると確信しました。
私に介護の経験はありません。祖父が介護が必要な時があったのですが、身内に介護職が多いので、基本的に見ていることしか出来なかったことを覚えています。
他人事では無いなと、わかってはいるけれど、将来どうしようかなんて考えたことがまだないです。
見ている側としては、殺人に対して"確かに救いの面もあるかな"って感情を抱いたまま見ることになります。そして、それを自分や家族に当てはめたりもします。
だから、検事(長澤まさみ)としば(松山ケンイチ)の会話で精神的にすごく揺さぶられて、心臓グイグイされている感覚になりました。
2年くらい前に、"護られなかった者たちへ"という映画がありましたが、考えさせられるものとしては近しいものがあります。
考えながら、主要登場人物すべてに自分を重ねながら見て欲しいです。
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終盤、法廷にて、松山ケンイチに対して、「人殺し!お父ちゃんを返せ!」と女性が叫ぶシーンがあります。
そこまでのストーリーで、"確かに救われている面もあるな"と思いながら見ていた自分はそこで、ハッとしました。
作品としては、殺人を擁護する終わりにすることは出来ないので、"松山ケンイチが悪ですよ〜"って私たちに示す必要があったのだと思いますが、ちょっと無理やりに感じました。
新米の女の子が松ケンの書類送検をきっかけに介護職を辞め、風俗(キャバクラ)で仕事している様子が写ります。あれは信じていた人に裏切られたことによる失望だと思うのですが、今作に何が関係しているのかはちょっと分かりません。
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