「穴に落ちた人と安全な所にいる人」ロストケア ハッセルホフさんの映画レビュー(感想・評価)
穴に落ちた人と安全な所にいる人
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一度穴に落ちたら二度と這い上がれない境遇にいた犯人(松山ケンイチ)と安全な場所にいる検事(長澤まさみ)。
人としての優しさを感じたのは犯人斯波でした。
彼は脳梗塞で倒れ認知症になった父を介護するために一緒に住みバイトも辞め貯金も底をつき三食食べられない状態で生活保護を申請するも断られてしまう。
一方検事の長澤まさみは母親を老人ホームに入れて月に一度だけ母親に顔を見せるだけ。母親(藤田弓子)は認知症にかかっており娘に「そんなに毎週来なくていいのよ」と。子供時分に離婚して離れて音信のない父親を捜そうともしない。
決して許されることのない殺人ではあるが、斯波の行いにより救われた人が何人もいた。検事が斯波を極刑にするために遺族に問うと「救われました」と。また、小さな女の子を一人でパートで働き育てている女性には新たなパートナーが見つかり幸せな道を歩み始める。
斯波の父親役柄本明が素晴らしい。脳梗塞を患った人をよく研究してると思った。亡き父の事を思い出し涙が溢れました。
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