劇場公開日 2022年10月21日

「東京の最高気温が2℃のこの日。ほぼ満席の座席で皆インドの熱波を浴び...」RRR たいよーさん。さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0東京の最高気温が2℃のこの日。ほぼ満席の座席で皆インドの熱波を浴び...

2023年8月2日
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鑑賞方法:映画館

東京の最高気温が2℃のこの日。ほぼ満席の座席で皆インドの熱波を浴びに来たかのよう。凄すぎて呆気にとられつつ、3時間どっぷり世界観を堪能。面白いねぇ…。

ちゃんとしたインド映画を観たのは『ジャッリカットゥ 牛の怒り』くらいなので、王道のボリウッドは初めて。イメージ通り、いや…それ以上のダンス!CG!アクション!!これでもかと全部乗せ。しかも、乗っているのにシナリオが面白いっていうのが凄い。友情、恋、立ちはだかる現実…。これを3時間妥協なしに組み立てている時点で充分凄いが、ダレないから驚く。何処を切り取ってもクライマックスの熱量を持っているし、シンプルな所に深い造詣があるので見ていて分かりやすい。圧巻の一言に尽きる。

ストーリーもかなり立体的で素晴らしい。イギリスの植民地となる時代を背景に描くことで、対立構造が明確であり、没入しやすい。そこに筋肉と超人アクションが加わり、熱を投下していく。インターミッションの挟み方も上手いし楽しい。

ビームとラーマの友情、互いの立場から見る痛みが繊細かつ大胆に描かれていて、思わず胸を焦がす。随所にCGを挟みながら迫力あるアクションをこれでもかと描いていく様がお見事。ヒロイン像も強さがそれぞれ存在しており、観ていて注目すべき所が多いのも満足度に繋がる。抜かりない辺りが最高の時間を作る。

百聞は一見に如かず。ミュージカル系が苦手な私でもノッてしまう程の挿入歌も心地良い。この熱波、冬の寒さを吹き飛ばす旋風にあなたも乗ってほしい…!

たいよーさん。